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室内用光触媒コーティング剤BX01-AB1の塗装方法や注意点

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室内用光触媒コーティング剤BX01-AB1の塗装方法や注意点

この記事では、光触媒コーティングを新規事業として導入をご検討されている塗装業者様に向けて、室内に室内用光触媒コーティング剤BX01-AB1の塗装方法や注意点などを解説します。

室内用光触媒コーティング剤BX01-AB1は、室内でも高い除菌・消臭・防カビ・VOC分解などの触媒効果を発揮します。また、ナノサイズの酸化銅による触媒効果によって、暗所でも除菌・消臭ができます。

弊社では光触媒コーティング施工講習会を開催しているので、施工技術を習得されたい企業様や個人事業主の方は、ぜひご利用ください。

室内用光触媒コーティング剤BX01-AB1を室内に塗装したいとお考えのご利用者様は、弊社もしくは弊社製品を扱う施工代理店にご相談ください。施工代理店一覧は、室内の光触媒コーティング施工代理店をご覧ください。

室内用光触媒コーティング剤BX01-AB1の施工手順

最初に、室内用光触媒コーティング剤BX01-AB1を室内に施工する手順から開設いたします。全体の流れは次の通りです。

  1. 室内の家具や荷物の撤去
  2. ルミテスターで施工前のATP測定
  3. 塗装面の清掃
  4. 塗料の付着を避けたい箇所の養生
  5. 室内用光触媒コーティング剤BX01-AB1の塗装
  6. 乾燥
  7. 片付け、塗装機材の清掃
  8. ルミテスターで施工後のATP測定

少し解説を加えたいと思います。

ルミテスターでのチェック

ルミテスターとは、キッコーマンが開発したATPふき取り検査(A3法)によって、菌や汚れの度合いを数値化できる機器です。

ATP(アデノシン三リン酸)は、あらゆる生物がもつ物質で、食品や菌などの多くに共通して存在します。ATPが多ければ、菌や汚れが多い状態であることがわかります。

光触媒コーティング剤を塗装する前と後で、ATPを測定し比較することで、目に見えない光触媒コーティングの効果を見ることができます。すると、依頼主の方も効果にご納得いただけます。

塗料の付着を避けたい箇所の養生

室内用光触媒コーティング剤BX01-AB1を塗装する前に、室内で室内用光触媒コーティング剤BX01-AB1が付着してはいけない箇所を養生します。

養生の方法は、一般的な塗装のときと同じ要領で、ビニールシートと養生テープを用います。

室内用光触媒コーティング剤BX01-AB1が付着してはいけない箇所は、次のような箇所です。

  • 窓ガラス
  • 家電製品
  • 照明やコンセント
  • 家具や荷物
  • その他、室内用光触媒コーティング剤BX01-AB1が付着してほしくない箇所

塗装面の清掃

室内用光触媒コーティング剤BX01-AB1を塗装する前に、塗装面を清掃します。

清掃しないで室内用光触媒コーティング剤BX01-AB1を塗装すると、室内用光触媒コーティング剤BX01-AB1の耐久性が悪くなります。

なぜなら、塗装面には目に見えないような細かなホコリが付着していることが多いからです。ホコリに塗装すると、そのホコリが落ちるときに、塗装された光触媒成分も落ちていってしまい、耐久性が悪くなります。

塗装前に、ウエスなどで塗装面を必ず清掃してください。

施工時の注意点

施工時の注意点をいくつか解説いたします。

専用の塗装装置とスプレーガンを用いて塗装すること

室内用光触媒コーティング剤BX01-AB1の塗装は、専用の塗装装置とスプレーガンを用いてください。

専用の塗装装置としておすすめの製品は、ABAC温風低圧塗装機です。ABACは「アバック」と呼びます。次の写真は、ABAC温風低圧塗装機SG-91です。重量が4.2kgと扱いやすい製品です。

ABAC温風低圧塗装機とスプレーガン

室内用光触媒コーティング剤BX01-AB1は、粘性が低い水のような塗料ですので、一般的なスプレーガンで塗装すると、塗料を吹き出し過ぎて、流れ落ちる場合もあります。塗料をたくさん使用すると、それだけ光触媒の効果が高くなるかもしれませんが、酸化チタン特有の色合いが出てしまって、見栄えを損なうことがあります。

また、ABAC温風低圧塗装機のスプレーガンは、噴霧する液剤を包み込むようにエアカーテンが出ます。それにより、噴霧された室内用光触媒コーティング剤BX01-AB1が塗装面に定着する割合(塗着効率)が高くなります。

