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光触媒コーティング塗装の効果とは?

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光触媒コーティング塗装の効果とは?

光触媒には、光のエネルギーによって、そこに触れている有機物を分解する効果があります。その光触媒を外壁や内壁、ガラス面に塗布できるようにしたものを、光触媒コーティングといいます。光触媒コーティングは、光触媒の効果によって、次のようなメリットが期待できます。

  • 除菌
  • 防カビ
  • 消臭
  • 化学物質(有機化合物)の分解
  • 防汚

光触媒は、光の強さにもよる場合もありますが、雑菌やウイルス、カビ、臭いや汚れが触れることによって、それらの発生や付着を抑制してくれることが知られています。

光触媒コーティングによって得られる、これらの効果についてご説明いたします。

除菌効果

光触媒コーティングが、室内に業務用として利用される理由の多くが除菌です。光触媒の機能によって、雑菌の繁殖が抑えられ、除菌ができるというものです。

しかし、屋内では光のエネルギーが弱いので、酸化チタンだけを用いた光触媒コーティング剤では、あまり除菌の効果が発揮されない場合があります。

弊社が世界で初めて開発した、酸化チタンと銅のハイブリット型である可視光応答型光触媒を用いたコーティング剤として「屋内用光触媒コーティング剤(BX01-AB1)」がございます。これは、光触媒として添加されている酸化チタン(アナターゼ)の効果を引き出すために、微量に銅が添加されています。この特許技術によって、光の弱い室内でも、除菌の効果を発揮します。

弊社の製品は、雑菌だけでなくウイルスにも除菌効果があり、実験でも確認されています。

厨房の除菌で光触媒コーティングをしたい場合は、厨房機器の表面、台の裏側まで、壁や天井、床なども塗装するようにしてください。

業務用で除菌が求められる場所は、厨房だけではありません。保育園や幼稚園、学校、病院やクリニック、福祉施設、ホテルなどでもご利用いただいています。オフィスビルでは、大型空調機のフィルターに使用されることもあります。

室内の光触媒コーティング塗装を行う場合は、塗装の前後でルミテスターによる生物汚染(細菌汚染)の状況をチェックしています。光触媒コーティング塗装の効果をその場でチェックできます。

防カビ効果

光触媒コーティングによって除菌ができるということは、防カビにも効果があり、実験でも確認しています。

マンションの室内では、特に窓際や北側の部屋、バスルームの付近では結露が発生して、壁のクロスに黒カビが発生することがあります。地下室や換気ができないロフトでも、湿気がこもるので同様にカビが発生しやすいです。

最近の住宅では、高気密の密閉空間で空気が滞留することがあります。24時間換気をしていたら良いのですが、「電気代がもったいない」ということで、換気を止めてしまう人も多いことと思います。そういった場合はカビの発生に要注意です。

除菌のところでご紹介した「屋内用光触媒コーティング剤(BX01-AB1)」は、黒カビの発生を抑制する効果も期待できます。

実際に弊社の施工代理店様にて、東京を中心に賃貸物件の施工を専門で行っている企業様がいらっしゃいます。そのお客様では、「以前は別の業者の光触媒コーティング剤を使っていたが、黒カビが発生してクレームになっていた。イリス製品を使用するようになってからは、クレームが一切ない」と高評価をいただいております。

屋外でも建築物の外壁には、カビが発生することがよくあります。特に北側の日陰になるところでは、黒ずんでいたり、アオカビが発生していたりと、カビの温床になりやすいです。弊社製品の屋外用光触媒コーティング剤は「屋外用光触媒コーティング剤(BX01)」ですが、北側の光が弱いところでは、「屋内用光触媒コーティング剤(BX01-AB1)」を用いることで、強力に防カビをしてくれます。

すでにカビが発生しているところに光触媒コーティングを塗装したら、カビは消えますが、カビと一緒に光触媒も一緒にとれますので、カビが発生しているところに塗布する場合は、カビをきれいに落としてから塗布することをお勧めします。屋外の外壁に塗装するときは、屋外用プライマー(ASS01)を先に塗布してから、光触媒コーティング塗装を行ってください。

消臭効果

光触媒コーティング剤は、有機物を分解しますので、アンモニアや芳香族系はもちろんのこと、有機物による臭いは、ほとんど消臭されます。

消臭を主な目的として光触媒コーティング塗装を導入される場所は、ホテルや介護施設、ペットショップ、賃貸物件、公共トイレ、スポーツジム、スタジアムの選手控室などがあります。光触媒コーティング塗装は、防カビにも効果があるので、カビによる臭いも防止してくれます。

光触媒コーティング剤を空気清浄機やエアコンに使用される方もいらっしゃいます。それらのフィルターに弊社の屋内用光触媒コーティング剤(BX01-AB1)を使用することで、部屋の空気に含まれる臭いの物質を分解してくれます。

