
新築住宅で、新築特有の臭いがする場合には、部屋の中のホルムアルデヒド濃度が上昇している場合があります。
ホルムアルデヒドとは、接着剤や塗料、ウレタン素材などで使用されている溶剤の一種です。
新築戸建てや新築マンションでは、建材に利用されているホルムアルデヒドが揮発してきて、それがシックハウス症候群の原因となる場合もあります。
この記事では、ご家庭でのホルムアルデヒド対策の方法や、ホルムアルデヒドを分解除去できる銅ドープ酸化チタンを使った光触媒スプレー「アキュートクリーン」をご紹介します。
ホルムアルデヒドの指針値と濃度
ホルムアルデヒドの基準値は、東京都福祉保健局「厚生労働省による化学物質の室内濃度指針値」によると、100μg/m3(0.1mg/m3、0.08ppm)とされています。
建材などから、一定の速度でホルムアルデヒドが放出され、部屋の中のホルムアルデヒド濃度が上がっていきますが、その指針値が100μg/m3(0.08ppm)です。
また、住宅に使用される建材には、F☆☆☆☆(エフフォースター)などと言われるFスター等級区分があります。この認定を受けた建材は、次の4段階に分類されています。詳細は、国土交通省「シックハウス対策に係る技術的基準(政令・告示)について」をご覧ください。
JIS,JASの等級 | ホルムアルデヒド 発散速度 | 内装の仕上げの制限 |
---|---|---|
F☆☆☆☆ | 0.005mg/m2h以下 | 制限なし |
F☆☆☆ | 0.02mg/m2h以下 | 使用面積を制限 |
F☆☆ | 0.12mg/m2h以下 | 使用面積を制限 |
無等級 | 0.12mg/m2h超 | 使用禁止 |
ここで、0.005mg/m2h以下という数値は、1m2の面積の建材から1時間当たりに発生するホルムアルデヒドの質量が、0.005mg以下であることを意味します。
部屋の中のホルムアルデヒドの濃度は、ホルムアルデヒドの発散速度や換気の状況、ホルムアルデヒドの分解速度などで決まります。できるだけ、ホルムアルデヒドが出ない建材を用いて住宅を建て、24時間換気を行い、できればホルムアルデヒドが分解されるような対策をすると、部屋の中の濃度を下げることができます。
ホルムアルデヒドの測定方法
ホルムアルデヒドの測定方法は、市販の測定機器を用いることをおすすめします。
6万5,000円以上の機器であれば、指針値である100μg/m3(0.08ppm)以下の測定も可能なものが多いです。
ホルムアルデヒド検出試験紙でもある程度の測定はできますが、測定誤差が大きいので、きちんと濃度を知りたい方にはおすすめできません。
もっと精密に測定したい方は、検査機関に依頼することになります。
ホルムアルデヒド対策
部屋のホルムアルデヒド対策には、次のような方法があります。
- ホルムアルデヒドが揮発しにくい建材を用いる(F☆☆☆☆の建材を用いる)
- 部屋を換気する
- ホルムアルデヒドが吸着できる資材を用いる
- ホルムアルデヒドを分解する薬剤を用いる
F☆☆☆☆とは、Fスターと言われるJIS・JASの等級区分で、もっともホルムアルデヒドが揮発しにくい建材の等級です。戸建て住宅を建てるときに、工務店にF☆☆☆☆の建材を選んでもらえるように依頼します。
部屋の換気は、ホルムアルデヒド対策の基本です。戸建て住宅では、24時間換気が義務付けられています。マンションでは一定の条件に合致するように建てられた場合は、24時間換気をしなくてもかまいません。ほとんどのマンションは、条件に合致するように建てられています。
ホルムアルデヒドが吸着できる資材を用いる材質には、活性炭やゼオライトと、吸着ポリマーなどがあります。活性炭やゼオライトは、床下に敷き詰めたり、壁の内側に塗料としたものを塗ったりします。どちらにしても、建築中に施工しなければいけません。吸着ポリマーは、スプレータイプのものがあるので、建物が建った後でも使用できます。
ホルムアルデヒドを分解する薬剤は、市販されているスプレータイプのものと、施工業者に依頼してコーティング施工してもらうタイプのものがあります。一般的に利用しやすいものはスプレータイプのものです。弊社が扱う製品には、スプレータイプとコーティング塗装するタイプの両方のものがあります。
スプレータイプのものを中心に、後ほどご説明いたします。
ホルムアルデヒド対策の期間は?
先ほどご紹介した国土交通省「シックハウス対策に係る技術的基準(政令・告示)について」には、※印で「建築物の部分に使用して5年経過したものについては、制限なし。」と記載してあります。ここから読み取れることは、「新しい建材は、5年くらいまでホルムアルデヒドが出続けるものがある」ということです。
建材によって、ホルムアルデヒドが何年間出続けるのかは、建材メーカーの仕様によりますが、基本的に最長5年と考えて差支えないと思います。
ホルムアルデヒド対策の基礎はこれくらいにして、弊社の薬剤についてご説明いたします。
ホルムアルデヒドの分解なら銅ドープ酸化チタン