ABACのスプレーガンから出るエアカーテンが光触媒コーティング剤を包み込み塗着効率が70%

また、スプレーガンのノズル口径は、φ0.3mm~φ0.5mmといった小口径のものを使用します。ABAC温風低圧塗装機と小口径ノズルを組み合わせることで、室内用光触媒コーティング剤BX01-AB1を吹き付け過ぎることなく、塗装面が美しく仕上がります。

弊社にて、ABAC温風低圧塗装機や専用のスプレーノズルを販売しています。ABAC温風低圧塗装機の詳細は、ABAC温風低圧塗装機SG-91をご覧ください。

直射日光が当たる箇所は下地剤(プライマー)を塗装すること

直射日光が当たる箇所は下地剤(プライマー)を塗装すること

室内用光触媒コーティング剤BX01-AB1は、とても光触媒効果の高い成分を用いています。

そのため、室内でも直射日光が当たる場所では光触媒の効果が強く出てしまい、塗装面の下地を傷めてしまうことがあります。

室内用光触媒コーティング剤BX01-AB1を塗装し、直射日光が当たりやすいものには、主に次のものがあります。

  • カーテン
  • 内装クロス
  • テーブル

室内用光触媒コーティング剤BX01-AB1を塗装する箇所で、直射日光が当たる場所には、塗装面の下地を光触媒による劣化から保護するために、あらかじめ屋内用プライマーAS01を塗装しておきます。

屋内用プライマーAS01は、光触媒で劣化しない成分を使っています。直射日光が当たるかどうか微妙な箇所にも、念のため塗装しておくことをおすすめします。

ガラス面には塗装しないこと

ガラス面への光触媒コーティングはBTG01を使用すること

室内用光触媒コーティング剤BX01-AB1をガラス面に塗装すると、虹色の模様が出てしまうことがあります。窓ガラスや鏡などへの塗装は避けるために、養生を欠かさないようにお願いします。

また、弊社製品にはガラス用光触媒コーティング剤BTG01というものもありますが、この製品はあくまでも外のガラスを防汚するためのものです。室内のガラスに用いないようにお願いします。

プラスチック製品への塗装に最適な光触媒コーティング剤

プラスチックの建材は、キッチンパネルやシステムバスに用いられています。トイレの便器にもプラスチックが使用されています。そういったプラスチックは水をはじく性質があります。

室内用光触媒コーティング剤BX01-AB1は、プラスチックの建材にも塗装できますが、塗装面を顕微鏡で拡大すると、塗料をはじいて均一な塗装ができていない可能性があります。

ホームページでまだ公表していませんが、プラスチック製品への塗装に最適な光触媒コーティング剤を開発しているので、そちらをご利用ください。

光触媒コーティング施工の見積もり方法

室内用光触媒コーティング剤BX01-AB1の塗装を見積もる方法を解説します。見積金額は、基本的に次の内容の合算で決まります。金額は、施工代理店様にて自由に決めていただいてかまいません。

  • 塗装面の面積
  • 高い場所の塗装の有無
  • 養生費
  • 出張費と駐車場代
  • その他諸経費(ゴミの廃棄など)

塗装面の面積による見積もりの算出

塗装面の面積によって、室内用光触媒コーティング剤BX01-AB1や屋内用プライマーAS01の使用量が変わってきます。どちらも、50m2/Lです。1リットルで、50m2の面積を塗装できます。

また、塗装面の面積によって、施工する時間も決まります。すると、そこから人件費が算出できます。

塗装面の面積によって、塗料の分量と人件費が決まるので、その合算で見積を算出することができます。

高い場所に塗装する場合の見積もりの算出

室内の光触媒コーティング施工は、足場台だけで手の届きやすい場所のみとは限りません。

高い場所に塗装する場合、足場を組まないといけない場所もあるかもしれません。戸建てであったとしても、吹き抜けがあれば、吹き抜けの天井や壁面の塗装は、延長ノズルを用いたとしても困難になります。

このように、高い場所への塗装の有無によっても、料金が異なってきます。

出張費と駐車場代について

出張費は、施工店がある出発地点から、お客様の場所がどれだけ離れているのかによって決まります。例えば、「自動車で1時間以内であれば、出張費が無料」とか、「50kmを超え100kmまでの場所は、出張費が1万円」といった具合に、時間や距離で決めておくと良いと思います。

