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マンションや一戸建てのクロスに光触媒コーティングをするメリット

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マンションや一戸建てのクロスに光触媒コーティングをするメリット

マンションや一戸建てには壁紙クロスが貼られていることが多いです。壁紙クロスに光触媒コーティングをすることによって、クロスに抗菌・防臭などの効果を付与できます。

それによって、部屋の除菌や消臭、シックハウスの原因とされる揮発性有機化合物(VOC)の分解ができ、快適な住まいになります。

壁紙クロスの光触媒コーティングのことを、クロスコーティングともいわれることがあります。

最近では、機密性の高い住宅が当たり前になりました。また、共働きのご夫婦が増えてきているので、昼間に換気ができなくて湿気がこもりやすくなっています。そういった家では、締め切った部屋がカビ臭くなったり、冬に結露して壁紙クロスにカビが生えることもあります。

賃貸マンションであれば、室内を防カビして住んでいる方に快適に過ごしていただける、付加価値の高い部屋にすることもできます。

このコラムでは、光触媒とは何か、壁紙クロスの光触媒コーティングのメリット、VOCについて、光触媒コーティング施工の流れなどを解説します。そこから、クロスコーティングの必要性をお感じいただけたらと思います。

壁紙クロスの光触媒コーティング
(クロスコーティング)とは?

最初に、壁紙クロスの光触媒コーティングについて解説します。壁紙クロスの光触媒コーティングのことを、クロスコーティングともいいます。

光触媒とは?

触媒とは、その物質そのものは変化しないけれども、他の物質を分解したり結合させたりする性質を持つ物質のことです。

光触媒とは、光のエネルギーを受けることによって、そこに触れているものを分解する性質のある物質のことです。よく知られている物質としては、酸化チタンや酸化タングステンといった、酸化金属が有名です。

光触媒によって分解できるものは、主に有機物です。有機物と言えば、雑菌やカビ菌、身体にとって有害な微生物も有機物ですので、そういったものを分解してくれる性質があります。

アンモニアやトリメチルアミンといった臭いの成分も有機物ですし、シックハウスの原因物質も有機物あることが多いです。ペットの臭いやシックハウスの原因物質の多くも、光触媒で分解できます。

光触媒コーティングとは、光触媒を壁紙などに塗装して、塗装面にこれらの効果を付与する施工です。

光触媒を壁紙にコーティング塗装するメリット

このような性質のある光触媒をコーティング剤としたものが市販されています。弊社でも、屋内用の業務用光触媒コーティング剤を、施工業者向けに販売しております。それを、壁紙クロスにコーティング塗装すると、そこに光触媒の性質を付与することができます。

壁紙クロスに光触媒コーティング塗装をすると、次のようなメリットがあります。

  • 部屋の除菌ができる
  • 部屋の消臭ができる
  • 壁紙クロスの防カビができる
  • 壁紙クロスの掃除がしやすくなる
  • 部屋の揮発性有機化合物(VOC)を分解してくれる

室内の光でも効果的な光触媒「銅ドープ酸化チタン」の開発

光触媒にはいろいろな物質がありますが、室内の光でも光触媒の効果が出やすい光触媒成分を用いないと、上記のようなメリットが得られません

光触媒で最も効果の高い物質は酸化チタンですが、酸化チタンが光触媒の効果を発揮しやすい光は、太陽光に含まれる紫外線です。ですので、部屋の中は紫外線がほとんどないので、酸化チタンだけですと、光触媒の効果が発揮されません。壁紙を光触媒コーティングして、部屋の除菌や消臭などを行うとしても、部屋の中ですから効果がない場合があるのです。

そこで、酸化チタン以外で部屋の光でも光触媒の効果が出る物質を選べばよいのですが、その代表各である酸化タングステンは、光触媒の効果が弱いのです。

光触媒にはそういった問題があるのですが、弊社では「何とか酸化チタンが部屋の光でも光触媒の効果が発揮されないだろうか?」とさまざまな実験を繰り返していたところ、偶然にも「銅を添加すると部屋の光でも効果がある」ということを発見し、特許を取得しました。

酸化チタンに銅を添加した光触媒のことを、「銅ドープ酸化チタン光触媒」といいます。

この特許は、すぐさまさまざまな大学や研究所などで試験され、そのメカニズムや有効性が実証されました。

酸化チタンや銅を壁紙に塗装しても身体に安全?

