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地下シェルターの防カビ・抗菌・消臭コーティング

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地下シェルターの防カビ・抗菌・消臭コーティング

地下シェルターは、大型のものは鉄筋コンクリート製ですが、小型のものは鉄の箱を地中に埋めるタイプもあります。

鉄筋コンクリート製のものは、湿気が多くなり、室内がカビ臭くなる場合があります。

鉄製の地下シェルターは、カビの発生はそれほど気にすることはありませんが、避難しているときの抗菌や消臭は気になることでしょう。

この記事では、地下シェルターに適した抗菌・消臭コーティングや抗菌・消臭スプレーについて解説いたします。

地下シェルターのカビや細菌類、匂いの問題

地下シェルターにあるカビの問題

コンクリート製の地下シェルターは、竣工してからしばらくは、湿気によってカビが発生することがあります。

カビが目に見えて発生していると気が付く前に、カビの匂いを感じることと思います。カビの匂いが充満していると、地下シェルター全体のコンクリートの表面にカビが発生しているとお考えください。

施工業者によっては、「コンクリートはアルカリ性ですからカビは発生しません」とアドバイスされる場合もあるようです。確かにコンクリート内部はアルカリ性なのでカビは発生しませんが、表面は中性化してカビの温床になる場合があるのです。

また、地中の湿気をコンクリートが吸い取って、水分が室内に供給され続ける場合もあります。

できれば24時間換気を必須とし、防カビ剤を塗布しておきたいところですが、換気もままならない密閉空間で防カビ剤を使用すると、健康被害の可能性もあります。

カビに包まれた場所よりは、防カビ剤に包まれていた方が良いかもしれませんが、防カビ剤選びは慎重になさってください。

さらに、コンクリートの地下シェルターが、地中深くに埋められている場合には問題ありませんが、地表面と接している場合には、地表の熱がそのまま伝わってしまう場合があります。つまり、真夏は部屋の中が暑くなり、さらにカビが発生しやすくなる場合もあります。

細菌類やウイルスの問題

小さな部屋の中で集団生活をしていると、風邪を引いたり、お腹が痛くなったりする人が出る場合も考えられます。細菌類やウイルスを完全に排除することはできませんが、出来る限り対策をしておきたいものです。

アルコールスプレーは密閉空間での利用は危険ですし、誰でも利用できる可燃物を地下シェルターに入れておくべきではありません。その点、次亜塩素酸スプレーであれば安全です。ところが、次亜塩素酸は1年ほどで成分が変性してしまうため、長持ちしません。

できれば、長期間持つ除菌スプレーをストックしておくべきでしょう。

避難しているときの匂いが問題

地下シェルターは避難中も換気はできますが、匂いの問題が必ずおこります。

狭い部屋の中で数名が避難し、トイレも目と鼻の先にあるわけです。シャワーが設置されていない地下シェルターによっては、身体を洗うことができませんから、体臭もあります。食事の匂いもあれば、ゴミの匂いもあります。

また、カビが発生している部屋では、カビの匂いもあります。匂いに敏感な人は、そういった匂いに悩まされることになります。

ドラッグストアなどで市販されている消臭剤では、匂いが分解できないので、根本的な消臭はできませんから、芳香剤の匂いが充満して、イヤな気分になる人もいるようです。できれば、アルコールフリーで無香料の消臭スプレーが望ましいです。

また、除菌スプレーも使用するわけですから、除菌スプレーが同時に消臭もしてくれる製品であればなお良いと言えます。

地下シェルターの防カビ・抗菌・消臭

地下シェルターの防カビ・抗菌・消臭の方法として、除菌スプレーや消臭スプレーを利用する方法はありますが、災害時に使用するスプレー類だけでなく、あらかじめ地下シェルター内にコーティング施工をしておくこともおすすめです。

地下シェルター内の壁に防カビや抗菌、消臭といったコーティング施工をしておけば、カビが発生しにくいですし、細菌類が壁に触れたら除菌できます。また、匂い成分も同様に、発生しても壁に触れたら消臭されます。

そのようにして、コーティング施工によって防カビ・抗菌・消臭ができます。スプレー類と併用するとさらに効果的です。

防カビ・抗菌・消臭ができるハイブリッド抗菌・消臭コーティング剤

地下シェルターに最適なハイブリッド抗菌・消臭コーティング剤をご紹介したいと思います。それは、弊社で開発した防カビ用光触媒コーティング剤です。弊社の防カビ用光触媒コーティング剤は、次の2つの成分がハイブリッドされた、安全性の高いコーティング剤です。

