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窓ガラスを防汚コーティングするなら効果が高く長持ちするコーティング剤を選ぶこと

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1.光触媒ならガラスに付着した汚れを分解。2.親水性の高い光触媒はタングステン担持酸化チタン。3.ガラス用光触媒剤BTG01は効果が20年以上
窓ガラスを防汚コーティングするなら効果が高く長持ちするコーティング剤を選ぶこと

窓ガラスの防汚コーティングとは、窓ガラスの汚れが付着しにくくする、もしくは付着しても雨水で流れ落ちるようにするコーティングのことです。

窓ガラスは高い位置にあるので、防汚コーティングをするときに選ぶべきコーティング剤は、効果の高さだけでなく、長持ちするものをお選びください。

なぜなら、窓ガラスは高い位置にある場合もあり、施工に足場や高所作業車が必要となり、施工に費用が余計にかかるからです。

この記事では、窓ガラスの防汚コーティングの種類と、親水コーティングによるセルフクリーニングをご説明しつつ、弊社が開発したタングステン担持酸化チタンコーティング剤をご紹介いたします。

窓ガラスの防汚コーティングとは?

窓ガラスの防汚コーティングには、次の2種類あります。

  • 撥水コーティング
  • 親水コーティング

撥水コーティングとは?

撥水コーティングとは、窓ガラスが高い撥水性を発揮して、雨水を弾いて流すようにするためのコーティングです。

雨水の中には汚れが含まれており、1雫ではほとんど汚れがありませんが、それが何度も何度も重なっていくことで、窓ガラスが汚れていってしまいます。雨水を撥水して流してしまえば、汚れが付着しにくくなります。

自動車のボディにワックスをかけて、水を弾くようにすることと同じように、汚れが付着しにくくなります。

親水コーティングとは?

親水コーティングとは、撥水とは逆にガラス面が水と馴染むようになり、濡れやすくなります。撥水コーティングの方が汚れが付着しないように感じますが、親水性が高まると、ガラス面に付着した汚れとガラス面の間に水が入り込んで、汚れが自動的に落ちるようになります。

この効果のことを、セルフクリーニングといいますが、親水コーティングをすることでセルフクリーニングによって汚れが落ちやすくなります。

撥水コーティングと親水コーティングのどちらをやったら良いのかということですが、一般的な窓ガラスには撥水コーティングがなされていることが多いです。弊社としては、「親水性の高い光触媒コーティング塗装を行えば、防汚効果が高い」と考えています。

親水コーティング剤の種類

親水コーティングには、主に次の3種類があります。

  • シリカ系
  • 有機化合物系
  • 光触媒系

シリカ系とはシリコンSiを含む成分です。有機化合物系とは、親水性の高い有機塗料を塗布します。光触媒系は、酸化チタンなどの光触媒コーティング剤を塗布する方法です。

これらの中で、親水効果の高く効果が長持ちする光触媒コーティング剤を用いるのであれば、光触媒系のものをおすすめします。このような性質を持つ光触媒コーティング剤の製品を、後ほどご紹介いたします。

光触媒による防汚コーティングのメリット

親水性による防汚に光触媒コーティングをおすすめする理由をご説明します。その理由とは、シリカ系や有機化合物系には無い性質が光触媒にはあるからです。それは、有機物を分解することです。

光触媒が窓ガラスの油分を分解

窓ガラスが汚れる理由は、窓ガラスに空気中の汚れが付着することです。なぜツルッとした窓ガラスに汚れが付着するのでしょうか。それは、空気中の油分の汚れが窓ガラスに付着するからです。

都心では、空気中に自動車の排気ガスや、飲食店の排気が多いと思います。それらの排気の中には、微量に油分が含まれています。その油分が長い時間かかえて窓ガラスに付着し、窓ガラスに粘性が出て、小さな埃が付着していくのです。それが積みか下がって、窓ガラスが汚れます。

光触媒は、光エネルギーを受けると油分を分解する性質が出るので、光触媒コーティングによって油分が分解されて雨水といっしょに汚れが流れ落ちてくれるようになります。これが光触媒コーティングをおすすめする理由です。

雨の日に親水性の高い光触媒の種類

光触媒にはいろいろな種類がありますが、その種類の中でも防汚効果の高いものがあります。

一般的に広く利用される光触媒成分は酸化チタンです。酸化チタンは、紫外線が当たると親水性が出る性質があります。ところが、雨が降ってセルフクリーニングができるくらいの親水性が発揮されるかと言えば、そうではありません。その理由は、紫外線に反応することに起因します。

雨が降るときというのは、曇りですから直射日光が遮られています。雨の日の紫外線量は、快晴のときと比べて30%程度の少なさだといわれています。酸化チタンでは、やや親水性が弱いのです。

そこで弊社では、雨の日でも親水性の高い成分を探すために、いろいろな光触媒を合成して試験しました。その結果、タングステン担持酸化チタンという成分が、雨の日にもっとも親水性が高いことが判りました。

雨の日に親水効果の高い
タングステン担持酸化チタン光触媒とは?

