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消臭効果の高い光触媒観葉植物の選び方とは?

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消臭効果の高い光触媒観葉植物の選び方とは?

人工観葉植物(フェイクグリーン)には、光触媒加工されたものがあります。その人工観葉植物のことを、光触媒観葉植物といいます。

光触媒観葉植物を利用することで、部屋の消臭が期待できます。

が・・・、光触媒観葉植物も万能ではありませんし、製品によってはまったく効果が感じられないものもあります。

この記事は、光触媒観葉植物の購入を検討されている方、光触媒観葉植物を製造したいとお考えの業者様に向けて、消臭効果の高い光触媒観葉植物の選び方や、その製品の製造方法についてご説明いたします。

光触媒観葉植物とは?

光触媒観葉植物とは、光触媒加工された人工観葉植物(フェイクグリーン)のことです。

光触媒の性質

光触媒とは、光が当たることで臭い成分を分解できる性質を持つ物質のことです。臭いだけでなく、細菌類やウイルスをも死滅させる効果も期待できます。

その動作原理は、次の通りです。

光触媒が活性化する光が当たることで、その表面にOHラジカルと言われる活性酸素が発生します。それが臭いを感じる成分に触れると、その成分を酸化分解してくれます。すると、最終的に水や二酸化炭素などになり、臭いのしない物質に変化します。

細菌類やウイルスも同様です。臭いを感じる成分の多くは微細なものですから、光触媒で分解されやすいです。ところが、細菌類やウイルスは、臭いを感じる物質からすると500倍や1,000倍以上の巨大なサイズです。そのような巨大なサイズはすぐに分解はできませんが、表面の粘膜成分や突起などを分解してくれるので、細菌類やウイルスの活動を抑制してくれたり死滅させたりします。

そのような細菌類やウイルスも、長い時間をかけたらいずれは完全に分解できる可能性があります。しかし、現実的には分解はできないものとお考えください。

光触媒観葉植物で期待できる効果は消臭

光触媒観葉植物の効果は、主には部屋の消臭です。

光触媒は、基本的に光が当たることで消臭や除菌といった効果を発揮します。その効果を実感するためにはいくつかの条件がありますが、光触媒に触れたものは酸化分解されるわけですから、消臭効果が期待できます。

光触媒が消臭効果を発揮すると、次のようなものを消臭できます。

  • アンモニア
  • 生ごみの臭い
  • 加齢臭
  • トイレの臭い
  • 化学物質の臭い
  • 芳香剤の臭い
  • ニンニクやスパイスの臭い

ただし、臭いが出るものが部屋に存在していたら、消臭し切れなくて「臭いが消えていない」と感じることがあります。また、光触媒の種類によって分解できる臭いの種類の多さが異なりますし、消臭効果の実感には個人差があるので、消臭効果が感じられない場合もあります。

実際に、光触媒の種類によっては効果が弱くて、化学物質やニンニクなどの臭いが消臭できないものもあります。

そのようなこともあり、出来る限り消臭効果の高い光触媒で加工された光触媒観葉植物をお選びいただくことを、強くおすすめします。後ほど、消臭効果の高い光触媒の種類や、その光触媒を使った光触媒観葉植物をご説明いたします。

光触媒観葉植物の限界

光触媒観葉植物を利用すると、光触媒の効果を持つものが部屋の中に置かれるわけですから、部屋の消臭や抗菌ができるようになるかもしれませんが、厳密にはそうはなりません。このことは、覚えておいてください。

なぜなら、光触媒観葉植物に触れたものは消臭や抗菌ができますが、触れていないものは分解できないからです。

ときどき、「光触媒観葉植物を部屋に置いたら、部屋の除菌ができる」とお考えの人もいらっしゃるのですが、細菌類やウイルスが光触媒観葉植物に触れたら効果が期待できます。ところが、光触媒観葉植物は部屋の中でもごく一部にしか設置されませんから、部屋中の抗菌は難しいと言えます。

部屋中を抗菌したいのであれば、後ほどご説明する光触媒コーティング加工を、部屋全体に行なった方が良いです。高い消臭効果を得たい場合にも同様です。

光触媒観葉植物の製造方法

光触媒観葉植物の製造は、光触媒コーティング剤を人工観葉植物に塗装します。光触媒コーティング剤とは、光触媒成分と接着成分が添加された液剤で、クリア塗装ができるものです。

