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暗所でも除菌・消臭効果の高い光触媒は銅ドープ酸化チタン

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暗所でも除菌・消臭効果の高い光触媒は銅ドープ酸化チタン

除菌消臭で知られている金属は銀です。銀イオンを使用した除菌剤やデオドラントが薬局でも市販されています。

その銀よりも除菌・消臭効果の高いものがあります。それが、銅ドープ酸化チタンです。

銀の相場は、チタンや銅よりも100倍以上です。そのため、銀を使った消臭剤は、高額になりがちですが、銅と酸化チタンを組み合わせた銅ドープ酸化チタンは、原材料費が銀よりも圧倒的に安く、しかも除菌・消臭効果が高いという性質を持っています。

この記事では、暗所でも除菌・消臭効果の高い銅ドープ酸化チタンについてご紹介します。

銅ドープ酸化チタンとはどういった成分か?

銅ドープ酸化チタンは、ナノサイズの酸化チタンに、ナノサイズの銅を担持させたものです。担持とは、簡単に述べると、くっつけるような意味です。

酸化チタン光触媒は、紫外線が当たると高い除菌・消臭効果を発揮する成分です。しかし、紫外線の弱い室内では効果がまったくありません。そこで、弊社の研究によって、室内の光でも高い除菌・消臭効果を発揮する成分を発明しました。それが銅ドープ酸化チタンです。

もともとは室内の光で高い除菌効果が得られる酸化チタンを開発するために、銅ドープ酸化チタンを発明したのですが、その後にさまざまな試験を繰り返していると、どうやら暗所でも除菌・消臭効果のあることを発見しました。

光触媒は、一般的には光が当たることによって触媒の効果を発揮し、有機物を分解してくれます。病原菌やカビ菌などの菌類、体臭や化学物質の臭いの多くは有機物ですから、光触媒がそれらを分解してくれて、除菌や消臭ができます。

ところが、銅ドープ酸化チタンは光が当たるときはもちろんのこと、暗所でも触媒の効果を発揮するのです。

銀よりも除菌・消臭効果の高い銅ドープ酸化チタン

ナノサイズの金属は、それ単体で除菌や消臭の効果があります。冒頭でご説明したように、銀は消臭で利用されている成分です。また、銅はキッチン用品でも利用されていて、シンクのぬめりを防止してくれる製品もあります。

除菌・消臭効果が高く、手に入れやすい成分が銀です。銀は、銅よりも圧倒的に除菌・消臭効果が高いので、ドラッグストアなどで売られている消臭剤や洗剤などにもよく利用されています。

弊社の試験結果では、効果の高さが知られている銀よりも銅ドープ酸化チタンの方が除菌・消臭効果が高いことが判りました。

弊社では、銅ドープ酸化チタンだけでなく、さまざま材質を担持させた酸化チタンを試験的に製造し、可視光下での効果を比較しました。

  • 窒素ドープ酸化チタン
  • 銀ドープ酸化チタン
  • 亜鉛ドープ酸化チタン
  • ニッケルドープ酸化チタン
  • 銅ドープ酸化チタン

これらの中で最も効果の高いものが銅ドープ酸化チタンでした。しかも、他のものよりも数倍も効果が高かったのです。

ここでは比較していませんが、市販されている光触媒コーティング剤の中には、「銀イオンを入れて効果が圧倒的に高い」とPRしている製品もあります。しかし、それと比較しても、銅ドープ酸化チタンの方が圧倒的に効果が高いです。

銅ドープ酸化チタンの応用例

弊社では、コーティング剤と消臭剤を製品化しています。

銅ドープ酸化チタンを使ったコーティング剤

銅ドープ酸化チタンをほぼ何にでもコーティングが可能です。過去に次のようなものにコーティングした実績があります。

  • 紙(壁紙)
  • 石材
  • 木材
  • 石膏ボード
  • 漆喰
  • ステンレス
  • プラスチック(不織布、プラスチック板、布、合皮)
  • 合成樹脂(外壁建材)
  • ペンキ(看板)

これらの材質の中には、光触媒によって分解されてしまう成分もあります。そのような材質に光触媒コーティングするためには、光触媒と塗装面が直接接触しないようにし、下地を保護するための下地剤を開発しました。

光触媒コーティングでは耐久性の高さが大事です。弊社が開発した光触媒製品は、紙や外壁建材への塗装では、実績で光触媒の耐用年数は10年~20年ほどあります。

除菌・消臭効果や耐久性の高さが認められ、住宅の塗装業者様や大手自動車メーカーの高級車で純正品として採用されたり、さまざまな企業でご利用いただいています。

銅ドープ酸化チタンを使った消臭剤

生ごみの臭い、排水口の臭い、衣類の臭いなど、人が生活をする場での臭いの元の多くは腐敗臭です。それらの臭いの消臭に、銅ドープ酸化チタンがお役に立ちます。製品名は、光触媒の業務用消臭剤(BRE025-AB2)です。

介護施設や病院、厨房、ゴミ置き場、工場の排気などで、銅ドープ酸化チタンを使った消臭液を噴霧すると、臭いを瞬時に消臭できます。

またこの消臭剤は、ホルムアルデヒドやトルエン、キシレン、エチレンなどのVOCの分解も可能です。VOCの分解については、「揮発性有機化合物(VOC)を分解できる光触媒成分とは?」をご参照ください。

以上、銅ドープ酸化チタンの意味や効果、可能性を解説いたしました。

一般的な光触媒は光が当たる場所でないと除菌・消臭効果を発揮しませんが、銅ドープ酸化チタンでは、弱い光だけでなく暗所でも高い除菌・消臭効果を発揮します。しかも、除菌・消臭剤でよく利用されている銀イオンよりも効果が高いです。

暗所でも高い除菌・消臭効果が得られる銅ドープ酸化チタンを利用したいとお考えの企業様はぜひ弊社までご相談ください。光触媒を使った製品の開発やOEM・ODM製造にも対応します。

この記事の著者/責任者

島田幸一

株式会社イリス 代表取締役
島田 幸一 (Shimada Koichi)

私はもともと、地元農業のソリューション提供を事業としていたが、野菜や果物の劣化を促進させるエチレンガスの分解を研究したことで、光触媒の可能性を感じ起業いたしました。運よく可視光でも効果のある酸化チタン光触媒を世界で初めて開発して脚光を浴び、さまざまな業種のお客様から注文をいただける企業にまで成長できました。現在弊社は、可視光応答型光触媒を使ったコーティング剤を始め、外壁やガラス、石材、自動車の車内にクリア塗装ができる光触媒コーティング剤や、酸化チタンから下地を守るプライマーの開発。その後も、さまざまな材質に光触媒を定着するための研究を続け、多くの企業で採用されています。

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