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車用光触媒コーティング剤BXR02-Cの塗装方法や注意点

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車用光触媒コーティング剤BXR02-Cの塗装方法や注意点

この記事では、自動車の車内の除菌・消臭ができる光触媒コーティングのサービスを新規事業として導入をご検討されている企業様に向けて、車用光触媒コーティング剤BXR02-Cで光触媒コーティングするときの施工手順、施工時の注意点、光触媒コーティング施工の見積方法、施工で用いる機材や使用する材料(消耗品)などを解説いたします。

車用光触媒コーティング剤BXR02-Cは、自動車の車内の除菌・消臭、VOC分解ができます。大手自動車メーカーの高級車に、「室内消臭・抗菌コート」という名称で純正品として採用されているものなので、訴求力もある製品です。

弊社では光触媒コーティング施工講習会を開催しているので、施工技術を習得されたい企業様や個人事業主の方は、ぜひご利用ください。

車用光触媒コーティング剤BXR02-Cを自動車の車内に塗装してもらいたいとお考えのご利用者様は、弊社もしくは弊社製品を扱う施工代理店にご相談ください。自動車の施工を行っている施工代理店一覧は、自動車内装の光触媒コーティング施工代理店をご覧ください。

車用光触媒コーティング剤BXR02-Cを塗装できる箇所

車用光触媒コーティング剤BXR02-Cは、次のような社内の内装に塗装ができます。

  • シート
  • ハンドル
  • シフトレバー
  • 操作パネル
  • ウッドパネル
  • ドアノブ
  • 安全ベルト
  • ダッシュボード
  • 床や天井、壁面
  • フロアマット
  • エアコンフィルター

車用光触媒コーティング剤BXR02-Cで、これらの除菌・消臭ができます。耐久性は、10年です。

車用光触媒コーティング剤BXR02-Cの施工手順

車用光触媒コーティング剤BXR02-Cの施工手順は次の通りです。

  1. 塗装面の清掃
  2. 窓ガラスや塗料の付着を避けたい箇所の養生
  3. 車用プライマーASR02-Cの塗装
  4. 乾燥
  5. 車用光触媒コーティング剤BXR02-Cの塗装
  6. 乾燥
  7. 片付け、塗装機材の清掃

少し解説を加えたいと思います。

窓ガラスや塗料の付着を避けたい箇所の養生

車用光触媒コーティング剤BXR02-Cを塗装する前に、室内で車用光触媒コーティング剤BXR02-Cが付着してはいけない箇所を養生します。塗装してはいけない箇所は、窓ガラスです。

もし窓ガラスに塗装をすると、窓ガラスに酸化チタンの模様が出てしまい、運転に支障をきたしたり、景観が悪くなったりするからです。

養生の方法は、一般的な塗装のときと同じ要領で、ビニールシートと養生テープを用います。

塗装面の清掃

車用光触媒コーティング剤BXR02-Cを塗装する前に、塗装面を清掃します。掃除機をかけ、ウエスなどで塗装面を必ず清掃してください。目に見える汚れはもちろんのこと、目に見えない小さなホコリを落とすためです。

清掃しないで車用光触媒コーティング剤BXR02-Cを塗装すると、塗装面に付着した汚れが落ちるときに光触媒コーティングも落ちてしまうので、耐久性が悪くなるからです。

新車であれば塗装面にはほとんどホコリが付いていないと思うので、そのまま直接塗装しても良いと思います。

車用プライマーASR02-Cの塗装

車用光触媒コーティング剤BXR02-Cは、とても光触媒効果の高い成分を用いています。そのため、塗装面のプラスチックや樹脂を光触媒成分が劣化させてしまう恐れがあります。

