エアコンで冷房をかけていると、内部が結露してホコリが付着し、カビが発生します。このカビを放置していると、カビ臭が発生し、鼻炎などの原因にもなりかねません。
エアコン内部は定期的に清掃することが大事ですが、内部の洗浄は業者に依頼しないといけなく、コストが高くなります。
そこで、エアコンの防カビコーティングの出番です。
エアコン内部を防カビコーティングしておけば、エアコン内部のカビの繁殖を抑えることができます。
この記事では、エアコンの防カビコーティングの種類や、光触媒を使ってエアコンの防カビをする方法、エアコンに最も効果のある光触媒成分「銅ドープ酸化チタン」を使った防カビコーティングの魅力を解説します。
エアコンの防カビコーティングの種類
エアコンの防カビコーティングには、大きくは次の2種類があります。
- 防カビ剤コーティング
- 光触媒コーティング
どちらも、エアコンが新品のときに導入するか、使用しているエアコンの場合は、ハウスクリーニング業者に依頼してエアコン内部を清掃してもらった後の施工になります。
防カビ剤コーティングの特徴
防カビ剤コーティングは、少しずつ防カビ剤が溶けだしていき、カビの繁殖を防ぐ効果があります。業務用の防カビ剤コーティングもあれば、市販の防カビスプレーもあり、市販のものを利用すると、誰でも手軽に防カビができます。
防カビ剤コーティングでは、防カビ剤が溶けだしていくわけですから、いずれ防カビ剤がなくなってしまいます。防カビ剤が溶け切るタイミングで再塗装します。
手軽に防カビコーティングができる代わりに、耐久性が短いため、頻繁に塗装しないといけません。
光触媒コーティングの特徴
光触媒コーティングは、光触媒成分をエアコン内部にコーティングするものです。光触媒は光エネルギーを受けると、カビ菌などを分解する効果があります。それをエアコン内部にコーティングすることで、カビ対策をするものです。
また、光触媒はカビ菌だけでなく、臭いの成分や化学物質も分解します。エアコン内部に光触媒コーティングをすることによって、部屋の消臭や建材から出てくるホルムアルデヒドなどの化学物質を分解してくれるので、防カビ剤コーティングよりも高機能であると言えます。
光触媒コーティングにも、業務用と市販されている光触媒スプレーがあります。光触媒コーティングは、光触媒成分とそれをエアコン内部に固定する成分で、効果や耐久性に大きな差があります。このことについては、後述いたします。
防カビ剤コーティングと光触媒コーティングの比較
防カビ剤コーティングと光触媒コーティングを比較すると、光触媒コーティング剤でエアコンに最適なものを選んだ場合を考えると、効果と耐久性はどちらも光触媒コーティングに軍配が上がります。
しかし、手軽にコーティングすることを考えると、防カビ剤コーティングの方が市販のスプレーをするのであれば圧倒的に手軽で安価です。
価格や手軽さを求めるのであれば防カビ剤コーティングを、効果と耐久性の高さを求めるのであれば光触媒コーティングを選ぶと良いでしょう。
それに対して光触媒コーティングなら、光触媒成分がエアコン内部にのこっていたら、半永久的に防カビをし続けてくれます。光触媒コーティングに使用される接着成分（バインダー）成分の種類によっては、光触媒成分を強固に固定化してくれるので、防カビ効果が圧倒的に長く続きます。
しかし、光触媒成分にはいろいろな種類があり、その種類によっては、エアコン内部の防カビ効果がほとんどないものもあります。またバインダー成分によっては、耐久性が弱いものもあります。それらのことについて、以下ご解説いたします。
エアコンの光触媒コーティングをお考えの方は、しっかりお読みになってください。
光触媒の性質とエアコンの防カビ効果
光触媒は、光が当たると、カビ菌などの雑菌を分解する効果が出ます。どのような光が当たると防カビ効果が出るのかは、光触媒成分によって異なりますが、ここでは詳しく解説することを避けたいと思います。
