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トイレの壁や床から出る染み付き臭「トリメチルアミン」の分解消臭

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トイレの壁や床から出る染み付き臭「トリメチルアミン」の分解消臭

トイレの匂いには、何度掃除をしても出てくる染み付き臭があります。

その匂いの成分は、主にトリメチルアミンとアンモニアです。

トイレの染み付き臭の掃除を依頼された業者さんは、オゾンによる消臭を行っている業者が多いと思います。

しかし、オゾンによる消臭は今一つ効果が無いとお感じのことでしょう。

そこで、弊社としては光触媒成分の一種である銅ドープ酸化チタンを使った対策をおすすめしています。

光触媒によるトリメチルアミンの分解消臭が効果的かどうかは、光触媒から発生するOHラジカルによる反応速度と分解消臭の持続力が決め手となります。

光触媒は、光が当たって活性化すると、その表面にOHラジカルが発生し、分解消臭ができます。その反応速度が早ければ、トリメチルアミンの消臭が素早く行えることを意味します。

また、光触媒はトリメチルアミンを分解消臭しても、光触媒自体はそのまま残り続けるので、トイレの染み付き臭の対策にうってつけです。

この記事では、トリメチルアミンが発生する原因や、光触媒を使った染み付き臭の対策方法を徹底解説いたします。

トイレから染み付き臭が発生する原因とトイレ清掃

エステーのホームページ「解決できないトイレのニオイを徹底分析!~直後臭vsしみつき臭~」によると、トイレに飛び散った尿が腐敗して、アンモニアやトリメチルアミン(C3H9N)が出てくるそうで、それが「しみつき臭」の原因のようです。

トリメチルアミンの発生原因は細菌による尿の腐敗

最近では、男性にも「座りション」が普及していますが、オシッコをしたときに尿が飛び散り、それが床や便器の隙間、壁紙などにしみ込んでいきます。

尿には、身体で代謝した老廃物が含まれているようですが、それが細菌によって腐敗し、トリメチルアミンやアンモニアなどの匂いが発生します。

夏場の飲食店では、ときどき男性便器に氷が入れてある場面に遭遇することがあります。氷を入れておけば、温度が下がって細菌の活動を抑えることができるので、匂いの発生を抑えることができます。

トイレの清掃頻度

尿を取り除いても、完全に取り除くことが難しいし、またオシッコをしたときに尿が付着していくので、「毎日の掃除が欠かせない」ということが本当のところです。

ご家庭であれば、飛び散り量が少ないので、それほど頻繁に清掃する必要は無いかもしれません。

染み付き臭が耐えない場所とは、多くの男性が利用する便器の周りです。例えば、コーヒーショップやファーストフード店の男性トイレです。そういったトイレは、1日に何度も何度も掃除をすることで、染み付き臭の対策ができますが、スタッフの人数が限られている中で、頻繁な掃除は難しいと思います。

また、掃除は深夜に外部委託で行っている店舗もありますが、そういった店舗では朝から夜まで溜まった尿が染みついた状態になるので、別の染み付き臭対策が必要です。

O3(オゾン)

清掃業者によっては、「匂いが酷いのでオゾン脱臭を行いましょう」と、オゾン脱臭器を設置することもあります。

業界では「オゾンを焚く」と言うこともあります。

一見すると効果がありそうなオゾン脱臭ですが、施工後もまたすぐに匂いが出てきてしまって、効果がほとんど感じられません。

そういったことで、弊社としてはオゾン脱臭よりも光触媒の利用をおすすめします。また、数ある光触媒の種類の中でも「銅ドープ酸化チタン」を使った光触媒コーティング施工をおすすめしています。

OHラジカルとオゾンの反応速度定数

光触媒が染みつき臭に効果的かどうかは、光触媒から発生するOHラジカルと言われる活性酸素とトリメチルアミンとの反応速度が鍵となります。反応速度が早ければ、それだけ消臭力が高いことを意味します。

化学反応には、反応速度定数というものがあります。これは、化学反応をする速さを表す定数です。反応速度定数が大きい数値ですと、それだけ反応速度が速いことを意味しています。

