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カビ臭い部屋の対策は脱臭?防カビ?

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カビ臭い部屋の対策は脱臭?防カビ?

部屋のカビの臭い対策には、脱臭と防カビの2種類があります。

脱臭とは、カビの臭いを消臭できる成分を散布する方法です。防カビとは、カビそのものを発生させないようにして、臭いの発生を抑える方法です。

どちらを選ぶかは、消費者様の判断に委ねられますが、部屋に漂う臭いを消臭するよりも、臭いの原因を対策した方が良いと思います。

この記事では、部屋のカビの臭いを消臭する方法として、脱臭と防カビについて比較検討したいと思います。

部屋がカビ臭くなる原因

部屋がカビ臭くなる原因は、カビが発生しているからです。

通常であれば、カビは円形の黒色や青色などのカビ菌のコロニーができて、目に見える形でカビが発生したことが理解できます。

しかし、カビは目に見える大きさになっていなかったとしても、微細な大きさで発生している場合があります。

カビが成長してくると代謝をして、臭いの原因物質を放出するそうです。それがカビ臭の原因です。

日本食品分析センターの「カビ臭の原因物質」によると、2-メチルイソボルネオールやジオスミンという物質がカビの臭いの原因だそうです。

この物質が部屋の中から除去されるか、カビそのものの発生を防ぎ、活動を抑制するかになります。

カビ臭い部屋の対策

臭いの成分の除去やカビ菌の対策方法を解説します。

部屋の空気から臭いの原因物質を除去する方法

部屋の空気から臭いの原因物質を除去する主な方法は、次の通りです。香りでカビの臭いをごまかす市販の消臭スプレーを使用する方法もありますが、臭いの原因物質が除去できていませんから、ここでは省きたいと思います。

  • 換気
  • オゾン脱臭
  • カビの臭いを分解消臭できる成分による脱臭

基本は換気です。部屋の空気を入れ替えることで、臭いの原因物質を排気し、部屋の臭いを無くせます。春や秋の中間期であれば、換気はしやすいですが、夏の冷房をしているときや、冬の暖房をしているときは、なかなか換気ができませんから、別の方法を利用したいときもあります。

オゾン(O3)脱臭は、オゾン発生装置を設置し起動させます。カビの臭いを分解消臭できる成分による脱臭では、次亜塩素酸(HOCl)や二酸化塩素、光触媒の利用が考えられます。

これらの利用による脱臭は、臭いの原因物質を酸化分解する成分です。

オゾン脱臭は、オゾンを発生させる装置を起動させて、室内のオゾン濃度を高めます。オゾンを吸うと気分を悪くする人もいますから、あまり濃度を高めることはできません。塩素系も同様です。カビの臭い程度なら、低い濃度でも消臭ができると思います。

次亜塩素酸や二酸化塩素の薬剤は、ドラッグストアなどで市販されています。次亜塩素酸は、次亜塩素酸水を超音波加湿器などで噴霧をするか、部屋の中に直接スプレーします。カビの臭いの消臭であれば、50~100ppmほどの水溶液でも可能です。

カビの発生を抑制する方法

部屋のカビの臭いではなく、カビそのものを抑制する方法には、漂白剤による掃除と防カビコーティングがあります。

  • 漂白剤による清掃
  • 防カビコーティング

漂白剤は、次亜塩素酸ナトリウムを使用した液剤です。次亜塩素酸水とは異なります。カビキラーやキッチンハイターといった名称の製品が有名です。漂白剤を薄めた液剤で、壁や天井を含めて、部屋中を掃除すると、カビの殺菌ができます。

防カビコーティングは、カビの発生を抑える成分をコーティングする方法です。防カビコーティングをしておけば、1年~10年の防カビが可能です。この期間の長さの差は、防カビコーティング剤の成分の差です。

防カビコーティングには、主に防カビ剤コーティングと光触媒コーティングがあります。

防カビ剤コーティングは、銅イオンなどの防カビ剤が溶けだしてカビを抑制します。効果の持続期間は1~3年ほどです。

光触媒コーティングは、酸化チタンなどの光触媒成分をコーティングする方法です。効果の長さは、3~15年ほどです。

臭いの原因物質除去と、カビの抑制を同時に行う方法

部屋の臭いの除去と、カビの抑制を同時に行う方法があります。その方法とは、光触媒コーティングです。

光触媒コーティングとは、光触媒と言われる成分を部屋中にコーティング塗装して、カビの発生をおさえつつ、それに触れた臭い成分をも分解するという優れものです。ですから、部屋の中に漂う臭いも消臭ができます。