クリア塗装とは、透明な塗装のことです。人工観葉植物はその見た目も大事なので、効果の高さだけでなくクリア塗装ができる光触媒コーティング剤を選ぶことも大事です。

弊社は、光触媒コーティング剤のメーカーですが、弊社のようなメーカーが製造した光触媒コーティング剤を人工観葉植物に塗装します。

このときに、どのような光触媒成分を使うのかが、消臭効果の高さを決めます。

光触媒観葉植物の中には消臭効果が期待できないものもある

光触媒観葉植物は実際に消臭効果があるのかどうかということですが、それは条件によります。

光触媒コーティング剤に用いられている光触媒成分の種類によって効果の高さが異なることは、お伝えした通りです。光触媒観葉植物の加工に利用される光触媒コーティング剤に用いられている光触媒成分には、主に次の種類があります。

  • 酸化チタン
  • 銅ドープ酸化チタン
  • 酸化タングステン

酸化チタンは、紫外線が当たることで強い消臭効果を持つ性質があります。ここで大事なポイントが「紫外線が当たることで・・・」ということです。紫外線が当たらないと、ほとんど消臭効果を発揮しないのです。

ここで、光触媒観葉植物が用いられる室内では、紫外線が当たっているかどうかをお考えいただきたいと思います。もし室内で紫外線が当たるとするならば、窓際の直射日光が射し込むところです。直射日光が当たる場所に置かれている光触媒観葉植物であれば、昼間は消臭効果を発揮します。しかし、部屋に臭いが出る時間帯が昼間だけとは限りません。

酸化チタンは紫外線でないとほとんど反応しない

酸化タングステンはどうでしょうか?

酸化タングステンは、紫外線にも反応しますが、青色や水色の光にも反応して、消臭効果を発揮します。しかし、その効果が弱いことが知られています。

以前に、酸化タングステンを使った光触媒コーティング剤を製造しているメーカーのホームページを確認したことがあります。そこには、消臭や抗菌に関するデータが記載されていました。そのデータだけを見ると、「消臭ができるのかな」と思いますが、ふと小さな文字でかかれている箇所を見ると、次のように書かれていました。

1,000lxの蛍光灯の光を照射した

1,000lxのlxは「ルクス」という光の明るさの単位です。1,000lxと言えば、手術室ほどの明るさです。オフィスの明るさの2倍ほどであり、夜のリビングでの4~5倍ほどの明るさです。そのことから、酸化タングステンでコーティング加工された光触媒観葉植物は、手術室では消臭効果を発揮するのではないかと思います。

上記の中で、消臭効果が期待できるものは、銅ドープ酸化チタンです。銅ドープ酸化チタンであれば、200lxという薄暗い光であっても消臭効果を発揮しますし、後ほどご説明いたしますが、光がなくても消臭ができるのです。

触れたものを酸化分解する光触媒観葉植物は身体に安全か?

光触媒は触れたものを酸化分解する性質があることをご紹介しました。では、光触媒観葉植物に人の手が触れてしまったら、手が分解されてしまうのでしょうか?

とても心配ですね。

でもご安心ください。先ほど、細菌類やウイルスは臭い成分と比べて巨大ですから、完全に分解するためには時間がかかること、ですから細菌類やウイルスの完全は分解は実質的に不可能であることをお伝えしました。

人の手はどうでしょうか?

細菌類やウイルスからするとさらに巨大なものになります。ですので、手が分解されることは実質的にございません。

また、酸化タングステンについては分かりかねますが、酸化チタンはアレルギー反応を示す人が少ないと言われています。

消臭効果の高い光触媒観葉植物の条件とは?

消臭効果の高い光触媒観葉植物の条件について、ご説明いたします。その条件とは、次の3つに集約されます。

  1. 室内でも消臭効果の高い光触媒成分を使っているものを選ぶ
  2. なるべく葉の面積の大きい光触媒観葉植物を選ぶ
  3. なるべく光に当てる

室内でも消臭効果の高い光触媒成分を使っているものを選ぶ

先ほど、酸化チタンと酸化タングステンの性質についてご説明いたしました。利用すべき光触媒成分は、銅ドープ酸化チタンということになります。

銅ドープ酸化チタンは、酸化タングステンのように青色や水色の光でも消臭効果を発揮する成分ですから、蛍光灯やLED照明などの光でも消臭ができます。しかも、酸化タングステンのように1,000lxという強い光は必要なく、トイレなどの薄暗い光であっても消臭ができます。

