
光触媒は光が当たると抗菌効果を発揮しますが、エアコン内部は光が入らないので、一般的な光触媒はほとんど効果がありません。
数ある光触媒の中で銅ドープ酸化チタンだけは、光が当たらなくても抗菌力の高い光触媒がありますが、それを利用すれば抗菌効果が得られます。
エアコンの抗菌に最適な光触媒「銅ドープ酸化チタン」を解説します。
一般的な光触媒の性質
一般的な光触媒は、光が当たることで光触媒の表面にOHラジカルと言われる活性酸素が発生し、それが菌に接触すると、菌の表面を分解してくれて、菌の活動を停止させたり、死滅させたりできます。その作用によって、抗菌ができます。

光が当たることで効果が出ますから、光が当たらない場所では、効果がほとんどありません。つまり、エアコン内部には光が入り込みませんから、「エアコン内部を抗菌したい」ということで、一般的な光触媒を用いても、抗菌ができません。
光が当たらなくても高い抗菌力を持つ光触媒は?

光が当たらなくても高い抗菌力を持つ光触媒は、銅ドープ酸化チタンと言われる光触媒のみです。
銅ドープ酸化チタンは、ナノサイズの酸化チタン結晶の表面に酸化銅を結合させた特殊な光触媒です。
酸化チタンは、よく利用される一般的な光触媒です。酸化チタンは光の中でも、紫外線が当たることで高い抗菌力を持ちます。ところが、紫外線が当たらないところでは、ほとんど効果がありません。室内の明かりは、蛍光灯やLED照明、白熱球が多いですが、それらの照明からは紫外線がほとんど出ていませんから、酸化チタンでは効果がほとんどないのです。
しかも、エアコン内部は光がほとんど当たりませんから、抗菌力はゼロと言っても良いでしょう。
そのような酸化チタンに酸化銅を結合させることによって、室内の照明の光でも強い抗菌力を発揮し、なおかつ光が当たっていなくてもナノサイズの酸化銅が触媒効果を発揮して、抗菌力を発揮してくれます。
銅ドープ酸化チタンの利用方法

銅ドープ酸化チタンをエアコンに利用する方法は、銅ドープ酸化チタンを使った光触媒抗菌剤を利用します。弊社の製品であれば、「屋内用光触媒コーティング剤(BX01-AB1)」という製品をご利用ください。
通常であれば、この製品はABAC温風低圧塗装機と言われる専用の塗装機械とスプレーガンを用いて塗装しますが、エアコン内部は施工の美しさよりも抗菌力の高さが求められますから、弊社推奨のスプレーボトルでの塗装が可能です。
屋内用光触媒コーティング剤(BX01-AB1)の耐久性は、10年以上です。エアコン内部は人が触れることはほとんどありませんから、おそらくは20年ほど抗菌力を発揮するものと考えます。
銅イオン抗菌剤のように、銅の成分が流れ出すことはほとんどありませんから、他の抗菌剤と比べて高い耐久性も兼ね備えています。
屋内用光触媒コーティング剤(BX01-AB1)の入手方法
一般のお客様
銅ドープ酸化チタンを使った光触媒抗菌剤「屋内用光触媒コーティング剤(BX01-AB1)」は、業務用製品ですから、一般消費者の方への販売は行っておりません。一般消費者の方は、基本的には弊社の施工代理店にお任せいただくことになります。
屋内用光触媒コーティング剤(BX01-AB1)が弊社推奨のスプレーボトルに入った製品が、どうしても欲しいという方は、施工代理店にご相談ください。施工代理店一覧は、こちらのページです。
企業のお客様
企業のお客様で、屋内用光触媒コーティング剤(BX01-AB1)のご購入されたい方は、弊社の施工代理店になっていただく必要があります。
屋内用光触媒コーティング剤(BX01-AB1)を施工するためには、施工技術が必要です。正しく施工することで効果を発揮する製品だからです。間違った使用方法をなさりますと、塗装面の色を劣化させたり、シミが出たりするので、正しい施工方法を覚えていただいてからの販売となります。
施工方法の習得は、有償となりますが弊社にて施工講習会を開催しております。施工代理店になっていただけましたら、弊社製品を卸価格で購入できたり、弊社による販売支援などのサポートを行うなど、いろいろなサービスが受けられるので、事業活動の幅を広げたい企業様は、ぜひご検討ください。