車用光触媒コーティング剤BXR02-Cを塗装する前に、あらかじめ車用プライマーASR02-Cを塗装しておきます。

車用プライマーASR02-Cは、光触媒で劣化しない成分を使っており、下地を光触媒による劣化から保護してくれます。

施工時の注意点

施工時の注意点をいくつか解説します。

専用の塗装装置とスプレーガンを用いての塗装

シートやフロアマット、天井、床などの広い面に車用光触媒コーティング剤BXR02-Cの塗装は、専用の塗装装置とスプレーガンを用いてください。

専用の塗装装置としておすすめの製品は、ABAC温風低圧塗装機です。ABACは「アバック」と呼びます。次の写真は、ABAC温風低圧塗装機SG-91です。

ABAC温風低圧塗装機とスプレーガン

車用光触媒コーティング剤BXR02-Cは、粘性が低い水のような塗料ですので、一般的なスプレーガンで塗装すると、塗料を吹き出し過ぎてしまいます。塗料をたくさん使用すると、それだけ光触媒の効果が高くなるかもしれませんが、酸化チタン特有の色合いが出てしまって、見栄えを損なうことがあります。

また、ABAC温風低圧塗装機のスプレーガンは、噴霧する液剤を包み込むようにエアカーテンが出ます。それにより、噴霧された車用光触媒コーティング剤BXR02-Cが塗装面に定着する割合が多くなります。

ABACのスプレーガンから出るエアカーテンが光触媒コーティング剤を包み込み塗着効率が70%

また、スプレーガンのノズル口径は、φ0.3mm~φ0.5mmといった小口径のものを使用します。ABAC温風低圧塗装機と小口径ノズルを組み合わせることで、車用光触媒コーティング剤BXR02-Cを吹き付け過ぎることなく、塗装面が美しく仕上がります。

弊社にて、ABAC温風低圧塗装機や専用のスプレーノズルを販売しています。ABAC温風低圧塗装機の詳細は、ABAC温風低圧塗装機SG-91をご覧ください。

光沢のある個所や細かな箇所への塗装

自動車の内装には、ウッドパネルといった光沢のある装備が用いられていることがあります。光沢のある装備は、塗装装置を用いると塗料を塗布し過ぎて、光沢のところに酸化チタン特有の模様が出てしまうことがあります。

光沢のある個所への塗装は、不織布を用いて塗装してください。車用光触媒コーティング剤BXR02-Cを不織布にしみ込ませて、その不織布で光沢面を拭くようにして塗装します。

また、ハンドル付近などの細かな部品がある箇所は、塗装装置では均一に塗布が難しいものです。そういった箇所も、光沢のある個所と同様に不織布を用いて塗装してください。

ガラス面には塗装しないこと

車用光触媒コーティング剤BXR02-Cをガラス面に塗装すると、虹色の模様が出てしまうことがあります。窓ガラスへの塗装は避けるために、施工前に窓ガラスへの養生を欠かさないようにお願いします。

弊社製品にはガラス用光触媒コーティング剤BTG01があるのですが、この製品を使ったとしても自動車の窓ガラスの塗装は禁止しています。

キャンピングカーの光触媒コーティング

キャンピングカーの場合は、内装の種類や施工箇所によっては車用光触媒コーティング剤BXR02-Cではなく、屋内用光触媒コーティング剤BX01-AB1を使用した方が良い場合もあります。

車用光触媒コーティング剤BXR02-Cと屋内用光触媒コーティング剤BX01-AB1は、使用されている成分がほとんど同じですが、大きな違いは屋内用光触媒コーティング剤BX01-AB1の方が、光触媒成分量が多いことです。

自動車の車内の色は、たいてい黒色が使用されています。黒色に光触媒コーティングしても、酸化チタンの白色が出ないようにしつつ除菌・消臭効果を出すようにするために、車用光触媒コーティング剤BXR02-Cは調合されています。そのため、屋内用光触媒コーティング剤BX01-AB1よりも光触媒成分の分量が若干少ないので、キャンピングカーの室内の除菌・消臭効果を高めるために、屋内用光触媒コーティング剤BX01-AB1を利用した方が良い場合があります。