一般的な光触媒はエアコンの防カビに効果なし
一般的な光触媒は、光の強さが強いほど、高い防カビ効果が得られます。光が少ないと防カビ効果が出なくなります。
ここで、光触媒は光が当たると防カビが出来るのですが、そもそもエアコン内部に光が当たるでしょうか？
もちろん「否」です。
エアコン内部には光がほとんど入らないので、光触媒コーティングをしても、防カビ効果が得られないのです。これが、「光触媒のエアコン防カビコーティングは意味がない」と言われる所以です。
ですから、「一般的な光触媒コーティングでは、エアコンの防カビは効果がない」とお考えください。
ここで、「一般的な」と書いたのは、一般的でない光触媒成分もあるからです。それが、この記事でご紹介したい「銅ドープ酸化チタン」です。
一般的な光触媒コーティングとは、酸化チタンや酸化タングステンを使ったものです。酸化チタンは、紫外線が当たる箇所であれば防カビに効果があります。酸化タングステンも同様ですが、酸化タングステンは青色の光が当たっても触媒の効果を発揮します。
それらの成分は、光が当たることで防カビができます。光が当たらない箇所では、防カビができません。ですので、エアコン内部は光が当たらないので、防カビができません。
銅ドープ酸化チタンならエアコン内部でも効果あり
銅ドープ酸化チタンとは、酸化チタンに銅を添加した光触媒成分です。銅ドープ酸化チタンは、紫外線や青色の光が当たるともちろん触媒の効果を発揮するのですが、それとは別に一般的な光触媒には無い、驚くべき性質があります。
それは、「暗所でも防カビ効果を発揮する」という性質です。
エアコン内部は光が当たりにくい暗所ですが、銅ドープ酸化チタンであれば、エアコン内部でも強力に防カビができます。
数ある光触媒成分の中で、銅ドープ酸化チタン以外で暗所にて高い防カビ効果があるものは、ございません。（まだ発見されていないだけかもしれませんが。）
ですので、銅ドープ酸化チタンを使った光触媒コーティング剤をコーティングしないと、やる意味がないのです。
銅ドープ酸化チタンを使った
光触媒コーティング剤のメーカーは？
銅ドープ酸化チタンは、弊社が世界で初めて発見し、製造方法で特許を取得しました。
酸化チタンの粉体を光触媒コーティング剤にすると、粉体が沈殿してしまいます。光触媒コーティング剤の開発はそういった難しさがあります。さらには、それに銅を加えるわけですから、製造がさらに難しく、安定した製品にすることが困難です。
そのため、銅ドープ酸化チタンを使った光触媒コーティング剤を製造しているメーカーは、今のところ弊社のみです。
実のところ、他社で銅ドープ酸化チタンの光触媒コーティング剤を販売しているメーカーは、弊社がOEM製造していたり、弊社製品を仕入れて別の成分を添加して販売しているところばかりです。
光触媒を使ったエアコンの防カビコーティングをするなら、銅ドープ酸化チタンを使った光触媒コーティング剤を使用すること、言い換えれば弊社の光触媒コーティング剤、もしくは弊社が卸している業者の光触媒コーティング剤を使用することが大事です。
光触媒コーティングの耐久性について
光触媒コーティングをする場合、防カビの持続期間が気になるところです。光触媒コーティングの耐久性は、液剤に含まれる接着剤（バインダー）の成分によって長短が決まります。
バインダー成分と耐久性の関係
バインダーとは、光触媒成分をエアコン内部に接着させる成分のことです。光触媒成分は粒子なので、それを塗装してもすぐに落ちてしまいます。そこで、バインダーと呼ばれる成分で付着させます。
バインダーには、無機成分と有機成分があるのですが、耐久性の高いバインダーは、無機成分を使ったものです。
なぜ、バインダーが有機成分だと耐久性が短いのかは、簡単な理由です。
