光触媒いろは

エアコン分解洗浄後は銅ドープ酸化チタンの防カビコーティングを

HOME / 光触媒いろは / エアコン分解洗浄後は銅ドープ酸化チタンの防カビコーティングを
投稿日:
エアコン分解洗浄後は銅ドープ酸化チタンの防カビコーティングを

エアコンを清掃してもらえるサービスの中には、エアコンの外側パネルを外してし、エアコン内部を高圧洗浄してもらえるサービスがあります。

そういったサービスのことを、エアコン分解洗浄といいます。

エアコンを分解洗浄した後は、エアコン内部を防カビコーティングするタイミングでもあります。

エアコン内部を防カビコーティングすると、完全にカビを防ぐことが出来ない場合もありますが、カビを野放しにするよりはカビの発生を抑えることができますし、カビの臭いを長期間防ぐことができます。また、気持ちとしても安心です。

この記事では、エアコン分解洗浄後に防カビコーティングをおすすめする理由や、エアコン内部の防カビに適した光触媒成分「銅ドープ酸化チタン」のご紹介、施工方法や施工後のメンテナンスについて解説いたします。

エアコン分解洗浄をしてから防カビコーティング

エアコンを冷房運転していると、内部が結露します。その水分によってカビが発生します。

多くのエアコンは、新品のときに内部が防カビコーティングされていると思いますが、耐久性は長くても2~3年ほどと思われます。その期間を過ぎると、急激にカビが発生しやすい状態になります。

エアコンのカビをそのままにしておくと、エアコンを起動するとカビの臭いが部屋の中に漂うことになり、健康に悪影響があるかもしれません。

そこで、「エアコン内部を防カビコーティングしたい」ということになりますが、カビが残ったまま防カビコーティングをしても、しっかりとカビ対策ができたとは言えません。エアコン分解洗浄をしてから、防カビコーティングをすることになります。

防カビコーティングの方法は、防カビ剤をエアコン内部に塗布しますが、防カビ剤にはいろいろな種類があります。その中で、弊社では光触媒の一種である「銅ドープ酸化チタン」をおすすめしています。

銅ドープ酸化チタンとは?

酸化チタン結晶にナノサイズの酸化銅を結合

銅ドープ酸化チタン(銅担持酸化チタン)とは、ナノサイズの酸化チタン結晶の表面にナノサイズの酸化銅を結合させた特殊な光触媒です。

一般的な酸化チタンと比べて、特殊な性質があります。

銅ドープ酸化チタンの性質

光触媒と言えば、光が当たることによって防カビ効果を発揮してくれる成分ですが、エアコン内部は光が当たりませんから、少し知識のある方であれば「光触媒でエアコン内部の防カビはできない」と思われることでしょう。

ところが、銅ドープ酸化チタンは光が当たっていなくても防カビができるという特殊な性質があります。

防カビ以外の効果

一般的な防カビ剤であれば、防カビはできますが、消臭やアレルゲンの分解といった他の効果が無いものが多いです。それに対して銅ドープ酸化チタンであれば、エアコンの内部を防カビしてくれるだけでなく、次のような効果も期待できます。

  • 空気中の細菌類の除菌
  • エアコン内部の抗菌
  • 部屋の臭いの消臭(油の臭い、介護の臭い、ペットの臭いなど)
  • ホルムアルデヒドなどの化学物質の分解
  • 花粉などのアレルゲンの分解
  • PM2.5の分解

空気清浄機よりは効果が落ちますが、ご利用になられているエアコンが、空気清浄機のような効果を発揮するようになります。

一般的な光触媒「酸化チタン」との違い

光触媒による施工を行っている方でも、「銅ドープ酸化チタン」という光触媒成分の名称を聞いたことのない方は、多いと思います。

一般的に利用される光触媒の種類は「酸化チタン」です。酸化チタンは、紫外線が当たることによって高い防カビ効果を発揮します。もちろん、抗菌や消臭などといった効果も発揮します。

ところが、そのための条件として、紫外線が当たったときのみに限定されます。紫外線が当たらない環境では、ほとんど効果がありません。

酸化チタンは室内などの紫外線でないとほとんど反応しない

それに対して銅ドープ酸化チタンは、紫外線以外の室内で利用される光が当たったときや、暗所でも防カビ効果が発揮される光触媒なのです。もちろん、光が当たったときの方が、防カビ効果が高いのですが、光が当たっていなくてもエアコン内部の防カビができます。

銅ドープ酸化チタンの施工方法

銅ドープ酸化チタンをエアコンに施工する方法をご説明します。

銅ドープ酸化チタンを使った防カビコーティング剤を用いる

屋内用光触媒コーティング剤(BX01-AB1)

銅ドープ酸化チタンの利用方法は、銅ドープ酸化チタンが入ったコーティング剤を利用します。弊社の製品は、屋内用光触媒コーティング剤(BX01-AB1)といいます。

屋内用光触媒コーティング剤(BX01-AB1)は、銅ドープ酸化チタンが添加された液剤で、接着成分(バインダー成分)も添加されているので、銅ドープ酸化チタンがエアコン内部に強固に定着します。

防カビ効果の持続期間は、10年程度あります。

防カビコーティング剤の塗装方法

屋内用光触媒コーティング剤(BX01-AB1)の塗装方法は、エアコン内部、フィルター、エアコンの外側パネルによって方法が異なります。

どの塗装においても、必ず洗浄してから乾燥させた後に防カビコーティングをしてください。濡れたままですと、屋内用光触媒コーティング剤(BX01-AB1)が水と混ざって流れていってしまうからです。