  1. 銅ドープ酸化チタン
  2. 銀イオン

銅ドープ酸化チタンとは、ナノ粒子の酸化チタン結晶の表面に酸化銅を結合させた特殊な光触媒(ひかりしょくばい)です。

光触媒とは、光が当たることで空気中の酸素や水分と反応して、OHラジカルと言われる活性酸素を発生させます。それによって、カビ菌や細菌類、匂い成分などを酸化分解する性質があります。

光触媒を利用すると、防カビ剤や抗菌剤、消臭剤といった薬剤をそれぞれ利用しなくても、それ一つで3役の働きがあります。

そして銅ドープ酸化チタンは、数ある光触媒の中でもその効果が高く、地下シェルター内の蛍光灯やLEDから出る光でも、十分に抗菌や消臭ができます。

そのような効果の高い銅ドープ酸化チタンだとしても、普段は光が当たらない部屋ですから、効果が弱くなります。そこで、銀イオンをハイブリッドし、光が当たらない環境でも防カビ効果が十分に働くようにしたコーティング剤を開発しました。

防カビ用光触媒コーティング剤の効果の持続期間は?

防カビ用光触媒コーティング剤の効果の持続期間は、利用環境にもよりますが、防カビ効果が3年ほど、抗菌・消臭効果は10年以上持つように設計されています。

防カビ用光触媒コーティング剤に利用されている接着成分は、アモルファス酸化チタンと言って、銅ドープ酸化チタンととても相性が良い成分を使っています。そのため、耐久性が高いため、10年以上という長期間の効果が期待できます。

ただし、銀イオンは少しずつイオンが流れ落ちていってしまうので、効果が3年ほどです。銀イオンの防カビは、あくまでも光が当たらない環境での対策ですから、光を当てることで、銅ドープ酸化チタンが効果を発揮し、防カビもできます。

地下シェルターをなるべく利用して空気を循環させ、電灯を点けて銅ドープ酸化チタンが効果を発揮するようにしてください。

銅ドープ酸化チタンを使った抗菌・消臭スプレー

上記のようなコーティング施工を行いつつ、銅ドープ酸化チタンを使った抗菌・消臭スプレーを用いることで、地下シェルターでの生活がより快適になります。

ご家庭用除菌・消臭スプレー「アキュートクリーン」

弊社にて市販している製品は、光触媒スプレー「アキュートクリーン」です。

アキュートクリーンは、アルコールフリーで無香料ですから、ペットといっしょに地下シェルターに避難する場合でも、匂いが苦手な方にも安心してご利用いただけます。また、銅ドープ酸化チタンはアレルゲンの分解や揮発性有機化合物の分解もできます。

接着成分(アモルファス酸化チタン)が添加されていませんから、耐久性は弱いですが、スプレーした箇所に銅ドープ酸化チタンが残るため、抗菌・消臭効果は何週間かは持ちます。

中の液剤は、説明では「1年以内にご使用ください」とありますが、1年以上経過した場合でも、よく振ってご利用いただけましたら、問題なくご利用いただけます。

抗菌・消臭スプレー「アキュートクリーン」は、「銅ドープ酸化チタンで、どれくらい消臭ができるのだろうか、試してみたい」という方で、コーティング施工前に試験的にご利用いただく場合もあります。

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地下シェルターの防カビ・抗菌・消臭コーティング施工

地下シェルターの防カビ・抗菌・消臭コーティング施工の方法についてご説明いたします。

使用するコーティング剤

屋内用光触媒コーティング剤(BX01-AB1)

使用するコーティング剤は、防カビ性能が強化されたコーティング剤を用いるのであれば、銅ドープ酸化チタンに銀イオンをハイブリッドした防カビ用光触媒コーティング剤を用います。

地下シェルターにLEDや蛍光灯などの光を頻繁に、もしくは常時点灯させている場合は、銅ドープ酸化チタンを使った屋内用光触媒コーティング剤(BX01-AB1)を用います。

コーティング塗装に用いる専用のスプレー装置

防カビ用光触媒コーティング剤や屋内用光触媒コーティング剤(BX01-AB1)のコーティング塗装には、専用のスプレー装置「ABAC(アバック)温風低圧塗装機」を用います。