そこで、OHラジカルとオゾンO3が、トリメチルアミンと反応するときの、反応速度定数を比較したいと思います。

オゾンも、トリメチルアミンを酸化分解できる物質です。トイレの消臭を行われている業者さんの中には、オゾン脱臭器を利用することもあるので、光触媒とオゾン脱臭器の比較をしたいと思います。

 反応速度定数
OHラジカル60.9×10-12 cm3/(分子・sec)(25℃、測定値)
オゾン9.73×10-18 cm3/(分子・sec) (25℃、測定値)

環境省ホームページの物質に関する基本的事項「トリメチルアミン」を参照。

この数値を比較すると、OHラジカルの方が圧倒的に反応速度が速いことを意味します。約6,000,000倍です。

トリメチルアミンは、人が感知しやすい匂いですから、しっかりと分解消臭したいものです。オゾンは反応速度が遅いため、トリメチルアミンをしっかりと分解消臭したい場合は、たくさんのオゾンが発生する大型の装置を設置する必要があります。

光触媒にはいろいろな種類がありますが、トイレの壁や床に、OHラジカルがたくさん発生する光触媒を塗布しておけば、消臭に効果的だと言えます。

トイレの壁や床の匂い対策に光触媒が効果的な理由

トイレの壁や床から出てくる匂いに、オゾン脱臭ではなく、光触媒を利用するメリットは、「光触媒は塗布しておけば、匂いを消臭し続けてくれる性質がある」ということです。

オゾン脱臭の効果は装置を起動させている時のみに限定される

オゾン脱臭は、オゾン脱臭器を利用しますが、その装置をトイレに設置して、電源をONにしておかないといけません。装置の電源がONになっている間のみ、オゾンが発生して、トリメチルアミンとの反応は遅いですが、消臭してくれます。

オゾンがトリメチルアミンを酸化分解すると、オゾンは消えてなくなるので、オゾン脱臭器の電源をONにし続けておく必要があります。

OFFにしたり、オゾン脱臭器を撤去したりすると、トイレの匂いの消臭はできなくなります。また、トイレは常に換気をしているので、オゾンが排気されて出ていってしまいます。

「染み付き臭はオゾン脱臭で対策したい」という方は、オゾン脱臭器を常に起動させておくことを強くおすすめします。

光触媒の効果は半永久的

それに対して光触媒は、光が当たればOHラジカルが発生しますが、OHラジカルが発生しても、光触媒そのものは変化しないで残り続けるので、光が当たる限りOHラジカルが半永久的に発生し続けます。

OHラジカルは、トリメチルアミンと反応して酸化分解したら、水や二酸化炭素に変化してOHラジカルは無くなってしまいますが、光触媒からOHラジカルが供給され続けるので、消臭効果が続きます。

しかも、OHラジカルはトリメチルアミンだけでなく、アンモニアを分解しますし、細菌類をも分解して抗菌ができます。トリメチルアミンやアンモニアは、細菌類が尿素を分解して発生するので、光触媒が細菌類の活動を抑えて、抗菌防臭をすることができます。

壁や床に光触媒成分が残り続ける限り、そこに光が当たり続ける限り、効果を発揮し続けてくれます。

オゾン脱臭器を起動させ続けられたときのメリット

もし、トイレの中でオゾン脱臭器を起動させ続けることができたら、トイレの中を空間消臭ができます。

オゾンは、反応速度が遅く、トイレの空間内に漂っていくため、トイレの空間消臭が可能です。

それに対してOHラジカルは、反応速度があまりにも早いため、空気中に漂って出ていく前に匂いを酸化分解して消えてしまいます。そのため、表面的な箇所の消臭に適しています。光触媒は、空間消臭ができないことがデメリットです。

ただし、一般的なオゾン脱臭器は、起動させると窒素酸化物を発生させるので、その匂いが気になる場合もあります。トイレは換気されているとは言え、密閉空間では、あまりおすすめできません。

