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住宅のカビ対策なら可視光応答型光触媒の防カビコーティング

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住宅のカビ対策なら可視光応答型光触媒の防カビコーティング

住宅のメンテナンスの悩みの一つに、カビ対策があります。カビは暖かいときに発生しやすいものですが、条件が整えば冬場も発生しやすいです。

この記事では、住宅の室内に発生するカビの対策や防カビコーティングについて解説しつつ、防カビコーティングの中でも特におすすめの方法として、光触媒コーティングを解説いたします。

光触媒コーティングは、コーティング剤を正しく選ぶことができたら、防カビの手間から解放されますが、間違ったものを選んでしまったら、まったく効果がありません。

住宅のカビ対策でお悩みの方は、ぜひ最後までご覧ください。

住宅でカビが発生しやすい場所

住宅には戸建てとマンションがあります。そこで共通する場所が、次の条件が重なる場所です。

  • 湿気がこもる場所
  • 室温が高い場所

カビが発生するための条件は湿気です。湿気のある場所では、そこの空気がこもると、カビが発生します。

また、カビの繁殖には適温があります。その適温は、人が快適に過ごせる温度と同じ、20℃前後です。

特に冬場から梅雨にかけては、壁や窓ガラスが結露しやすいので、その結露した湿気によってカビが発生しやすい環境が整います。

カビが繁殖するためには、水と温度だけでなく餌も必要となります。その餌の成分は、水分から得ることができますし、壁紙などの成分も餌になるので、ある意味で「何にでもカビが発生する」と言えます。

新築住宅でもカビが生える

新築住宅では、何もが新しいので、カビが発生しにくいように思うかもしれません。古い家との違いは、カビが根を下ろしているかどうかの違いだけです。

カビには真菌類に属し、植物とは違って根っ子はありませんが、カビ菌が壁の内部にまで侵入していったら、内部までカビの除去が難しくなるので、根を下ろしたような状態になります。

新築であったとしても、カビが発生する条件が整えば、カビが発生し、根を下ろしてしまいます。

カビが根を下ろしていたら、表面のカビを除去できたとしても、再びカビが発生しやすい状況になっていると言えます。

ですから、新築であったとしてもカビ対策は大事です。

防カビの方法

防カビの方法には、手軽に行える方法から、手間や費用がかかる方法まで、いくつかの種類があります。

  • 湿気対策
  • 発生したカビの清掃
  • 防カビコーティング

カビの発生源は湿気ですから、防カビの基本は湿気対策です。湿度の高い空気が部屋の中でこもったら、その部屋はカビが発生しやすい環境と言えます。窓を開けて、空気を通してあげることで防カビになります。

発生したカビはそのまま放置していたら、そのカビが広がっていってしまい、胞子を発散している状態になります。カビが発生したら、すぐに取り除くことが大事です。カビの清掃は、漂白剤を用いることが基本です。

防カビコーティングは、カビが発生しないようにコーティングする施工のことです。

以下、防カビコーティングについて解説いたします。

防カビコーティングの種類

防カビコーティングにはいろいろな種類の製品があります。防カビの機能で分類すると、次の3種類に分けることができます。

  1. カビが発生しない材質をコーティングする
  2. 抗菌成分をコーティングする
  3. 光触媒成分をコーティングする

カビが発生しない材質の防カビコーティング

1つ目のカビが発生しない材質としてはフッ素コーティング、無機ガラスやセラミックのコーティングなどがあります。

フッ素は、水や汚れをはじいてくれる成分ですので、壁に直接水分や汚れが付着することを防いでくれて、カビの発生を抑えてくれます。

フッ素は何でもはじく成分ですから、それを室内にコーティングすると、壁とフッ素が接着しにくくて、耐久性が悪い場合もあります。フッ素コーティングを選ぶときには、耐久性の高いコーティング剤を選ぶことが大事です。無機ガラスコーティングやセラミックコーティングでは、耐久性がとても高いことで知られています。

しかし、フッ素コーティングではカビ菌を殺菌する効果は無いと思われます。結露する箇所では、その表面にカビが発生します。フッ素コーティングは、あくまでも「掃除をしやすくすることが目的」とお考えいただいた方が良いです。

抗菌成分の防カビコーティング

2つ目のカビ菌を抗菌してくれる成分をコーティングする方法もあります。例えば、銀イオンや銅イオンといった成分をコーティングすることによって防カビができます。

銀イオンなどの防カビ剤がカビ菌を殺菌してくれるので、その効果によって防カビができます。ヒドロキシラジカルを発生させる抗菌剤の場合には、消臭もできます。

抗菌成分のコーティングは、そういった成分が溶けだしてくることで抗菌を発揮するため、溶けだす成分がなくなってしまったら、再塗装のタイミングとなります。

銀イオンを使ったお風呂の防カビもありますが、2~3ヶ月に1回使用することを考えると、他のコーティング剤よりもメンテナンス性が落ちると言えます。

光触媒成分の防カビコーティング

3つ目が、光触媒成分のコーティングです。光触媒とは、光が当たると抗菌効果を発揮する成分のことで、これをコーティングしておくと、そこに光触媒成分が存在し続ける限り、カビを分解して防カビをしてくれる優れものです。

また、光触媒はカビ菌だけでなく臭いの成分やVOCを分解できる成分もあるので、そういった強力な光触媒成分を用いた防カビコーティング剤の利用をおすすめします。

しかし、製品によっては、まったく防カビ効果のないものも存在します。また、室内の弱い光でも防カビ効果のある光触媒成分は種類が少ないです。

光触媒コーティング剤を選ぶときは、どのような光触媒成分を使用しているのかが大事です。

光触媒成分の防カビコーティングを選ぶ際に、どのような光触媒成分を利用したら良いのかを、解説いたします。

室内でも防カビ効果のある光触媒成分とは?

