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【ホテルや介護にも】マットレスのカビ対策なら光触媒コーティング

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【ホテルや介護にも】マットレスのカビ対策なら光触媒コーティング

マットレスは、寝ている間の汗によってカビが発生することがあります。マットレスにカビが発生すると、マットレスの表面に黒い斑点が発生します。

マットレスの材質は、スポンジやポリエステルが利用されていますが、それらの表面にもカビが発生することがあります。

マットレスにカビが発生してしまったら、その上で寝ることは衛生的に良くありません。

この記事では、マットレスのカビ対策の方法や光触媒コーティングによるカビ対策、施工方法などを解説いたします。光触媒の種類によっては、防カビ効果がまったく無いものもあるので、そのことも解説いたします。

マットレスのメーカー様やホテルの清掃担当者様で、マットレスのカビ対策をお探しなら、光触媒コーティングをご検討ください。

マットレスにカビが発生する原因と対策

マットレスにカビが発生する原因は湿気です。部屋の中は、カビの胞子やカビ菌が浮遊しているので、それがマットレスに付着して、湿気によって繁殖していきます。

寝ている間の汗がマットレスにたまり、水滴となって付着し続けると、カビが繁殖していって、目に見えるくらいに成長します。目に見えるくらいになったときに、「カビが発生した」と気が付くわけです。

カビ対策の基本は、湿気対策です。マットレスに防カビ剤を塗布していたとしても、湿気があればいずれはカビが発生するものです。

マットレスの湿気対策には、次のものがあります。

  • マットレスを毎日干す
  • マットレスの下にすのこを敷く
  • マットレスと布団の間に防湿シートや吸湿シートを敷く

これらの湿気対策を行った上で、カビ対策を行うこことで、防カビ効果が増します。防湿シートや吸湿シートを敷いている場合は、それらのシートにカビ対策を行います。

カビ対策の方法

カビ対策の方法には、湿気対策以外に次のものを利用します。

  • 防カビ剤
  • 光触媒コーティング剤

防カビ剤は、防カビ成分が溶けだしていってカビ対策ができる製品です。化学薬品や重金属イオンを利用したものが多いです。

光触媒コーティング剤は、光触媒をコーティング塗装できる液剤です。光触媒は、光エネルギーを受けるとカビ菌や胞子のタンパク質を分解してくれて、活動を抑制したり殺菌したりできる性質を持ちます。

光触媒であれば、防カビ以外にも抗菌や抗ウイルス、アレルゲンの分解、消臭といった性質もあるので、マットレスのカビ対策としてはおすすめの方法です。

以下、光触媒コーティングを解説いたします。

光触媒による防カビのメカニズム

光触媒は光エネルギーを受けると、表面にOHラジカルという活性酸素を発生させます。OHラジカルは、カビ菌のタンパク質を強力に酸化分解するので、カビ菌の表面の成分や突起、細胞壁などを破壊し、カビ菌の活動を抑制したり死滅させたりできます。

光触媒はカビ菌を分解したとしても、光触媒の成分そのものは変化しませんから、マットレスに光触媒が残っていたら半永久的に防カビをし続けてくれます。

しかし、マットレスを利用する時間帯は夜間ですし、布団を重ねてしまったら、マットレスに光が当たりませんから、「夜は防カビ効果が無いのでは?」とお考えの方もいらっしゃることでしょう。

一般的な光触媒であれば、まさしくその通り、夜間はまったく防カビ効果がありません。

例えば、酸化チタン光触媒であれば、紫外線が当たることで防カビ効果を発揮します。そのため、マットレスが利用される室内では紫外線がありませんから、酸化チタンを使ってはムダになります。また、室内の光で反応する可視光応答型光触媒と言われる成分も、マットレスが利用される環境では、光が当たりませんから、カビ対策にはなりません。

ところが、「銅ドープ酸化チタン(銅担持酸化チタン)」と言われる光触媒は、添加されたナノサイズの酸化銅が触媒効果を発揮して、光の当たらない夜間や布団を重ねた暗闇でも防カビ効果を発揮します。

光触媒コーティングによってマットレスを防カビ加工するなら、銅ドープ酸化チタンを使った光触媒コーティング剤を利用することが必須となります。

銅ドープ酸化チタン(銅担持酸化チタン)とは?

銅ドープ酸化チタンとはどういった成分なのでしょうか?

