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光触媒加工とは?

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光触媒加工とは?

光触媒加工とは、表面に光触媒コーティングをして、光触媒の機能を付与することです。

光触媒加工の方法には、光触媒コーティングをするだけの方法と、それを焼結させる方法があります。

この記事では、光触媒加工によって付与できる効果や光触媒加工の方法について解説いたします。

弊社は、光触媒コーティング剤の製造や光触媒加工で20年以上の実績のあるメーカーです。効果の高い光触媒加工をしたいとお考えの企業様は、ぜひ弊社までご相談ください。

光触媒加工によって付与できる効果

光触媒加工によって付与できる効果は、次のものがあります。

  • 抗菌・除菌
  • 防カビ
  • コケ防止
  • 消臭・防臭
  • 化学物質の分解
  • 防汚(セルフクリーニング)

光触媒加工をしたら、これらすべての効果が付与されるわけですが、利用される場所によって、求められる効果が異なります。

これらの効果については、「酸化チタン光触媒の効果とは?」をご覧ください。

また、光触媒コーティング剤に使用されている成分によって、屋外用や室内用、ガラス用などといった使用場所が限られます。

例えば、屋外用では直射日光が当たる場所では酸化チタン粉末を使用した光触媒コーティング剤を用います。また、室内用では可視光応答型光触媒を用いた光触媒コーティング剤を利用します。また、ガラス面の防汚では、ガラス用も別途販売されています。

どのような用途に光触媒コーティング剤を利用したいのかによって、選ぶべき液剤が異なります。例えば、「室内の防カビでは銅ドープ酸化チタンを使った光触媒コーティング剤を利用する」という具合です。液剤を間違って選んでしまうと、光触媒の効果がまったく得られない場合もあるので、ご注意ください。

もし、どのような成分を使った光触媒コーティング剤を選んだら良いのか分からない場合は、弊社までお気軽にご相談ください。

光触媒加工の方法

光触媒加工の方法には、次の3種類があります。

  1. 光触媒コーティング剤にどぶ漬けする方法
  2. スプレー装置にて塗装する方法
  3. 塗装された光触媒を焼結させる方法

1つ目と2つ目は、光触媒コーティング剤を塗装するだけです。3つ目は焼結させて、強く固定化させる方法です。

1.光触媒コーティング剤にどぶ漬けする方法

光触媒コーティング剤にどぶ漬けする方法とは、液剤が入った容器に塗装する素材を漬けて、引き上げた後、余分に付着した液剤を搾り取り、その後乾燥させる加工方法です。

どぶ漬けする方法では、不織布やエアコンフィルターといったものを光触媒コーティングするときに利用される方法です。

どぶ漬けのメリットは、たくさんの光触媒コーティング剤を塗装することができるので、光触媒の効果を高めることができます。

デメリットとして平滑な加工面には光触媒特有の色合いが出ることがありますが、それ以外であれば問題はありません。

2.スプレー装置にて塗装する方法

スプレー装置にて塗装する方法とは、エアーで吹き付ける方法です。光触媒コーティング剤は粘性が低いので、スプレーノズルにはφ0.3~0.5mmといった小口径のものを利用します。

スプレー装置で塗装する方法は、クリア塗装が求められる場所や、広い面積を塗装する場合の加工方法です。例えば、ガラス面や光沢のある場所、外壁塗装といった場合にスプレー装置を利用します。

どぶ漬けと比べたら、塗装面積に対して光触媒コーティング剤の使用量が少なくて済みます。

3.塗装された光触媒を焼結させる方法

塗装された光触媒を焼結させる方法では、光触媒コーティングされたものを、数百度に加熱して、光触媒成分を強固に固定化させる加工方法です。

光触媒加工された素材をも加熱するため、素材が熱に耐えられるものに限られます。弊社では、セラミック素材等に光触媒加工するときには、焼結することをおすすめしています。焼結による光触媒加工には、次のようなものがあります。

  • 医療器材
  • ステンレスメッシュ
  • 衛生陶器などの陶器

例えば、光触媒で水の浄化をするときに、光触媒リアクター部分には光触媒加工されたステンレスメッシュを設置します。水が流れている部分に設置するため、光触媒コーティング剤を拭きつけただけでも数年は効果が持つと思いますが、光触媒コーティング部分が剥がれ落ちていきます。焼結によって光触媒をより強固に固定化させて、耐久性を高めます。

焼結による光触媒加工の温度は何度まで?

焼結による光触媒加工は、何度くらいの温度で焼結させたらよいのか、これは一部ノウハウの部分でもありますが、解説しておきたいと思います。

弊社の試験では、セラミック素材に焼結する場合であれば、もちろん高い温度で焼結させたらよいのですが、300℃くらいの低い温度で充分に耐久性が高まることを確認しています。

また、温度は600℃くらいまでであれば、光触媒コーティング剤が変質しないで耐えられます。

700℃を超えてくるようなことがあれば、酸化チタンの結晶構造が変化して、光触媒の効果が下がってしまいます。

ちなみに、ステンレスとチタンは、この2つの金属が触れても腐食しにくいことで知られています。ですので、ステンレス製品の表面に酸化チタンの光触媒加工をすることは、とても相性が良いと言えます。

弊社の光触媒加工の実績

弊社では、次のものに対して光触媒加工をしてきた実績があります。弊社が開発した加工方法の特許技術は、いくつもあります。光触媒加工のことなら、お気軽にご相談ください。

  • お風呂場のパネル
  • プラスチック製品やプラスチックフィルム
  • 壁紙クロス
  • 外壁のサイディング
  • 漆喰壁
  • 石膏ボード
  • 木材
  • コンクリート壁
  • 看板(ペンキの表面)
  • ステンレス器具や電車の手すり、ステンレス製の厨房機器の表面
  • 墓石(鏡面仕上げされた御影石)
  • トイレの便器
  • 人工観葉植物
  • 窓ガラス
  • 不織布
  • 化繊の布製品(カーテンやカーペットなど)
  • エアコンフィルター
  • 自動車のシート
  • アクセサリー(金属アレルギー防止のため)
  • 陶磁器(ぬめり防止や抗菌のため)

弊社は、光触媒コーティング剤の製造や光触媒加工で20年以上の実績のあるメーカーです。効果の高い光触媒加工をしたいとお考えの企業様、どのような光触媒コーティング剤を選んだら良いのか知りたい方は、弊社までお気軽にご相談ください。

この記事の著者/責任者

島田幸一

株式会社イリス 代表取締役
島田 幸一 (Shimada Koichi)

私はもともと、地元農業のソリューション提供を事業としていたが、野菜や果物の劣化を促進させるエチレンガスの分解を研究したことで、光触媒の可能性を感じ起業いたしました。運よく可視光でも効果のある酸化チタン光触媒を世界で初めて開発して脚光を浴び、さまざまな業種のお客様から注文をいただける企業にまで成長できました。現在弊社は、可視光応答型光触媒を使ったコーティング剤を始め、外壁やガラス、石材、自動車の車内にクリア塗装ができる光触媒コーティング剤や、酸化チタンから下地を守るプライマーの開発。その後も、さまざまな材質に光触媒を定着するための研究を続け、多くの企業で採用されています。

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