薄暗い光においては、酸化タングステンの10倍以上の消臭効果があります。

ですから、銅ドープ酸化チタンを使った光触媒観葉植物を選ぶようにしてください。

なるべく葉の面積の大きい光触媒観葉植物を選ぶ

銅ドープ酸化チタンを使った光触媒観葉植物を利用したとしても、葉っぱの大きさが小さければ、それだけ臭いを感じる成分が光触媒観葉植物に触れる機会が少なくなってしまいます。

できるだけ葉っぱの大きな光触媒観葉植物を選ぶことで、臭いを感じる成分が光触媒観葉植物に触れることになり、分解される機会が増えます。

できるだけ葉っぱの面積の大きな光触媒観葉植物を選ぶようにしてください。

また、光触媒観葉植物をずっと部屋に置いていると埃が付着していきます。埃が付着すると、それだけ臭いを感じる成分が光触媒観葉植物に触れることを妨げてしまいます。定期的に埃を取ってあげてください。

なるべく光に当てる

銅ドープ酸化チタンは光が当たっていなくても、消臭効果を発揮する、他の光触媒には無い性質を持っています。とは言え、光が当たった方が消臭効果が高いため、なるべく光を当てるようにしてください。

銅ドープ酸化チタンを使い、なるべく葉っぱの大きな光触媒観葉植物を選び、なるべく光に当てるようにしてください。

消臭効果の高い光触媒「銅ドープ酸化チタン」

最期に銅ドープ酸化チタンについてご説明いたします。光触媒観葉植物を選ぶ場合には、銅ドープ酸化チタンを使用したものを選ぶことを、強くおすすめします。

銅ドープ酸化チタンとは?

酸化チタン結晶にナノサイズの酸化銅を結合

銅ドープ酸化チタンとは、基材となる酸化チタンに補触媒となる銅を結合させた成分です。酸化チタンは、そのままであれば紫外線にしか反応しませんが、銅を結合させることによって、LED照明や蛍光灯といった室内の光でも反応して、消臭効果を発揮します。

そして、その効果の高さは、酸化タングステンの10倍以上の効果を持つため、銅ドープ酸化チタンを使った光触媒観葉植物を部屋に置くことで、高い消臭効果が期待できるわけです。

また、酸化チタンに結合されたナノサイズの酸化銅は、光が当たっていなくても消臭効果を発揮するので、消灯をしても消臭ができます。室内はずっと照明が点灯しているわけではありませんから、消灯をした後でも光触媒観葉植物が消臭をし続けてくれたとしたら、それはメリットが大きいと思います。

このように夜間でも消臭効果を発揮する光触媒成分は、銅ドープ酸化チタン以外には存在しません。

ちなみに、このような性質を持つ銅ドープ酸化チタンは、弊社が世界で初めて開発し、製造特許を取得しました。

銅ドープ酸化チタンを使った光触媒観葉植物はどこで買える?

銅ドープ酸化チタンを使った光触媒観葉植物は、今現在のところ花緑の楽園だけで製造されています。ホームページは、「光触媒の人工観葉植物なら花緑の楽園」をご覧ください。

もしかしたら、商社や施工代理店に卸した液剤が流用されている可能性もありますが、弊社が光触媒加工ができる液剤を花緑の楽園にしか卸していないので、「花緑の楽園でしか買えない」と言えます。

銅ドープ酸化チタンを使った光触媒観葉植物をお求めであれば、花緑の楽園をご利用ください。

銅ドープ酸化チタンを使った
光触媒観葉植物を開発したい企業様

銅ドープ酸化チタンを使った光触媒観葉植物を開発したい企業様は、弊社までお問い合わせください。もしご利用いたけましたら、弊社のホームページにてご紹介させていただきます。

液剤のご提供だけでなく、加工方法をお教えしたりPRのご支援をしたりいたします。

お気軽にご相談ください。

この記事の著者/責任者

島田幸一

株式会社イリス 代表取締役
島田 幸一 (Shimada Koichi)

私はもともと、地元農業のソリューション提供を事業としていたが、野菜や果物の劣化を促進させるエチレンガスの分解を研究したことで、光触媒の可能性を感じ起業いたしました。運よく可視光でも効果のある酸化チタン光触媒を世界で初めて開発して脚光を浴び、さまざまな業種のお客様から注文をいただける企業にまで成長できました。現在弊社は、可視光応答型光触媒を使ったコーティング剤を始め、外壁やガラス、石材、自動車の車内にクリア塗装ができる光触媒コーティング剤や、酸化チタンから下地を守るプライマーの開発。その後も、さまざまな材質に光触媒を定着するための研究を続け、多くの企業で採用されています。

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