一般的によく利用される光触媒成分は酸化チタンです。酸化チタンは、紫外線が当たることで強力に防カビをしてくれる成分なのですが、紫外線が当たらない場所では、防カビ効果はまったくありません。

銅ドープ酸化チタンの「ドープ」とは、「担持させた」という意味です。担持とは、簡単には「結合させた」という意味になります。基材となる酸化チタンに、補触媒となる銅を結合させて、酸化チタンの性能を高めた成分です。

酸化チタンは紫外線にしか反応しませんが、銅を担持させることによって青色や水色の光でも反応し、なおかつ弱い光でも防カビ効果を発揮します。さらには、ナノサイズの酸化銅の触媒効果によって、暗所でも防カビができます。

このような性質を持ち、光触媒コーティング剤として実用化された成分は、今のところ銅ドープ酸化チタンのみになりますから、光触媒でマットレスをカビ対策するなら銅ドープ酸化チタンを使った光触媒コーティングを採用なさってください。

銅ドープ酸化チタンを使った光触媒コーティング剤

屋内用光触媒コーティング剤(BX01-AB1)

弊社は光触媒コーティング剤のメーカーですが、弊社で開発した銅ドープ酸化チタンを使った光触媒コーティング剤は、「屋内用光触媒コーティング剤(BX01-AB1)」です。

この液剤の成分は、光触媒成分として銅ドープ酸化チタンを、接着成分(バインダー)としてアモルファス酸化チタンを用いています。

アモルファス酸化チタンとは、細かいナノサイズの粉末である非結晶の酸化チタンです。これを液剤にしたものを塗布すると、乾燥したらマットレスにも強固に付着するので、長期間に渡りマットレスのカビを抑制してくれます。

マットレスに施工した事例が少ないため、効果の持続期間は正確にはわかりませんが、最低でも5年、おそらく10年以上防カビ効果が持続するものと考えます。ただし、マットレスは使用したら毎回湿気除去を行ってください。

この液剤は、完全な無機塗料ですので、ホテルの防炎マットレスにもご利用いただけます。

屋内用光触媒コーティング剤(BX01-AB1)を
マットレスに塗装する方法

屋内用光触媒コーティング剤(BX01-AB1)をマットレスに塗装する方法は、次の2種類ございます。

  • 屋内用光触媒コーティング剤(BX01-AB1)の液剤の中にマットレスをどぶ漬けする方法
  • 屋内用光触媒コーティング剤(BX01-AB1)をスプレーガンで表面に塗布する方法

前者のどぶ漬けする方法では、液剤を大量に使用することになるので、防カビ効果はとても高いものになります。そのため、液剤の値段が高くなり、乾燥に時間がかかります。

後者のスプレーガンで塗布する方法は、光触媒コーティング専用の塗装機械とスプレーガンを用います。弊社にておすすめする塗装機械は、ABAC温風低圧塗装機です。

マットレスの色あせを防止する方法

光触媒コーティング塗装をしておけば、マットレスを直射日光に当てなくても除菌ができますが、直射日光に当てると色あせが起きやすくなります。要注意です。

直射日光は室内の光よりも10~100倍もの明るさがありますし、紫外線が降り注いでいるので、カビ菌を除菌する効果は極めて高くなりますが、その代わりにマットレスの色素を分解して色あせが発生しやすくなります。

下地保護剤、屋内用プライマー(AS01)

マットレスの色あせを防ぎたい場合は、直射日光の下で長時間干さないようにするか、下地保護剤(プライマー)を塗布しておき、その上から光触媒コーティング塗装をするかのどちらかになります。

ちなみに、マットレスに利用できる下地保護剤は「屋内用プライマー(AS01)」です。

マットレスを天日干しする習慣のある人もいるので、何らかの対策は必要です。

ホテルのマットレスに光触媒で手軽にカビ対策をしたい

光触媒の業務用抗菌消臭剤(BRE025-AB2)

ホテルのマットレスに光触媒で手軽にカビ対策をしたい場合は、銅ドープ酸化チタンを使った抗菌消臭剤をご利用ください。弊社製品は、「光触媒の業務用抗菌消臭剤(BRE025-AB2)」です。

この製品は、コーティング剤ではなく手軽に塗布して除菌や消臭ができる抗菌・消臭剤です。スプレーボトルに入れて、マットレスの表面に塗布します。

ベッドマットレスなどの大きくて重いマットレスは、干すことができません。そこで、シーツを取り除いた後に、ベッドマットレスの表面にスプレーしておくことで、カビ対策や消臭ができます。

ホテルの部屋にあるシステムバスの防カビにもご利用いただけます。

以上、マットレスのカビ対策として光触媒コーティングを解説いたしました。マットレスのカビ対策ができる光触媒は、銅ドープ酸化チタンでした。マットレスを光触媒コーティングしたとしても、毎回の湿気対策を行うことで、防カビができることにご留意ください。

光触媒によるマットレスのカビ対策なら、イリスまでお気軽にご相談ください。

この記事の著者/責任者

島田幸一

株式会社イリス 代表取締役
島田 幸一 (Shimada Koichi)

私はもともと、地元農業のソリューション提供を事業としていたが、野菜や果物の劣化を促進させるエチレンガスの分解を研究したことで、光触媒の可能性を感じ起業いたしました。運よく可視光でも効果のある酸化チタン光触媒を世界で初めて開発して脚光を浴び、さまざまな業種のお客様から注文をいただける企業にまで成長できました。現在弊社は、可視光応答型光触媒を使ったコーティング剤を始め、外壁やガラス、石材、自動車の車内にクリア塗装ができる光触媒コーティング剤や、酸化チタンから下地を守るプライマーの開発。その後も、さまざまな材質に光触媒を定着するための研究を続け、多くの企業で採用されています。

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