シックハウスが気になる方は、化学物質に敏感な方が多いと思います。「酸化チタンは身体に安全なのか?」と気になる方もいらっしゃることでしょう。壁紙クロスは身体に触れる部分ですので、光触媒コーティング剤が身体に悪いものであれば、そういったものは使用できません。

酸化チタンは、日焼け止めクリームや化粧品などにも利用されているものです。紫外線のエネルギーを受け止めてくれる性質があるので、そういったものに利用されています。

また、銅は昔から「体にとって有害だ」と思われていますが、実は安全であることが東京大学医学部などによって証明されていて、厚生労働省では安全性であることを過去に新聞でも発表しています。一般社団法人日本銅センターの「銅の安全性」に、銅の安全性について分かりやすく書かれているので、ご参照ください。

もし、銅が有害なものであるならば、10円玉といった毒を財布に入れて毎日持ち歩いていることになります。これは大変なことになります。もちろん、積極的に食べたりしたら問題ですが、一般的には酸化チタンも銅も、身体にとって安全な物質です。

壁紙に塗装された光触媒成分は、それらと比べるとごく微量です。

銅ドープ酸化チタンと他の光触媒成分の効果比較

銅ドープ酸化チタンとその他の光触媒成分を、室内での効果を比較いたします。その他の光触媒成分は、酸化タングステンなどの可視光応答型光触媒です。それに酸化チタンのみの光触媒も加えました。

室内での効果銅ドープ酸化チタン他の光触媒成分酸化チタンのみ
除菌×
消臭×
防カビ×
掃除がしやすくなる×
夜間の効果××
VOC分解×

この効果の比較は、弊社で実感している効果の差を表したものですので、個人差があると思います。

実際に、消臭効果については、部屋で焼肉をしたり、タバコを吸ったりしている部屋では、臭い成分の発生量が多くて、光触媒による臭いの分解が追い付かないために、「部屋の臭いが消えない」と感じることもあります。その当たりは、ご了承ください。

後から光触媒コーティングしないで
光触媒壁紙を利用したらどうか?

壁紙クロスを貼ったあとに光触媒コーティングをすると、施工の手間がかかるので、施工費用が高くなります。そこで、あらかじめ光触媒コーティングされた光触媒壁紙を利用したらどうでしょうか?

弊社としては、光触媒壁紙は、あまりおすすめできません。

なぜなら、室内の除菌や消臭で本当に効果の高い光触媒成分は、銅ドープ酸化チタンだからです。また、次の節でも解説するVOCの分解でも、銅ドープ酸化チタンが圧倒的に効果た高いのです。

光触媒壁紙によっては、どのような光触媒成分を塗布しているかわかりませんし、耐久性も明確に書かれていないものもあります。

弊社製品ですと、耐久性が10年以上で、銅ドープ酸化チタンを用いているので、効果が保証されているようなものです。

施工費用が高くなりますが、銅ドープ酸化チタンを塗装するのか、それとも効果や耐久性は不明ですが安く済ませたいかの選択になります。

ちなみに、この記事を書いている現在では、弊社が発明した銅ドープ酸化チタンを使った光触媒壁紙は存在しません。壁紙メーカー様で銅ドープ酸化チタンをご利用になられたいところがございましたら、弊社までお気軽にご相談ください。

光触媒で揮発性有機化合物(VOC)の分解ができる

シックハウス症候群の原因といわれている揮発性有機化合物(VOC)の分解は、銅ドープ酸化チタン光触媒なら可能です。

VOCとは?

VOCとは「Volatile Organic Compounds」の略称で、揮発性有機化合物のことです。

建物を建てるための材料として、集成材や断熱材、接着剤などが利用されていますが、それらの建材からはVOCが発生しています。もちろん、壁紙クロスを壁に貼り付けるための接着剤からもVOCが出てきます。

VOCはシックハウス症候群の原因物質といわれており、厚生労働省では室内のVOCの濃度の上限が定められています。

VOCの発生量は、新築がもっとも多く、経年とともにVOCの発生量が少なくなっていきますが、10年以上経過してもゼロにはなりません。VOCが発生しない家に住みたいと思ったら、古民家ぐらいしかありません。

VOCの主な種類

VOCにはたくさんの種類があります。代表的なものとして、次の名称は聞いたことがあることでしょう。

  • ホルムアルデヒド
  • アセトアルデヒド
  • トルエン
  • キシレン
  • スチレン
  • エチルベンゼン

これらのVOCの室内濃度の上限は、厚生労働省によってシックハウス対策のための室内濃度の指針値が示されています。(室内空気中化学物質の室内濃度指針値について

光触媒でVOCの分解が可能

光触媒によってVOCを分解する研究は、さまざまな研究機関で行われています。また、光触媒を使った空気清浄機のメーカーがVOCの分解を確認しているようです。

壁紙クロスに光触媒コーティングをすることによって、室内のVOCの分解が期待できます。

弊社でも、VOCを含むさまざまな化学物質(有機化合物)の分解を研究してきました。

特に、先ほど解説した銅ドープ酸化チタンは、さまざまな光触媒成分と比べてVOCが分解されやすいです。弊社の製品名は、「屋内用光触媒コーティング剤(BX01-AB1)」です。この製品は、ホルムアルデヒドやアセトアルデヒド、トルエン、キシレン、スチレンなどのVOCが分解されることを試験にて確認しています。

壁紙クロスの光触媒コーティングの必要性は?