光触媒の種類と効果の高さ

光触媒はオゾン脱臭よりも効果的であるように見えたかもしれませんが、実は光触媒にもデメリットがあります。

それは、光触媒にはいろいろな種類があり、「間違ったものを選んでしまうと、消臭効果がまったく無い」というものです。

効果の無い典型は酸化チタン

消臭効果がまったく無い光触媒の典型が、「酸化チタン」です。

酸化チタンは光触媒の一種であり、たくさんのOHラジカルを発生させられるポテンシャルはあり、もっとも多く利用されています。

ところが、OHラジカルが発生する条件は、紫外線が当たったときのみです。蛍光灯や白色LEDの光では、OHラジカルがほとんど発生しませんので、トリメチルアミンの分解ができないのです。

トイレに酸化チタンを塗布した場合は、酸化チタンが効果を発揮させるために、トイレ内に紫外線ランプを設置し、壁や床に紫外線を照射することが必須となります。

少なくとも可視光応答型光触媒を利用すること

そういったことで、蛍光灯や白色LEDの光でもOHラジカルを発生させられる光触媒を選ぶ必要があります。そのような光触媒のことを、可視光応答型光触媒といいます。

可視光応答型光触媒とは、目に見える光が当たってもOHラジカルを発生させることができる光触媒のことです。トイレの消臭には、少なくとも可視光応答型光触媒を利用することが大切です。

可視光応答型光触媒は、実用化されているものとしては、主に次の3種類があります。

  • 銅ドープ酸化チタン
  • 窒素ドープ酸化チタン
  • 酸化タングステン

これら3種類以外にも実用化されているものもありますが、効果が弱すぎる製品もあるのでご注意いただきたいと思います。

もっとも効果が高いのは銅ドープ酸化チタン

さて、これら3種類は実用化されている主な可視光応答型光触媒ですが、効果の高さは異なります。そして、この3種類の中でもっとも効果の高いものが、銅ドープ酸化チタンです。

銅ドープ酸化チタンは、数ある光触媒の中で、トイレのような明るさの部屋での消臭力は、次の図のように、10~20倍以上の差があります。

銅ドープ酸化チタンの効果を100としたときの他の光触媒との効果比較

銅ドープ酸化チタンが何十倍もの効果の高さがある理由は、酸化チタンに結合された酸化銅の補触媒としての効果によります。ナノレベルの酸化銅は、それ自体が触媒として機能し、光が当たっていなくても消臭ができる性質があります。

つまり、光が当たっているときは消臭力は高いのですが、消灯をしても消臭できる性質があります。この効果は、光触媒の中では唯一と言って良いものです。

銅ドープ酸化チタンの利用方法

可視光応答型光触媒の中でもっとも消臭効果が高く、無光でも消臭ができる銅ドープ酸化チタンですが、その利用方法は、次のどちらか、もしくは両方になります。

  • 光触媒スプレーの塗布
  • 光触媒コーティング施工

銅ドープ酸化チタンを使った光触媒スプレー

ご家庭用除菌・消臭スプレー「アキュートクリーン」とリフィル(詰め替え)

光触媒スプレーとは、光触媒成分が入った液剤を、消臭スプレーとした製品のことです。

銅ドープ酸化チタンを使った光触媒スプレーは、弊社製品であればアキュートクリーンです。

銅ドープ酸化チタンを一般のご家庭でも手軽に利用できるように、弊社が努力の末に世界で初めて製品化させたものです。

アルコール類や香料を使用しておらず、銅ドープ酸化チタンと水だけですから、スプレーした箇所がベタベタすることもありません。

トイレの尿が飛び散っている壁や床を入念に清掃した後に、アキュートクリーンを全体的にスプレーします。匂っている場所に、直接スプレーしてもかまいません。清掃用としてもご利用いただけます。

原材料酸化チタン、銅、水
アルコール無添加(ノンアルコール)
香料無添加(無香料)
容量200mL(600回ほどスプレー可)
価格2,200円(税込)
アキュートクリーン(スプレー)ネット通販。ご購入はこちら

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楽天で購入する

銅ドープ酸化チタンを使った光触媒コーティング施工

屋内用光触媒コーティング剤(BX01-AB1)