例えば、キッチン周りやシャワー室の光触媒コーティングは、屋内用光触媒コーティング剤BX01-AB1を使用した方が良いと思います。

光触媒コーティング施工の見積もり方法

車用光触媒コーティング剤BXR02-Cの塗装を見積もる方法を解説いたします。見積金額は、基本的に次の内容の合算で決まります。金額は、施工代理店様にて自由に決めていただいてかまいません。

  • 塗装面の面積
  • 養生費
  • 出張費
  • その他諸経費(ゴミの廃棄など)

塗装面の面積による見積もりの算出

塗装面の面積によって、車用光触媒コーティング剤BXR02-Cや車用プライマーASR02-Cの使用量が変わってきます。

どちらも、50m2/Lです。1リットルで、50m2の面積を塗装できるので、ハイエースでしたら1台分、ミニバンでしたら1.5~2台分ほど、軽自動車でしたら3台ほどです。

また、塗装面の面積によって、施工する時間も決まります。すると、そこから人件費が算出できます。

塗装面の面積によって、塗料の分量と人件費が決まるので、その合算で見積を算出することができます。

出張費について

施工は、ガソリンスタンドや自動車整備工場などと提携して、そこへ出張施工したり、自動車を保有しているユーザー様のご自宅まで出張したりします。

出張費は、施工店がある出発地点から、お客様の場所がどれだけ離れているのかによって決まります。例えば、「自動車で1時間以内であれば、出張費が無料」とか、「50kmを超え100kmまでの場所は、出張費が1万円」といった具合に、時間や距離で決めておくと良いと思います。

光触媒コーティング施工で用いる機材

車用光触媒コーティング剤BXR02-Cを塗装する場合の、基本的な施工機材をまとめると次のものになります。

  • ABAC温風低圧塗装機一式
  • 電源ドラム
  • 防塵メガネ、防塵マスク
  • 清掃用道具
  • 投光器

使用する材料(消耗品)

車用光触媒コーティング剤BXR02-Cの塗装で使用する消耗品は、次のものになります。

  • 車用光触媒コーティング剤BXR02-C
  • 車用プライマーASR02-C
  • 養生テープなどの養生資材
  • 塗布用の不織布
  • ノズル清掃用の純水

どれも、予備として少し多めに持っていっておいた方が良いです。

光触媒コーティング施工講習会のご案内

以上、車用光触媒コーティング剤BXR02-Cの塗装方法や注意点を解説いたしました。他の光触媒コーティング剤については、こちらのコラムをご覧ください。

弊社では、光触媒コーティングを新規事業として取り入れたいとお考えの企業様、個人事業主の方に向けて、光触媒コーティング施工講習会を開催しています。

施工講習会の開催日は、お客様のご都合の良い日程に合わせます。ご予約をいただいて、日程の合う日を決めます。

開催場所は、弊社の佐賀工場、もしくは御社にて行います。ベテランの職人が施工方法を丁寧にお教えします。

また、初めての施工では弊社スタッフが施工に同行するサービスも行っています。初めて光触媒コーティングを行うときでも安心して施工ができます。

光触媒コーティング施工講習会にご興味のある企業様、弊社製品を扱う施工代理店登録をご希望の方は、光触媒コーティング施工代理店募集のご案内をご覧ください。

光触媒コーティング施工の事業化なら、弊社までお気軽にご相談ください。

この記事の著者/責任者

島田幸一

株式会社イリス 代表取締役
島田 幸一 (Shimada Koichi)

私はもともと、地元農業のソリューション提供を事業としていたが、野菜や果物の劣化を促進させるエチレンガスの分解を研究したことで、光触媒の可能性を感じ起業いたしました。運よく可視光でも効果のある酸化チタン光触媒を世界で初めて開発して脚光を浴び、さまざまな業種のお客様から注文をいただける企業にまで成長できました。現在弊社は、可視光応答型光触媒を使ったコーティング剤を始め、外壁やガラス、石材、自動車の車内にクリア塗装ができる光触媒コーティング剤や、酸化チタンから下地を守るプライマーの開発。その後も、さまざまな材質に光触媒を定着するための研究を続け、多くの企業で採用されています。

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