ホテルや旅館を経営されていて、客室に発生するカビやカビの臭いにお困りの方は多いことと思います。
ホテルの客室のカビ対策は、ホテルのリピート率にも直結することですので欠かせません。
カビが発生したら早めの清掃が大事ですが、一度発生してしまうと、「カビが根を張ってしまうので、再発しやすくなる」といわれています。
古い木造の旅館であれば、木がカビのエサとなって、カビ臭くなってしまうこともあります。
新しい建物の場合はコンクリートが使われることが多いと思います。コンクリートが完全に固まるまでは1ヶ月弱といわれていますが、完全に乾くまで何年もかかるともいわれています。その間、コンクリートから水分が出続け、それが壁紙クロスがカビの発生源になることもあります。
このコラムでは、筆者が経験したホテルのカビについてのエピソードと、ホテルのカビ対策として光触媒コーティングが有効であることを解説します。
ホテルは部屋のカビ対策が必要!?
ホテルの部屋がカビ臭かったり、部屋の中でカビを発見してしまったら、泊まる人は「失敗した」と思ってしまいます。
温泉の湯けむりで部屋がカビ臭かった古いホテル
とある有名な温泉地のホテルに宿泊したときのことです。露天風呂に近い部屋だったので、窓を開けていると、その湯煙が部屋に入ってきそうな部屋でした。そのホテルは旧館と新館があり、旧館は古い建物でした。
旧館の宿泊料は安かったので、そこを予約して部屋に入った瞬間、強烈なカビ臭さで驚きました。古いホテルだったので、少しカビ臭いことは予想していましたが、酷い臭いでクレームも多いことでしょう。
部屋で魚料理も食べられるということで、いろいろと料理を予約しておいたのですが、カビ臭い部屋で料理を食べることになり、せっかくの旅行が台無しでしたし、健康を害してしまうかとも心配しました。
システムバスにカビ
出張で格安のビジネスホテルに宿泊したときのことです。出張ですから、あまり部屋の広さや設備などは気にはしませんでしたが、システムバスの壁がよく見るとカビだらけで、ゾッとしました。
鏡の高さのところは、壁がきれいだったので、「よく掃除されている」と思ったのですが、腰の高さよりも下側は、よく見るとカビだらけだったのです。おそらく、狭いシステムバスだったので、拭き掃除が行き届いていなかったのでしょう。
カビ臭い部屋でなくても、システムバスにカビが生えていたら、お風呂に入りたくなくなる人もいることでしょう。
布団に黒カビが発生している部屋も
信州のスキー場に訪れ、古い旅館に宿泊したときのことです。その旅館の部屋には、押し入れがあり、布団が収納されていました。
夕食の時間に、仲居さんが布団を敷いてくれるのですが、敷いてくれた布団の掛け布団には、黒い斑点がついていました。これは布団についたカビです。
「カビに包まれて寝るのか?」と思うと、気持ちよく寝られませんでした。
このように、ホテルを利用する人は、部屋の状態を気にしているもので、特にカビについては敏感になりがちです。もちろん、こういった経験をすると、そのホテルにはリピートすることはありませんので、ホテルではカビ対策も必須項目であると言えます。
カビ対策の基本
ホテルの管理や清掃をされている方であれば、カビ対策の基本はすでにご存じのことでしょう。カビ臭い部屋になってしまう前に、きちんと対策をしておいてください。
カビ対策の基本は湿気対策
カビ対策の基本は、湿気対策です。
カビが発生する要因は、カビ菌と湿気です。カビは何でもエサにして繁殖してしまうので、エサを無くすことはほぼ不可能だと思います。そこで、湿気対策が大事です。
湿気対策の基本は換気です。部屋が使われていなくても、定期的に換気をしたり、バスルームは常に換気扇をONにしておくことが大事です。
部屋に湿気取りを置く方法もありますが、部屋の湿気が次々と供給されている状態であれば、湿気取りがすぐに湿気でいっぱいになってしまうので、ムダになると思います。また、湿気取りを置いて安心していると、カビが発生しかねません。
カビを発見したらすぐに清掃を
ホテルの部屋にカビが発生してしまったら、カビの根が奥に入り込んでしまうので、カビを発見したらすぐに漂白剤などで清掃してください。
カビが目立つぐらいまで発生していたら、カビ菌がかなり根を張っているので、漂白剤で表面を除菌しても、またカビが発生しやすくなっています。
そこで、部屋の壁やバスルームに、防カビコーティングをすることをおすすめします。
防カビコーティング
防カビコーティングとは、防カビ剤を部屋の壁紙やバスルームに塗装する施工のことです。
防カビコーティングには、フッ素をコーティングしたり防カビ剤を含んだ樹脂などをコーティングする方法、そして後ほど解説する光触媒コーティングといった方法など、さまざまな種類があります。
ホテルの部屋に防カビコーティングをすると、長期間カビの発生やカビの臭いを抑えてくれるので、掃除の手間が軽減されます。うっかりカビが生えることを防いでくれます。
ホテルの防カビに光触媒の防カビコーティング
数ある防カビコーティングの中で、ホテルの部屋の防カビなら光触媒コーティングをおすすめします。効果の高い光触媒コーティング剤を選び、正しく施工をすることで、カビ臭い部屋にならないばかりか、カビが10年以上発生しないようにもなります。