タングステン担持酸化チタン光触媒についてご説明いたします。

タングステン担持酸化チタン光触媒とは?

ガラス用光触媒コーティング剤(BTG01)

タングステン担持酸化チタンの「担持」とは、「添加した」という意味です。光触媒では、「結合させた」という意味になります。酸化チタンを基材として、それに酸化タングステンを結合させた光触媒です。

酸化チタン単体では、雨の日にはやや親水性が悪いのですが、ナノサイズの酸化タングステンを結合させることによって、雨の日でも親水性が高まることが判りました。

その成分を使って光触媒コーティング剤にしたものが、ガラス用光触媒コーティング剤BTG01です。

タングステン担持酸化チタンを使った
ガラス用光触媒コーティング剤BTG01

ガラス用光触媒コーティング剤BTG01は、次の特長があります。

  • 高い親水性を持つタングステン担持酸化チタンを用いている
  • ガラス面にも強固に長期間定着するバインダーを使用
  • ガラス面に均一に塗装できるように成分を調整

タングステン担持酸化チタンの性質についてはさきほどご説明いたしました。いくらタングステン担持酸化チタンの親水性が高いと言っても、効果が長持ちしないと、頻繁に塗装することになり、コストが合いません。そこで、10年以上持ち、できれば20年以上持つように調合をしました。

ガラス用光触媒コーティング剤BTG01をリリースし始めた20年ほど前に施工した現場を視察しました。当時は、まだタングステン担持酸化チタンを開発していなかったので、酸化チタンコーティングを行いました。それでも、今現在でも防汚効果が発揮されていることが判りました。これからも防汚効果が発揮され続けると思います。

現在は、当時の製品よりも効果や耐久性を改善していますから、ガラス用光触媒コーティング剤BTG01は利用環境によっては30年以上効果を発揮する可能性があります。

光触媒コーティングによる
窓ガラスの防汚コーティングの流れ

窓ガラスに光触媒コーティング塗装をする流れは、次のようになります。

  1. 窓ガラスの清掃
  2. 窓ガラスの親水性確認
  3. 光触媒コーティング塗装
  4. 光触媒による親水性の確認

窓ガラスの清掃では、埃などの汚れを高圧洗浄や拭き掃除で落とします。その後に、酸化セリウムが含まれるコンパウンドで磨き、無垢なガラス面がむき出しになるようにします。

無垢なガラス面は表面にOH基が存在するので、水を掛けると親水性を発揮します。その水には純水を使ってください。水道水を使うと、水道水に含まれる不純物がガラス面に結合してしまい、撥水性に変化するからです。

ABAC温風低圧塗装機とスプレーガン

ガラス面が親水性を持つくらいに研磨清掃をしたら、光触媒コーティング塗装を行います。塗装機械には、コンプレッサーにABAC温風低圧塗装機とφ0.3mmの小口径ノズルを装着したスプレーガンを用いることを推奨します。

光触媒コーティング塗装を終えたら乾燥を待ちます。夏であれば30分ほど、冬であれば2時間ほどです。その後は、シリカコーティング剤のようにバフ掛けなどの仕上げは必要ありません。

乾燥したら水を掛けて、親水性を発揮するかを確認してください。

以上、窓ガラスの防汚コーティングで効果が高く長持ちする光触媒コーティング塗装をご説明いたしました。親水性の高い光触媒の種類は、タングステン担持酸化チタンです。この成分を使い、環境によっては効果が20年以上と長期間効果が持続する光触媒コーティング剤は、ガラス用光触媒コーティング剤BTG01です。

ガラス用光触媒コーティング剤BTG01を使った窓ガラスの防汚コーティングをご希望の方は、弊社もしくは弊社の施工代理店までお気軽にご相談ください。

また、ガラス用光触媒コーティング剤BTG01を使った施工を行いたいとお考えの企業様は、光触媒コーティング施工代理店募集のご案内をご覧ください。

この記事の著者/責任者

島田幸一

株式会社イリス 代表取締役
島田 幸一 (Shimada Koichi)

私はもともと、地元農業のソリューション提供を事業としていたが、野菜や果物の劣化を促進させるエチレンガスの分解を研究したことで、光触媒の可能性を感じ起業いたしました。運よく可視光でも効果のある酸化チタン光触媒を世界で初めて開発して脚光を浴び、さまざまな業種のお客様から注文をいただける企業にまで成長できました。現在弊社は、可視光応答型光触媒を使ったコーティング剤を始め、外壁やガラス、石材、自動車の車内にクリア塗装ができる光触媒コーティング剤や、酸化チタンから下地を守るプライマーの開発。その後も、さまざまな材質に光触媒を定着するための研究を続け、多くの企業で採用されています。

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