光触媒はカビ菌を分解する効果がありますが、厳密には有機物を分解します。カビ菌は、有機物ですので、光触媒によって分解されるのです。
では、バインダーが有機生物ですと、それも有機物ですから光触媒成分によって少しずつ分解されて劣化していきます。そして、光触媒成分がポロポロと落ちていって効果が無くなっていくのです。
有機バインダーを使用する光触媒コーティング剤は効果が弱い
市販されている光触媒コーティング剤の中には、有機バインダーを使ったものもあります。光触媒成分が有機バインダーを分解するのですから、もちろん光触媒の耐久性が悪いことは確かです。
耐久性が悪いので、頻繁に光触媒コーティングをしてもらうことを想定しているようです。もちろん、弊社の光触媒コーティング剤には、有機バインダーを使ったものはありませんので、有機バインダーを使った光触媒コーティング剤は、一般的な光触媒成分となります。ですので、エアコン内部の防カビ効果は極めて弱いものとなります。
有機バインダーを使用したものは、耐用年数が2～3年程度のものが多いと予想します。その程度の耐用年数ですと、使用している光触媒成分は防カビ効果がとても弱いものだと言えます。もし、防カビ効果が強い光触媒成分を使用していれば、有機バインダーをも分解してしまうので、2～3年も持たないからです。
イリスの光触媒コーティング剤は無機バインダーで高い耐久性
イリスの光触媒コーティング剤のバインダーには、アモルファス酸化チタンと言われる無機バインダーを使用しています。銅ドープ酸化チタンという、暗所でも強力に防カビをしてくれる成分を使用していますが、光触媒によって分解されない無機バインダーによって長期間保持されます。
ちなみに、効果の持続期間は、10年ほどあります。しかも、無機バインダーによって銅ドープ酸化チタンがエアコン内部に強力に付着するので、業者にエアコン内部の掃除をしてもらっても、光触媒成分が落ちることはほとんどありません。年に1回清掃する場合、10年間で間の9回の清掃でしたら、充分に耐えられます。
せっかくなら部屋全体の光触媒コーティングを
以上、エアコンの防カビコーティングとして光触媒コーティングを選ぶ場合の注意点として、光触媒コーティング剤の選び方、銅ドープ酸化チタンの魅力を述べてきました。ポイントは、「銅ドープ酸化チタンを選ぶこと」です。
イリスの光触媒コーティング剤は、エアコン内部の防カビだけでなく、部屋全体に塗装すると、部屋全体を防カビ、除菌、消臭、化学物質の分解をしてくれます。
小さなお子様がいらっしゃり除菌が気になるご家庭、壁にカビが発生する北側の部屋、化学物質の臭いが気になる新築、ユニットバスの防カビをしたい方など、室内の防カビ、除菌、消臭、化学物質の分解なら、イリスの光触媒コーティングをご検討ください。
イリス製品を使った室内の光触媒コーティングの施工は、弊社もしくは弊社施工代理店までご相談ください。部屋の光触媒コーティングをしてくれる施工代理店は、室内の光触媒コーティング施工代理店をご覧ください。
この記事の著者／責任者
株式会社イリス 代表取締役
島田 幸一 (Shimada Koichi)
私はもともと、地元農業のソリューション提供を事業としていたが、野菜や果物の劣化を促進させるエチレンガスの分解を研究したことで、光触媒の可能性を感じ起業いたしました。運よく可視光でも効果のある酸化チタン光触媒を世界で初めて開発して脚光を浴び、さまざまな業種のお客様から注文をいただける企業にまで成長できました。現在弊社は、可視光応答型光触媒を使ったコーティング剤を始め、外壁やガラス、石材、自動車の車内にクリア塗装ができる光触媒コーティング剤や、酸化チタンから下地を守るプライマーの開発。その後も、さまざまな材質に光触媒を定着するための研究を続け、多くの企業で採用されています。