室内の光でも効果のある光触媒成分のことを、可視光応答型光触媒といいます。

可視光とは、目で見ることができる光のことで、蛍光灯やLED照明の光です。そのような光で光触媒の効果を発揮する成分が、可視光応答型光触媒です。可視光応答型光触媒を塗装することで、室内の防カビが可能となります。

ただし、可視光応答型光触媒にも、成分の種類があり、効果の高さが異なります。

実用化されている可視光応答型光触媒には、主に次のものがあります。

  • 酸化タングステン
  • 窒素ドープ酸化チタン
  • 銅ドープ酸化チタン

酸化タングステン光触媒は防カビ効果が弱い

酸化タングステンとは、タングステンといわれる金属を酸化した粉末をコーティング剤にしたものです。酸化タングステンは、確かに可視光応答型なのですが、その効果はとても弱いことで知られています。

弊社の施工代理店の社長から聞いた話ですが、その社長が会社勤めだったころ、その会社では酸化タングステンを使った防カビコーティング塗装を導入したそうです。大々的に発売して、住宅の防カビコーティングを販売していましたが、1年も経過しないうちにカビが発生して、大量のクレームが入ってきたそうです。

酸化タングステンの防カビコーティングは、室内ではほとんど効果が無いものとお考えいただいた方が良いと思います。とあるメーカーの酸化タングステンを使った光触媒コーティング剤のPRでは、手術室くらいの明るい光を照射して、「除菌効果が高い」と称している詐欺的な製品もあります。

一般家庭の室内の明かりの強さは、手術室の1/5程度ですから、除菌効果もその試験結果の1/5程度になるとお考えください。

窒素ドープ酸化チタンも同様に防カビ効果が弱い

窒素ドープ酸化チタンは、チタン金属が酸化した粉末に窒素を加えてコーティング剤にしたものです。

窒素ドープ酸化チタンも、酸化タングステンよりも効果は高いようですが、効果のほどは酸化タングステンと同様とお考えください。

銅ドープ酸化チタンだけが防カビでクレーム無し

光触媒の防カビコーティングとして効果の高いものは、今現在のところ、銅ドープ酸化チタンのみです。銅ドープ酸化チタンは、酸化チタンに銅を加えてコーティング剤にしたものです。弊社製品は、屋内用光触媒コーティング剤(BX01-AB1)です。

弊社の試験では、酸化タングステンや窒素ドープ酸化チタンと比べて、数倍の防カビ効果があります。弊社では、銅ドープ酸化チタンを推していますが、住宅に施工されたお客様からは、1度もクレームは受けたことがありません。

ユーザーの方々が光触媒による防カビを導入して失敗されないようにするために、あえて本音で解説させていただきました。

光触媒の防カビコーティング施工の流れ

光触媒の防カビコーティング施工は、次の流れで行います。施工業者によって、流れが異なる場合があります。

  1. 家具の移動
  2. 塗装面の清掃
  3. 塗装面の施工前のカビなどの生物汚れの計測(ルミテスターを使った試験)
  4. 直射日光が当たる場所のプライマー施工
  5. 光触媒コーティング施工
  6. 施工後のカビなどの生物汚れの計測

最初に家具の移動と清掃を行います。新築住宅の引っ越し前であれば、家具の移動と清掃作業を省くことができるので、施工費用を安く抑えることができます。

光触媒コーティング塗装は、クリア塗装なので、塗装したかどうかが分かりにくいものです。そこで、塗装前後でカビなどの生物汚れを数値化できるルミテスターを使って、カビなどの生物汚れの具合を計測します。光触媒コーティングによって、カビなどの生物汚れが分解されることをご確認ください。

プライマーとは、下地保護剤のことです。光触媒は、直射日光が当たる場所では、効果が強く出てしまい、下地を劣化させてしまいます。プライバーを先に塗装しておくことで、光触媒が塗装面に直接接触しないようにでき、下地の劣化を防いでくれます。

室内の光触媒コーティング施工方法の詳細は、「室内用光触媒コーティング剤BX01-AB1の塗装方法や注意点」をご参照ください。

以上、「住宅のカビ対策なら可視光応答型光触媒の防カビコーティング」と題して、住宅にカビが発生する原因やその対策、防カビコーティングや光触媒による防カビコーティングのことを解説いたしました。

住宅を、銅ドープ酸化チタンを使った光触媒コーティングで防カビしたい方は、ぜひ弊社もしくは弊社の施工代理店までご相談ください。施工代理店一覧は、室内の光触媒コーティング施工代理店をご覧ください。

この記事の著者/責任者

島田幸一

株式会社イリス 代表取締役
島田 幸一 (Shimada Koichi)

私はもともと、地元農業のソリューション提供を事業としていたが、野菜や果物の劣化を促進させるエチレンガスの分解を研究したことで、光触媒の可能性を感じ起業いたしました。運よく可視光でも効果のある酸化チタン光触媒を世界で初めて開発して脚光を浴び、さまざまな業種のお客様から注文をいただける企業にまで成長できました。現在弊社は、可視光応答型光触媒を使ったコーティング剤を始め、外壁やガラス、石材、自動車の車内にクリア塗装ができる光触媒コーティング剤や、酸化チタンから下地を守るプライマーの開発。その後も、さまざまな材質に光触媒を定着するための研究を続け、多くの企業で採用されています。

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