光触媒の防カビ効果の高さと持続期間の長さ
光触媒コーティングは、耐久性が高いので室内であれば5年以上の防カビ効果が持続するので、コストパフォーマンスが良いからです。ちなみに、弊社が開発した光触媒コーティング剤であれば、10年以上防カビ効果があります。
ホテルは清掃費用が高くなりがちですが、防カビの持続期間の長い光触媒コーティングであれば、経費削減にもつながります。
なお、光触媒コーティングの見積もりを依頼するときに、光触媒の持続期間を訊ねてください。他社製品は、防カビの持続期間がとても短いものがあるからです。もし、1年や3年という持続期間を言われたようでしたら、その光触媒コーティング剤は防カビ効果が弱い可能性があります。
光触媒は、他の防カビ剤のようにカビの発生を抑制するのではなく、カビ菌を分解してくれるという性質があり、高い防カビ効果を発揮します。
さらには、光触媒は部屋の臭いの成分も分解してくれます。カビの臭いだけでなく、部屋で食事をした場合、その臭いが壁紙などに染みついてしまいますが、壁紙に光触媒コーティングをしておくと、その臭いを分解してくれるので、部屋の空気が快適になり、部屋の清潔感を保てます。
部屋の光でも反応する光触媒コーティング剤
光触媒で部屋やバスルームの防カビをする場合、どのような光触媒コーティング剤を選ぶかによって、実は性能が大きく異なります。
その理由は、光触媒の成分によっては部屋の光ですと光触媒としての効果が発揮されない場合があるからです。効果が発揮されなければ、防カビの目的で光触媒コーティングを導入しても、それが無駄になってしまいます。
例えば、酸化チタンという光触媒成分は、紫外線に反応して高い光触媒の効果を発揮します。しかし、部屋の中は紫外線の量が少ないので、効果が出ません。室内の光でも反応する光触媒成分もありますが、それですと光触媒の効果が弱いのです。
そこで、弊社が世界で初めて発見した「銅ドープ酸化チタン」を使った防カビコーティング剤であれば、部屋の光でも高い防カビ効果を発揮します。また、押し入れの中や地下室、倉庫、ゴミ置き場、普段閉め切っている別荘や離れの部屋に塗装しても、銅の成分によって防カビや消臭の効果があります。
部屋の光でも除菌・消臭効果のある光触媒は、たくさんあります。窒素、亜鉛、銀といったものを添加したものもあります。それらの成分よりも、銅ドープ酸化チタンの方が数倍効果が高いことが知られています。
光触媒コーティングによってホテルの部屋の防カビをするのであれば、部屋の光でも高い効果を発揮する防カビコーティング剤をお選びください。「銅ドープ酸化チタン」を使った室内用の光触媒コーティング剤は、こちらのページをご覧ください。
ホテルの外壁のカビには屋外用光触媒コーティング
ホテルのカビは、室内だけではありません。建物の北側の外壁は湿気やすいので、カビが生えていることがあります。そういった場合には、屋外用光触媒コーティング剤を塗装することで、防カビができます。
屋外では紫外線量が多いので、室内用のような可視光応答型ではなく、酸化チタンの光触媒コーティング剤を用いることができます。
また、光触媒コーティング剤を塗装すると、塗装面が親水性を増すので、雨水が当たるとその部分の汚れが落ちやすくなります。つまり、外壁全体を光触媒コーティングすることで、外壁の汚れを防止してくれる効果があります。外壁の防カビをしたい場所だけでなく、防汚を兼ねて外壁全体を光触媒コーティングすることで、ホテルの外観が美しく保てます。
弊社の屋外用光触媒コーティング剤は、こちらのページをご覧ください。耐久性は10年以上あります。
屋外の壁でも、物置のところなど薄暗い場所もあります。そういった場所には、屋内用光触媒コーティング剤を用いてください。
以上、ホテルの部屋がカビ臭くて悩んでいるホテル経営者や清掃担当向けとして、カビ臭い部屋に泊まってイヤな思いをしたエピソードやカビ対策の基本、防カビコーティング剤の選び方について述べました。
弊社では、ホテルの光触媒コーティングの実績が多数ございます。また、弊社の製品をご利用いただいている施工代理店でも、ホテルの部屋の光触媒コーティング塗装に対応しています。
光触媒コーティングによる防カビ・カビの臭い対策なら、イリスにご相談ください。
この記事の著者/責任者
株式会社イリス 代表取締役
島田 幸一 (Shimada Koichi)
私はもともと、地元農業のソリューション提供を事業としていたが、野菜や果物の劣化を促進させるエチレンガスの分解を研究したことで、光触媒の可能性を感じ起業いたしました。運よく可視光でも効果のある酸化チタン光触媒を世界で初めて開発して脚光を浴び、さまざまな業種のお客様から注文をいただける企業にまで成長できました。現在弊社は、可視光応答型光触媒を使ったコーティング剤を始め、外壁やガラス、石材、自動車の車内にクリア塗装ができる光触媒コーティング剤や、酸化チタンから下地を守るプライマーの開発。その後も、さまざまな材質に光触媒を定着するための研究を続け、多くの企業で採用されています。