施工方法
施工方法は、次の通りです。
- 養生
- エアコンを分解しての内部洗浄
- フィルターの清掃
- 乾燥
- 光触媒抗菌剤の塗布
光触媒抗菌剤の塗布は、エアコン内部を洗浄してから行います。洗浄しないで塗装すると、内部に溜まった埃やカビなどの表面に塗布することになるので、それらが分解されて落ちていくときに、光触媒抗菌剤も落ちていってしまい、効果が持続しないからです。
内部洗浄は専門業者様にご依頼いただきます。弊社では、関東エリアのみですがエアコンの分解洗浄してくれる業者さんと提携しているので、ご案内させていただきます。
光触媒抗菌剤の塗布は、内部にまんべんなく行い、1回だけでも十分な抗菌力が得られますが、塗装後に乾燥させてもう一度塗布するという具合に、2回塗布すると高い抗菌力が得られます。フィルターへの塗布も同様です。
内部洗浄後や光触媒抗菌剤の塗布後は、エアコン内部を乾燥させるために、エアコンを暖房運転します。光触媒抗菌剤の乾燥時間は、30分程度です。
光触媒抗菌剤の使用後のメンテナンス
光触媒抗菌剤を施工した後は「メンテナンスフリーだ」と勘違いされる方が少なからずいらっしゃいますが、光触媒抗菌剤の施工後でもエアコンの清掃は必要です。この点はご注意ください。
エアコン内部に塗布された銅ドープ酸化チタンは、それに触れているものを分解する性質があるのですが、そこに埃がたまってくると、埃に菌類が付着するようになるので、それらを抗菌することができません。
「光触媒が埃を分解してくれるのでは?」とお考えの方もいらっしゃいますが、埃はとても大きな物質なので、光触媒による分解には相当な時間がかかるので、埃が溜まっていくペースの方が早いのです。
エアコン内部の埃を取り除いてくだされば、また高い抗菌力を発揮するようになります。
屋内用光触媒コーティング剤(BX01-AB1)であれば、高圧洗浄にも耐えられますから、10年毎に光触媒抗菌施工をご依頼なされると良いと思います。
以上、エアコン内部に光触媒抗菌剤を使用しても抗菌効果があるのかどうかを解説いたしました。唯一効果がある光触媒は、銅ドープ酸化チタンでした。銅ドープ酸化チタンを使った弊社製品は、屋内用光触媒コーティング剤(BX01-AB1)です。
この製品は、とても高い耐久性があり、10年以上抗菌力を発揮してくれます。
銅ドープ酸化チタンを使ったエアコン内部の抗菌加工なら、イリスまでお気軽にご相談ください。

この記事の著者/責任者

株式会社イリス 代表取締役
島田 幸一 (Shimada Koichi)
私はもともと、地元農業のソリューション提供を事業としていたが、野菜や果物の劣化を促進させるエチレンガスの分解を研究したことで、光触媒の可能性を感じ起業いたしました。運よく可視光でも効果のある酸化チタン光触媒を世界で初めて開発して脚光を浴び、さまざまな業種のお客様から注文をいただける企業にまで成長できました。現在弊社は、可視光応答型光触媒を使ったコーティング剤を始め、外壁やガラス、石材、自動車の車内にクリア塗装ができる光触媒コーティング剤や、酸化チタンから下地を守るプライマーの開発。その後も、さまざまな材質に光触媒を定着するための研究を続け、多くの企業で採用されています。