ABACは、ドイツのメーカー名です。温風低圧塗装機とは、スプレーガンに低圧の温風を送り込み、そのエアーでコーティング剤を吹き付ける装置です。

スプレーガンのノズルには、φ0.3mmといった小口径ノズルを用います。そのような小口径で安定してスプレーができる装置として、いろいろ試した結果、ABAC温風低圧塗装機が最適でした。

弊社の光触媒コーティング剤は、ABAC温風低圧塗装機で均一に塗布ができるように、成分を調合しております。

コーティング塗装できる箇所/できない箇所

防カビ用光触媒コーティング剤や屋内用光触媒コーティング剤(BX01-AB1)をコーティング塗装できる箇所は、次の通りです。

  • コンクリート
  • 壁紙クロス
  • 樹脂パネル
  • 防錆加工された鉄製の扉や壁
  • ステンレスやアルミニウムのパネルや手すり、ドアノブなど
  • 陶器製の便器や流し台
  • 布団や寝袋、タオルなどの繊維(天然繊維、化学繊維)

反対にコーティング塗装できない箇所は、

  • ガラス
  • 照明器具やコンセント、バッテリーや発電機などの電気機具
  • 家電製品

塗装できる箇所やできない箇所について、詳しく知りたい方はお気軽にご相談ください。

コーティング塗装の流れ

コーティング塗装の流れは、次の手順で行います。

  1. 地下シェルター内の清掃
  2. コーティング塗装しない箇所の養生
  3. コーティング塗装
  4. 乾燥
  5. 養生の撤去

地下シェルター内の清掃は、カビが発生している場合には、漂白剤などを利用して清掃をします。抗菌・消臭コーティング施工は、地下シェルターが完成し、備蓄品などを持ち込む前に行うことをおすすめします。

竣工した後ですとカビが発生していませんから、清掃が簡易的なものになり、施工費用が安くなります。また、備蓄品などを持ち込んだ後ですと、それらを出してからの施工になるので、手間がかかります。

養生とは、シートやテープなどで覆い、コーティング剤が掛からないようにする作業のことです。先ほどご説明した通りのコーティング塗装ができないガラスや家電製品などを養生します。

コーティング塗装には、ABAC温風低圧塗装機を利用し、2回重ね塗りします。1回目の施工後に乾燥で1~2時間ほど待ち、その後に2回目の塗装を行って、さらに1~2時間ほど待ちます。

以上、地下シェルターの防カビ・抗菌・消臭コーティングについて解説いたしました。

まとめると、防カビ・抗菌・消臭の3つ効果を、1回のコーティング施工で発揮するのは、銅ドープ酸化チタンと銀イオンをハイブリッドした防カビ用光触媒コーティング剤です。光触媒は他にもいろいろな種類がありますが、地下シェルターでは光が弱いので、銅ドープ酸化チタンしか効果が期待できません。

「銅ドープ酸化チタンのみで良いのか、それとも銀イオンをハイブリッドした抗菌・消臭コーティング剤を利用すべきか?」ということですが、普段から電灯が点灯されている地下シェルターであれば、銅ドープ酸化チタンが入った屋内用光触媒コーティング剤(BX01-AB1)でかまいません。

それらをコーティング施工するだけでも防カビ・抗菌・消臭ができますが、銅ドープ酸化チタンを使った抗菌・消臭スプレー「アキュートクリーン」を併用されると、地下シェルターでの生活がより快適になります。

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この記事の著者/責任者

島田幸一

株式会社イリス 代表取締役
島田 幸一 (Shimada Koichi)

私はもともと、地元農業のソリューション提供を事業としていたが、野菜や果物の劣化を促進させるエチレンガスの分解を研究したことで、光触媒の可能性を感じ起業いたしました。運よく可視光でも効果のある酸化チタン光触媒を世界で初めて開発して脚光を浴び、さまざまな業種のお客様から注文をいただける企業にまで成長できました。現在弊社は、可視光応答型光触媒を使ったコーティング剤を始め、外壁やガラス、石材、自動車の車内にクリア塗装ができる光触媒コーティング剤や、酸化チタンから下地を守るプライマーの開発。その後も、さまざまな材質に光触媒を定着するための研究を続け、多くの企業で採用されています。

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