また、都心では自動車を施工場所の前に駐車しておくことができないので、近くの駐車場を借りることになります。その費用もかかります。

意外な箇所への塗装を依頼されることもある

光触媒コーティングをしているときに、お客様から「ここにも光触媒コーティングしてほしい」と追加で施工をご依頼いただくことがあります。

その代表例が食卓やこたつ、マットレス、じゅうたんといった、普段よく使用するものです。そういったものにも室内用光触媒コーティング剤BX01-AB1は塗装が可能です。

お客様によっては、下駄箱を光触媒コーティングするときに、「ブーツの中を塗装してもらいたい」とご依頼されることもあります。

そういった場合にどうするのか、サービスで塗装してあげるのか、料金表に記載しておいて別途料金を頂くのか、あらかじめ対応を決めておくことも大事です。

いろいろな箇所をルミテスターで調べて欲しい人もいる

お客様によっては、いろいろな箇所をルミテスターで調べて欲しいと依頼される人もいます。

よく依頼されるのが、次のような箇所です。

  • キッチンの天板
  • キッチンテーブルの上
  • トイレの便座

弊社では、ルミテスターでの測定は1箇所のみを推奨しています。前後2度の測定だけで、原価が300円弱ほどかかってしまうからです。複数個所の測定を求められた場合は、1回当たりの測定代として、例えば1回1,100円(税込)といったお値段を設定しておくと良いと思います。

光触媒コーティング施工で用いる機材

室内用光触媒コーティング剤BX01-AB1を塗装する場合の、基本的な施工機材をまとめると次のものになります。

  • ABAC温風低圧塗装機一式
  • 電源ドラム
  • 脚立や足場台
  • ルミテスター
  • 方位磁針
  • ヘルメットや防塵メガネ、防塵マスク
  • 清掃用道具
  • クーラーボックス
  • ブルーシートといった養生資材
  • 投光器(念のため)

一般のご家庭では、部屋にコンセントがたくさんあるので、電源ドラムは必要ないかもしれませんが、「ついでに屋外の低い箇所を塗装してもらいたい」と言われることもあるかもしれませんので、念のため持って行ってください。

クーラーボックスは、ルミテスターで使用する検査薬(ルシパック)を保存するために使用します。

なお、ルシパックは使用前に常温に戻してから使用します。低温のまま使用すると、数値が低く出ることがあるようです。ルミテスターを使用上の注意点は、キッコーマンバイオケミファ株式会社のホームページ「ご使用上の注意点」をご覧ください。

使用する材料(消耗品)

室内用光触媒コーティング剤BX01-AB1の塗装で使用する消耗品は、次のものになります。

  • 室内用光触媒コーティング剤BX01-AB1
  • 屋内用プライマーAS01
  • 養生テープなどの養生資材
  • ルシパック(ルミテスター用)
  • ノズル清掃用の純水

どれも、施工現場には予備を持って行っておいた方が良いです。

光触媒コーティング施工講習会のご案内

以上、室内用光触媒コーティング剤BX01-AB1の塗装方法や注意点を解説いたしました。他の光触媒コーティング剤については、こちらのコラムをご覧ください。

弊社では、光触媒コーティングを新規事業として取り入れたいとお考えの企業様、個人事業主の方に向けて、光触媒コーティング施工講習会を開催しています。

施工講習会の開催日は、お客様のご都合の良い日程に合わせます。ご予約をいただいて、日程の合う日を決めます。

開催場所は、弊社の佐賀工場、もしくは御社にて行います。ベテランの職人が施工方法を丁寧にお教えします。

また、初めての施工では弊社スタッフが施工に同行するサービスも行っています。初めて光触媒コーティングを行うときでも安心して施工ができます。

光触媒コーティング施工講習会にご興味のある企業様、弊社製品を扱う施工代理店登録をご希望の方は、光触媒コーティング施工代理店募集のご案内をご覧ください。

光触媒コーティング施工の事業化なら、弊社までお気軽にご相談ください。

この記事の著者/責任者

島田幸一

株式会社イリス 代表取締役
島田 幸一 (Shimada Koichi)

私はもともと、地元農業のソリューション提供を事業としていたが、野菜や果物の劣化を促進させるエチレンガスの分解を研究したことで、光触媒の可能性を感じ起業いたしました。運よく可視光でも効果のある酸化チタン光触媒を世界で初めて開発して脚光を浴び、さまざまな業種のお客様から注文をいただける企業にまで成長できました。現在弊社は、可視光応答型光触媒を使ったコーティング剤を始め、外壁やガラス、石材、自動車の車内にクリア塗装ができる光触媒コーティング剤や、酸化チタンから下地を守るプライマーの開発。その後も、さまざまな材質に光触媒を定着するための研究を続け、多くの企業で採用されています。

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