エアコン内部への塗装方法

ABAC温風低圧塗装機とスプレーガン

銅ドープ酸化チタンを使った防カビコーティング剤を多く塗布すると、塗布した箇所が白っぽく変色する場合があります。

しかし、エアコン内部は外から見えませんから、防カビコーティング剤を、見栄えを気にすることなくできるだけ多く塗装した方が良いです。塗布量が多い方が、防カビ効果が高いからです。

ABAC温風低圧塗装機といったブロワー装置を利用してスプレーガンで塗布すると、エアーが勢いよく出るので、そちらの方が内部に広く塗布できます。

フィルターへの塗装方法

フィルターへの塗装方法

フィルターへの塗装は、フィルターを乾燥させてから、ビニールシートの上に置いて、屋内用光触媒コーティング剤(BX01-AB1)をスプレーします。フィルターの両面にできるだけ多く塗布してください。

時間がありましたら、塗布後に一度乾燥させてから再度塗布することをおすすめします。すると、厚めに防カビコーティングができ、消臭や除菌といった効果が高まります。

エアコンの外側パネルの塗装方法

エアコンの外側パネルは、見栄えが重要視されます。そのため、屋内用光触媒コーティング剤(BX01-AB1)を均一に塗布することが求められます。

屋内用光触媒コーティング剤(BX01-AB1)を不織布にしみ込ませて拭いたり、エアコンの外側パネルにスプレーした後に不織布で拭き取りるなどして、薄く均一に塗布してください。

塗装での注意点

屋内用光触媒コーティング剤(BX01-AB1)をエアコンに塗装するときの注意点をいくつかご説明します。

  • 塗装する箇所が完全に乾いてから塗装してください。
  • 外側パネルに塗装するときは、見栄えが重視されるので液剤が垂れるほど多く塗装することは避けてください。塗装後に不織布で拭き取ると美しく仕上げることができます。
  • 屋内用光触媒コーティング剤(BX01-AB1)を厚く塗装したい場合は、1回目に塗布した液剤が完全に乾燥してから、二回目を塗布してください。
  • 乾燥時間は、夏場は30分ほど、冬場は2時間ほど置いてください。バインダー成分が固まるまで時間がかかるためです。暖房運転をすると早く乾燥します。

防カビコーティング施工の流れ

エアコンの内部洗浄

屋内用光触媒コーティング剤(BX01-AB1)を使った防カビコーティング施工の流れは次の通りです。

  1. エアコンの内部洗浄
  2. エアコンを元に戻して暖房運転をして内部を乾燥させる
  3. 屋内用光触媒コーティング剤(BX01-AB1)を塗装
  4. 乾燥

エアコンの内部洗浄は、専門の業者にご依頼頂き、銅ドープ酸化チタンを使った防カビコーティング施工を別途行う場合もあります。地域は限られますが、弊社指定のエアコンの内部洗浄をする業者をご紹介できる場合もあります。

防カビコーティング後も定期清掃を

銅ドープ酸化チタンを使った防カビコーティングを行った後は、「エアコン内部にカビが生えない」と勘違いなさらないようにお願いします。エアコン内部に埃が溜まり、そこにカビが発生する場合があります。

もちろん、エアコン内部がカビだらけであった場合には、内部の高圧洗浄をしたり、防カビコーティングをすることによって、カビの発生を抑制できますが、カビの根っ子が樹脂の隙間に入り込んでいる場合があります。そこに残っていたカビが発芽して、カビが発生する場合もあります。

カビが発生したとしても、防カビコーティングしている部分に触れている箇所は、カビの発育が抑制されていますし、洗浄してカビが落ちやすい状態にはなっています。

なお、屋内用光触媒コーティング剤(BX01-AB1)は、エアコン内部に強固に付着するので、内部やフィルターを洗剤で洗浄したり、再度高圧洗浄しても、落ちることはございません。毎年1回高圧洗浄をしたとしても、耐久性が高いので効果が10年程度持続すると思います。

以上、エアコン分解洗浄をした後の防カビコーティングに、銅ドープ酸化チタンをおすすめする理由を解説いたしました。

銅ドープ酸化チタンであれば、防カビ効果の他にも、除菌や抗菌、アレルゲンの分解などといったさまざまな効果があります。また、弊社の銅ドープ酸化チタンを使った防カビコーティング剤「屋内用光触媒コーティング剤(BX01-AB1)」ですと、使用環境にもよりますが、耐久性が高いので、効果が10年程度持続するものと思います。

エアコンに銅ドープ酸化チタンを使った防カビコーティングをご検討の方は、ぜひ弊社までご相談ください。

この記事の著者/責任者

島田幸一

株式会社イリス 代表取締役
島田 幸一 (Shimada Koichi)

私はもともと、地元農業のソリューション提供を事業としていたが、野菜や果物の劣化を促進させるエチレンガスの分解を研究したことで、光触媒の可能性を感じ起業いたしました。運よく可視光でも効果のある酸化チタン光触媒を世界で初めて開発して脚光を浴び、さまざまな業種のお客様から注文をいただける企業にまで成長できました。現在弊社は、可視光応答型光触媒を使ったコーティング剤を始め、外壁やガラス、石材、自動車の車内にクリア塗装ができる光触媒コーティング剤や、酸化チタンから下地を守るプライマーの開発。その後も、さまざまな材質に光触媒を定着するための研究を続け、多くの企業で採用されています。

光触媒いろは一覧


ページトップ