光触媒コーティング施工とは、光触媒成分と接着成分が入った液剤を、スプレー装置で塗布する施工方法のことです。

銅ドープ酸化チタンを使った光触媒コーティング剤は、弊社製品であれば屋内用光触媒コーティング剤(BX01-AB1)です。

接着成分は、アモルファス酸化チタンを利用していますから、銅ドープ酸化チタンと相性がよく、耐久性がとても高いです。

効果の持続期間は、掃除の仕方にもよりますが、5~10年、人が触れない箇所であればそれ以上の年数、抗菌・消臭し続けてくれます。

光触媒成分銅ドープ酸化チタン
接着成分(バインダー)アモルファス酸化チタン
その他
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トイレの光触媒コーティング施工事例

トイレの光触媒コーティング施工は、弊社を含め、施工代理店でもよくご依頼をいただきます。

パーキングエリアの施工事例

パーキングエリアのトイレの抗菌施工

パーキングエリアは、不特定多数の人たちが利用するトイレですから、特に夏は、頻繁に清掃をしないと染み付き臭がすぐに出てしまいます。

男性トイレを中心に、壁や小便器周りの床などを光触媒コーティング施工しました。

床は、人が踏みつける場所では、数年しか効果が持たないと思いますが、壁や踏まれない場所では、効果が5~10年は持続すると思います。

施工は、トイレの利用を制限してから、清掃業者さんに清掃をしてもらい、濡れた箇所をしっかりと乾燥させてから、光触媒コーティングを行います。

飲食店の施工事例

飲食店のトイレの抗菌・消臭コーティング

飲食店のトイレの光触媒コーティング施工は、よくご利用いただく施工です。

飲食店のトイレも、不特定多数の人が利用します。しかもアルコール類を飲んでのことですから、トイレの回数も多くなり、酔っているので、ウッカリこぼしてしまうこともあります。

施工は、トイレを入念に清掃してから、光触媒コーティングを行います。

飲食店のトイレは薄暗いことが多いため、一般的な光触媒では効果がほとんどありませんが、銅ドープ酸化チタンであれば抗菌や消臭ができます。

光触媒コーティング施工をした後の清掃は?

結論から述べると、清掃は必要です。

確かに、尿と銅ドープ酸化チタンが触れているところは、銅ドープ酸化チタンが細菌類の繁殖や匂いの発生、尿の成分を分解してくれます。ところが、尿が積層されていってしまったら、銅ドープ酸化チタンと触れることのない尿が表面に溜まって、そこから匂いが発生するからです。

銅ドープ酸化チタンをコーティング施工すると、抗菌や消臭はできますが、汚れを取り除く清掃は必須です。

汚れを取り除くと、銅ドープ酸化チタンが表面に出てくるので、また高い抗菌力や消臭力を発揮するようになります。

ちなみに、屋内用光触媒コーティング剤(BX01-AB1)は耐久性が高いことを述べましたが、塗布した後の効果の持続期間は、清掃の仕方にもよりますが、5~10年ほどあります。壁や天井などは、あまり清掃したり触れたりしませんから、10年以上効果が持続します。

以上、トイレの壁や床からしみ出してくる匂いの原因物質の一つ、トリメチルアミンの分解について解説いたしました。

染み付き臭の対策は、銅ドープ酸化チタンによる消臭が効果的であることを、ご理解いただけたと思います。

トイレの匂いにお困りの方は、イリスまでお気軽にご相談ください。

この記事の著者/責任者

島田幸一

株式会社イリス 代表取締役
島田 幸一 (Shimada Koichi)

私はもともと、地元農業のソリューション提供を事業としていたが、野菜や果物の劣化を促進させるエチレンガスの分解を研究したことで、光触媒の可能性を感じ起業いたしました。運よく可視光でも効果のある酸化チタン光触媒を世界で初めて開発して脚光を浴び、さまざまな業種のお客様から注文をいただける企業にまで成長できました。現在弊社は、可視光応答型光触媒を使ったコーティング剤を始め、外壁やガラス、石材、自動車の車内にクリア塗装ができる光触媒コーティング剤や、酸化チタンから下地を守るプライマーの開発。その後も、さまざまな材質に光触媒を定着するための研究を続け、多くの企業で採用されています。

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