光触媒いろは

ガラスの親水性コーティング剤はタングステン担持酸化チタンがおすすめ

HOME / 光触媒いろは / ガラスの親水性コーティング剤はタングステン担持酸化チタンがおすすめ
投稿日:
ガラスの親水性コーティング剤はタングステン担持酸化チタンがおすすめ

ガラスの親水性コーティングには、いくつか種類がありますが、タングステン担持酸化チタンを使ったものをおすすめしています。

弊社は、ガラスの親水性コーティング剤を開発しているメーカーですが、ガラスの親水性コーティングができる施工代理店がいくつかございますので、施工をご希望の方は、弊社までお気軽にご相談ください。

塗装業者は多くありますが、ガラスの親水性コーティング塗装ができる業者は、日本全国でも数が限られます。弊社では、施工技術者の育成にも力を入れている次第です。

この記事では、弊社が開発した防汚効果の高いガラス用親水性コーティング剤をご紹介いたします。

ガラスに親水性を持たせる理由と親水性コーティング剤

無垢なガラスは親水性がある

汚れがまったくない無垢なガラスは、もともと親水性があります。ところが製造されてから1日も経過したら、空気中に浮遊する物質と結合してしまって、撥水性を持つようになります。水をかけると、水を弾いてしまう性質です。

不純物と結合する前の無垢なガラスは、表面にOH基が出てくる性質があります。OH基は水と馴染む親水性を持つので、水をかけると水を弾かずに、水と馴染むのです。OH基は何にでも結合する性質があるので、水だけでなく不純物とも結合してしまうのです。

親水性コーティングとは?

そのような何でも結合してしまうガラス面に、親水性のある材質のものを結合させておけば、ガラスの親水性が保たれます。そのようなコーティング施工のことを、親水性コーティングといいます。

製造された直後のガラスは、工場出荷時くらいのものですから、建物に設置されたガラスは、たいてい撥水性があります。撥水性を持ってしまったガラスの表面に、親水性コーティングをしても、コーティング剤がうまく乗らないためか、親水性が出にくいという性質があります。

後ほどにも少し触れる予定ですが、親水性コーティングを行う前に、ガラスの表面が無垢な状態になるように、コンパウンドで丁寧に磨き込み、ガラス面に親水性が出てきたら、親水性コーティング剤を塗布します。

親水性コーティングをする理由はセルフクリーニングのため

ガラス面に親水性コーティングをする理由は、ガラス面がセルフクリーニング効果を持つようにするためです。

セルフクリーニングとは、ガラス面が雨水によって自動的に汚れを流してしまう効果のことで、通常のガラスと比べて、ガラスの汚れが目立ちにくいという性質があります。窓ガラスやカーテンウォールに親水性コーティングをしておけば、雨水で汚れが流れ落ちやすくなるので、窓ガラス清掃の頻度が減り、コスト削減ができるわけです。

親水性コーティング剤の種類

親水性コーティング剤には、主に次の2種類ございます。

  1. シリカ系コーティング剤
  2. 光触媒コーティング剤

どちらの親水性コーティング剤が良いのかは、求められる効果によって異なりますが、汚れを落とすことを目的とするならば、光触媒コーティングがおすすめです。

光触媒コーティング剤の種類にはいろいろなものがあり、光触媒コーティング剤は、どのような製品でも良いのかとい言えば、そうではありません。ガラス面の防汚効果を高めるためには、防汚効果の高い製品を選ぶことが大切です。

防汚効果の高い光触媒成分

次に、防汚効果の高い光触媒成分をご説明いたします。結論から述べますと、タングステン担持酸化チタンを使った親水性コーティング剤がおすすめです。

求められる効果は親水性だけではない

ガラス面に親水性を持たせることができれば、ある程度のセルフクリーニング効果が期待できますが、実のところ、それだけでセルフクリーニングができるわけではありません。ですので、シリカ系の親水性コーティング剤は、確かに親水性は得られやすいのですが、条件によっては効果が弱い場合もあります。

なぜ光触媒が良いのかと言いますと、ガラス面に汚れが付着する理由にあります。

ガラス面には、空気中の汚れが付着する前に、空気中の油分が付着します。特に都心に多いですが、自動車や飲食店からの排気ガスには多くの油分が含まれています。それが空気中を浮遊しており、ガラス面に付着します。その油分に空気中の埃や黄砂、PM2.5といった汚れが付着します。

光触媒コーティングですと、光触媒の触媒効果によって、油分を分解する性質があり、それに加えて親水性の効果によって、セルフクリーニングが起こりやすいのです。

ガラスのセルフクリーニング効果。雨水といっしょにガラスの汚れが自動的に落ちていく。

防汚効果の高い光触媒成分

ガラス面の防汚に求められる光触媒の性質は、主に親水性の効果と油分を分解する効果だということを述べました。

油分を分解する効果の高さであれば、酸化チタンが有望です。しかし、酸化チタンは親水性の効果が今一つ弱いです。

親水性の効果の高さであれば、酸化タングステンが有望です。また酸化タングステンは、光の屈折率が低いので、窓ガラスに虹色模様が出にくい性質があります。しかし、酸化タングステンは触媒効果が弱いので、油分の分解に難ありです。