弊社の製品は、臭いの強いところでも、消臭効果が認められて使用されることもあります。

弊社では、ご希望のお客様に光触媒コーティング剤の効果を感じていただくために、アンモニアを分解して臭いが消える実験もしております。

ちなみに、喫煙室等のタバコの臭いのように、常に大量の臭いの元が供給される狭い室内では、消臭する量よりも臭いの供給量が多くなりますので、そのような場所では臭いが消えにくいことも、あらかじめご理解ください。

化学物質(有機化合物)の分解

光触媒コーティングによって、化学物質を分解することもできます。弊社が光触媒の研究を開始したキッカケは、エチレンガスの分解からでした。

光触媒コーティングによる化学物質(有機化合物)の分解が求められる場所としては、新築戸建てのホルムアルデヒドやアセトアルデヒド、トルエン、キシレンなどの揮発性有機化合物(VOC)の分解があります。

また、土壌汚染や水質汚染でも光触媒による汚染物質の分解でも効果を発揮します。土壌汚染では、「地表部分の紫外線の当たる箇所の浄化は光触媒で、化学物質がしみ込んで行った地中の光の当たらない部分の浄化はバイオレメディエーションで」という具合に使い分けると、環境にやさしく土壌汚染の浄化ができると思われます。水質汚染の浄化は、光触媒と紫外線ランプを使った浄化槽を設置すると効果的です。

防汚効果

光触媒コーティング塗装をすると、汚れを浮かせる効果があります。

光触媒には親水性があるので、光触媒コーティングを行った箇所は、水と馴染みやすくなります。外壁や窓ガラスの外側に塗装すると、雨水で自然に汚れが洗い流されます。室内では、例えば飲食店では、床やフードレンジなどの油汚れが落ちやすくなります。

また、ビルの外壁や、ビルの壁面や屋上などに設置された看板は、なかなか掃除をすることができません。光触媒コーティング剤を塗装することで、雨水で汚れが落ちやすくなり、掃除の頻度が軽減されます。

この写真は、外壁塗装をした箇所としていない箇所の、10年後の比較になります。10年間、外壁の清掃やメンテナンスなどを一切行っていませんでしたが、光触媒コーティング塗装を行った面は、キレイなままです。

外壁の光触媒コーティング塗装と未塗装の比較

弊社の「屋外用光触媒コーティング剤(BX01)」や「ガラス用光触媒コーティング剤(BTG01)」は、効果が5~10年以上継続するので、その間の外壁や窓の清掃回数を減らすことができ、コスト削減につながります。

外壁に光触媒コーティングをすると、光触媒が外壁を劣化させてしまいます。それを防止するために、先に「屋外用プライマー(ASS01)」を塗装して下地を保護し、その上から光触媒コーティングをしてください。

以上、光触媒コーティング剤の除菌効果、防カビ効果、消臭効果、化学物質(有機化合物)の分解、防汚効果についてご紹介いたしました。

「これらの効果が持続する期間はどれくらいなのか?」という疑問も出てきますが、酸化チタンは半永久のものです。コーティング剤が塗装面に定着していたら、ずっと効果が持続します。経年劣化でコーティング剤が脱落すると、効果の期間が終わりになります。

市販のご家庭向けコーティング剤でしたら、短期間であることが一般的です。一般の業務用光触媒コーティングでも、2~3年ほどと言われています。弊社の光触媒コーティング剤であれば、正しく施工したら外壁で20年、内装で10年、自動車内装用で5年以上の効果が持続する製品を開発しております。

光触媒コーティング剤の効果が持続する期間については、別の機会でご説明したいと思います。

弊社では、特許技術により効果の高い業務用光触媒コーティング剤の卸販売、ならびに光触媒コーティング施工を請け負っております。全国に弊社製品を卸している施工代理店がございます。他社製品で光触媒コーティングの効果が感じられなかった方は、ぜひ弊社の製品をお試しください。

自社で光触媒コーティング施工を事業として取り入れたい、弊社の製品を取り扱いたいという企業様は、弊社までお気軽にご連絡ください。

この記事の著者/責任者

島田幸一

株式会社イリス 代表取締役
島田 幸一 (Shimada Koichi)

私はもともと、地元農業のソリューション提供を事業としていたが、野菜や果物の劣化を促進させるエチレンガスの分解を研究したことで、光触媒の可能性を感じ起業いたしました。運よく可視光でも効果のある酸化チタン光触媒を世界で初めて開発して脚光を浴び、さまざまな業種のお客様から注文をいただける企業にまで成長できました。現在弊社は、可視光応答型光触媒を使ったコーティング剤を始め、外壁やガラス、石材、自動車の車内にクリア塗装ができる光触媒コーティング剤や、酸化チタンから下地を守るプライマーの開発。その後も、さまざまな材質に光触媒を定着するための研究を続け、多くの企業で採用されています。

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