今まで解説してきたことから踏まえて、クロスコーティングが必要なのかどうか、必要性について検討したいと思います。

まとめると次の通りです。

  • 壁紙クロスにカビが発生する部屋では、クロスコーティングをした方が良い
  • 室内の光触媒コーティングは、さまざまな効果が期待できるので、それらの方面からも検討すべき
  • 銅ドープ酸化チタンを使ったクロスコーティングでないと、「必要性が無い」と言ってもよい

除菌で導入したい方は、抗菌効果のほどが見えにくいので、「必要性は低いのでは?」と感じやすいですが、消臭や防カビ、掃除のしやすさ、VOCの分解といった、さまざまな効果が期待できるのであれば、導入の必要性をお感じになられることと思います。

そして大事な点は、「銅ドープ酸化チタンを使ったクロスコーティングでないと、効果がほとんどない」ということです。これが最大の注意点です。

壁紙クロスの光触媒コーティング施工

壁紙クロスに光触媒コーティング施工をする流れやタイミングを解説します。

光触媒コーティング施工の流れ

壁紙の光触媒コーティング施工のおおまかな流れは次の通りです。

  1. 壁紙クロスの周りを片付ける
  2. 壁紙クロスを清掃する
  3. 光触媒コーティング剤専用のスプレーノズルで塗装する
  4. 乾燥させる
  5. 片付けたものを元に戻す

ここでのポイントは、壁紙クロスを丹念に清掃することです。壁紙クロスが汚れていると、光触媒コーティング剤が汚れに付着して、汚れを分解するときに、光触媒コーティング剤もいっしょに落ちてしまうからです。

光触媒コーティング塗装をするときは、施工前と施工後を、ルミテスターを使ったATPふき取り検査を行います。ルミテスターは、微生物や食品残渣に含まれるATP(アデノシン三リン酸)の量を測定することで、汚れを数値化するものです。

施工前後でルミテスターの数値が下がっていることを確認し、光触媒コーティングの効果を目で確認することができます。

壁紙に光触媒コーティング施工をするなら引っ越し前がおすすめ

光触媒コーティング施工をするなら新築やリフォーム直後の引っ越し前がおすすめ

上記のような流れで壁紙の光触媒コーティング施工を行うときに、すでに住居にお住まいの方であれば、施工費用はクロスの周りの片付けや壁紙の清掃の費用が追加されてしまうことがあります。そのような作業が必要なければ、施工費用を安く抑えられます。

壁紙に面するように家具や本棚などが置かれていたら、それを移動させないと、壁紙に光触媒コーティングができません。また、壁紙が汚れていたら、その上から光触媒コーティングをすると、汚れが分解されたときに、汚れといっしょに光触媒コーティングが落ちてしまいます。すると、光触媒コーティングの持続期間が短くなります。

光触媒コーティング施工の費用を安く抑えたい場合は、新築やリフォーム直後のときに施工したり、物件を購入して引っ越しをする前に施工することをおすすめします。

弊社の施工代理店では、新築物件をクロスコーティングする専門業者もあります。

以上、マンションや一戸建ての壁紙クロスへの光触媒コーティング施工について解説しました。光触媒コーティングなら、部屋の除菌や消臭、シックハウスの原因とされる揮発性有機化合物(VOC)の分解ができます。部屋の光でも光触媒の高い効果を発揮するものは「銅ドープ酸化チタン光触媒」です。

部屋の除菌や消臭をしたい方、部屋でペットを飼っている方、部屋のVOCが気になる方は、壁紙クロスの光触媒コーティングをお試しください。

ご自宅に光触媒コーティングをする絶好のタイミングは、新築マンションや新築一戸建てを建てた直後、もしくは自宅を購入して引っ越しする前です。

弊社が世界で初めて発見した「銅ドープ酸化チタン」を使った業務用光触媒製品を施工してくれる業者の一覧はこちらです。

この記事の著者/責任者

島田幸一

株式会社イリス 代表取締役
島田 幸一 (Shimada Koichi)

私はもともと、地元農業のソリューション提供を事業としていたが、野菜や果物の劣化を促進させるエチレンガスの分解を研究したことで、光触媒の可能性を感じ起業いたしました。運よく可視光でも効果のある酸化チタン光触媒を世界で初めて開発して脚光を浴び、さまざまな業種のお客様から注文をいただける企業にまで成長できました。現在弊社は、可視光応答型光触媒を使ったコーティング剤を始め、外壁やガラス、石材、自動車の車内にクリア塗装ができる光触媒コーティング剤や、酸化チタンから下地を守るプライマーの開発。その後も、さまざまな材質に光触媒を定着するための研究を続け、多くの企業で採用されています。

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