酸化チタンを使うべきか、酸化タングステンを使うべきか、迷うところです。そこで、弊社は両方の性質を兼ね備えた光触媒成分を開発し、特許を取得しました。その成分が、タングステン担持酸化チタンです。

タングステン担持酸化チタンの性質

ガラス用光触媒コーティング剤(BTG01)

タングステン担持酸化チタンとは、アナターゼ酸化チタンの結晶の表面に、ナノサイズの酸化タングステン結晶を結合させた特殊成分です。

それにより、酸化チタンの触媒効果の高さを得つつ、酸化タングステンの高い親水性が得られます。

タングステン担持酸化チタンを使ったガラスの防汚効果の高い弊社製品は、ガラス用光触媒コーティング剤(BTG01)です。

タングステン担持酸化チタンを使った
光触媒コーティング剤

弊社が開発したガラス用光触媒コーティング剤(BTG01)の特長や施工方法をご説明いたします。

ガラス用光触媒コーティング剤(BTG01)の特長

特長は、次の通りです。

  • 親水性と触媒効果を兼ね備えているので、セルフクリーニングが起きやすい
  • 酸化チタンよりも反射率が低いので、虹色のまだら模様が出にくい
  • 耐久性は10年以上(20年以上の実績もあり)

ガラス用光触媒コーティング剤(BTG01)の施工方法

ガラスをコンパウンドで丁寧に研磨

ガラス用光触媒コーティング剤(BTG01)の施工でのポイントは、ガラスの研磨を入念に行うことと、専用の塗装機械とスプレーガンで塗装することです。

ガラスの研磨では、酸化セリウム配合コンパウンドを使ってバフ掛けします。ガラスがしっかり磨くことができているかのチェックは、磨いたガラス面に純水を掛けます。純水が親水性でガラス面に馴染むようであれば、研磨がしっかりできています。水を弾く箇所は研磨が足りていません。

ABAC温風低圧塗装機とスプレーガン

ガラスの研磨がしっかり行えたら、ガラス用光触媒コーティング剤(BTG01)を専用の塗装機械とスプレーガンを使って塗布します。弊社が推奨する塗装機械は、ABAC温風低圧塗装機です。

スプレーノズルには、0.3mmの小口径ノズルを装着し、正しく丁寧に塗装します。塗装時の風の影響に注意します。

施工費用の相場

施工費用は、次の項目の合算金額に消費税が加わったものになります。

  • 機材の準備
  • 足場や高所作業車の費用
  • 養生の費用
  • 研磨の費用(面積に応じた費用)
  • 塗装費用(面積に応じた費用)
  • 出張費や駐車場代の実費
  • 施工期間や移動で作業が複数日にまたがる場合はその間の宿泊費
  • 報告書作成費(必要であれば)

研磨と塗装の費用は、ガラス面の面積に応じた費用になります。その合計金額は、技術者の人件費や施工面積にもよりますが、相場としては5,000~10,000円/m2です。

以上、ガラスの親水性コーティングに最適なタングステン担持酸化チタンを使った光触媒コーティングをご紹介いたしました。

概算見積もりは無料です。施工のお見積もりやご依頼は、弊社もしくは弊社の施工代理店までご相談ください。戸建てやマンションの窓ガラス施工は、低層窓ガラスの光触媒コーティング施工代理店をご覧ください。

また、ガラスの親水性コーティング施工でガラス用光触媒コーティング剤(BTG01)を利用されたい施工店の方も、弊社までお気軽にご相談ください。弊社では、有償になりますがガラス用光触媒コーティング剤(BTG01)の施工方法をお教えする施工講習会の開催を承っています。また、弊社の施工代理店になっていただけますと、弊社ホームページでPRをしたり、販促チラシのデザインを無償でご提供しています。

弊社の製品を扱う施工代理店と、協力会社としてパートナー契約も可能です。

施工のお見積もりやご依頼、施工代理店の登録ともに、お気軽にご相談ください。

この記事の著者/責任者

島田幸一

株式会社イリス 代表取締役
島田 幸一 (Shimada Koichi)

私はもともと、地元農業のソリューション提供を事業としていたが、野菜や果物の劣化を促進させるエチレンガスの分解を研究したことで、光触媒の可能性を感じ起業いたしました。運よく可視光でも効果のある酸化チタン光触媒を世界で初めて開発して脚光を浴び、さまざまな業種のお客様から注文をいただける企業にまで成長できました。現在弊社は、可視光応答型光触媒を使ったコーティング剤を始め、外壁やガラス、石材、自動車の車内にクリア塗装ができる光触媒コーティング剤や、酸化チタンから下地を守るプライマーの開発。その後も、さまざまな材質に光触媒を定着するための研究を続け、多くの企業で採用されています。

光触媒いろは一覧


ページトップ