ホルムアルデヒドの分解でおすすめしている薬剤の成分は、銅ドープ酸化チタンです。
銅ドープ酸化チタンとは、ナノ粒子の酸化チタン結晶の表面に、特殊製法で酸化銅を結合させた成分です。
銅ドープ酸化チタンは、光が当たらなくてもホルムアルデヒドを分解してくれますが、光を当てることでホルムアルデヒドをより分解する効果が高まります。
次の試験は、テドラーバッグにホルムアルデヒドと空気を入れて濃度が25ppmとなるようにしたものです。銅ドープ酸化チタンをコートしたアルミ板と、ブランクのアルミ板を入れて、それぞれ蛍光灯(40Wを2本、UV強度約2μW)を1m上から照射し、ホルムアルデヒドの濃度を30分毎に測定しました。

銅ドープ酸化チタンをコートした側は、蛍光灯の光が当たるだけでホルムアルデヒドを分解し、濃度が下がっていることがわかります。
銅ドープ酸化チタンの安全性
銅ドープ酸化チタンは、第三者機関にて次の試験を行っていただき、安全性が確認されています。
- 急性経口毒性試験
- 皮膚一次刺激性試験
- 皮膚感作性試験
- 変異原性試験
- 重金属等の溶出試験
銅ドープ酸化チタンの利用方法

銅ドープ酸化チタンの利用方法には、次の2種類あります。
- 銅ドープ酸化チタン使った光触媒スプレー「アキュートクリーン」を利用する
- 銅ドープ酸化チタンを使ったコーティング剤で、部屋の中をコーティング塗装する
アキュートクリーンのホルムアルデヒド除去イメージ
アキュートクリーンは、一般的なご家庭用として開発した光触媒スプレーです。アキュートクリーンの詳細は、こちらのページをご覧ください。

コーティング剤によるホルムアルデヒド除去イメージ
銅ドープ酸化チタンを使ったコーティング剤は、専用のブロワー装置とスプレーガンを使って施工します。
壁や天井などを銅ドープ酸化チタンで包み込むようにコーティング塗装するので、ホルムアルデヒドが壁の中から出てくるときに分解除去してくれます。

銅ドープ酸化チタンを使ったコーティング施工については、「新築の臭いやホルムアルデヒドの分解除去なら業務用光触媒コーティング剤BX01-AB1」をご覧ください。
アキュートクリーンの特長
アキュートクリーンは、世界で初めて銅ドープ酸化チタンを使った光触媒スプレーです。銅ドープ酸化チタンの効果を最大限引き出すために、細かい霧が噴霧できるように、液剤の成分調整とスプレーノズル選びをしました。
アキュートクリーンの成分は、次の通りです。
有効成分 | 銅ドープ酸化チタン |
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その他の成分 | 水、界面活性座 |
アキュートクリーンの液剤は、水の中にナノ粒子の銅ドープ酸化チタンが分散したものです。スプレーしたときに細かな霧になるように界面活性剤をほんの少し添加しています。
香料は、一切使用しておりませんので、香りでホルムアルデヒドの臭いをごまかすような消臭剤ではございません。ホルムアルデヒドを酸化分解して、水と二酸化炭素にし、臭いが無く無害なものに変化させます。
アルコール類は使用していませんから、アルコールが苦手な方や、お子様がいらっしゃるご家庭でも安心してご利用いただけます。
内容量は200mLで、約600回スプレーできます。アキュートクリーン(スプレーボトル)の価格は、2,200円(税込)です。
アキュートクリーンの使い方
アキュートクリーンの使用方法は、ボトルをよく振ってから、ホルムアルデヒドが気になる場所の方向にノズルを向けて、スプレーしてください。対象物から20~30cmほど離れた場所からスプレーします。

スプレーボトルを初めて利用するときは、スプレーの首筋にあるフックを解除し、ボトルをよく振った後、液剤が出てくるまでトリガーを何度か引いてください。
アキュートクリーンの保管は、常温の暗所にてお願いします。自動車の車内などの暑くなりやすい場所や、直射日光が当たる場所での保管は避けてください。

アキュートクリーンの液剤を使い切ってしまったら、アキュートクリーン詰め替え(リフィル)をご利用ください。
アキュートクリーン詰め替え(リフィル)の価格は、1,890円(税込)です。
詰め替えは、スプレーノズルを回転させて外し、アキュートクリーン詰め替えの液剤を注ぎ入れてください。
アキュートクリーンのご購入方法
アキュートクリーンのご購入は、このホームページにて販売しています。また、楽天市場でも販売しております。

この記事の著者/責任者

株式会社イリス 代表取締役
島田 幸一 (Shimada Koichi)
私はもともと、地元農業のソリューション提供を事業としていたが、野菜や果物の劣化を促進させるエチレンガスの分解を研究したことで、光触媒の可能性を感じ起業いたしました。運よく可視光でも効果のある酸化チタン光触媒を世界で初めて開発して脚光を浴び、さまざまな業種のお客様から注文をいただける企業にまで成長できました。現在弊社は、可視光応答型光触媒を使ったコーティング剤を始め、外壁やガラス、石材、自動車の車内にクリア塗装ができる光触媒コーティング剤や、酸化チタンから下地を守るプライマーの開発。その後も、さまざまな材質に光触媒を定着するための研究を続け、多くの企業で採用されています。