ただし、光触媒コーティング剤がすべて優秀かと言うと、そうではありません。製品の選び方を間違えば、まったく効果がないものもあります。

次に、光触媒について解説します。防カビや消臭に効果の無い成分を選ばないようにするためにも、しっかりご覧ください。

光触媒コーティングによる
カビ臭やカビの発生を抑制する方法

カビの臭い対策や防カビに効果的な光触媒コーティング剤をご紹介する前に、光触媒の性質から解説いたします。

光触媒の性質

光触媒とは、光を受けるとその表面に活性酸素を発生させ、それによって臭い成分を酸化分解して消臭してくれたり、カビ菌の表面を酸化分解して活動を停止させたり死滅させたりできる成分です。

光触媒の種類は本当にたくさんの種類があり、どのような光に反応するのか、反応したときの効果の高さ、光触媒コーティング剤として利用できるのかといった具合に、性質が異なります。

例えば、酸化チタン光触媒と言われる成分は、紫外線に反応し、優れた防カビ効果を発揮する成分です。しかし、紫外線以外の光にはまったく反応せず、効果がありません。カビの臭いを消臭したり、防カビしたい場所は室内ですが、室内には紫外線がほとんどありませんから、酸化チタン光触媒は効果が無いのです。

光触媒コーティングにてカビの臭いを消臭したり防カビをしたりする場合は、室内でもそれらの効果を発揮する光触媒成分を選ぶことが大事です。

部屋のカビの臭いやカビ菌の分解に有効な光触媒成分とは?

部屋のカビの臭いやカビ菌の分解に有効な光触媒成分は、「室内の光で活性化する光触媒」です。その成分は、蛍光灯やLED照明の光によって反応するので、可視光応答型光触媒といわれています。

可視光応答型光触媒にもたくさんの種類がありますが、現在発見されている成分の中でもっとも強力で、さらに光触媒コーティング剤として実用化されている成分は、銅ドープ酸化チタンです。

銅ドープ酸化チタンは、数多くの光触媒成分とは異なる特殊な性質も持ち合わせています。それは、光が無くても臭いの分解やカビ菌の抑制ができることです。

ですから、銅ドープ酸化チタンは明かりがある中では、もちろんカビの臭いを消臭してくれますし、カビ菌を抑制してくれるのですが、夜の暗闇の中でも効果を発揮するのです。

部屋のカビの臭い対策に効果的な銅ドープ酸化チタン光触媒コーティング剤

銅ドープ酸化チタンを使った光触媒コーティング剤は、今から22年ほど前に弊社が世界で初めて実用化し、その製法で特許を取得しました。

それから、さまざまな改良を加え、発見した当時よりも効果や耐久性の最適化を行った光触媒コーティング剤は「屋内用光触媒コーティング剤(BX01-AB1)」という名称で、業務用製品として販売しています。

この製品の塗装には、専用の塗装機械やスプレーガンと塗装技術を必要とするので、個人の方がご自身で防カビコーティングをすることができません。弊社の製品を扱う施工代理店にご依頼いただくことになります。

施工代理店の一覧は、室内の光触媒コーティング施工代理店をご覧ください。

部屋を光触媒コーティングしたときの料金は?

最後に、部屋の中を光触媒コーティングする場合の料金をご紹介しておきたいと思います。

料金は、主に次の内容の合計になります。

  1. 塗装費用(塗装する面積と単価)
  2. 諸経費
  3. 出張費

塗装費用

塗装費用の単価の相場は、1m2当たり2,500円~3,000円ほどが多いです。この料金には、光触媒コーティング剤の料金と施工代金が含まれます。6畳の部屋の塗装ですと、壁と天井に塗装するとなると、塗装箇所の面積はおおよそ35m2ほどですから、概算で9万円ほどになります。

間取りが2LDK、床面積60m2ほどのマンションで、部屋や玄関、お風呂の光触媒コーティングをするとなると、概算ですが35万円ほどになるかと思われます。

諸経費

諸景品には、家具の移動、清掃、養生、機材の準備といった料金になります。人がお住まいの部屋では、壁全体を塗装する場合は、家具の移動と清掃、養生が必要です。

新築で引っ越し前の住宅であれば、家具の移動は必要ありませんし、清掃は壁を水拭きする程度ですので、それらの料金はほとんどかかりません。ですので、光触媒コーティング塗装は、引っ越し前がお得です。

出張費

出張費は、会社から現場までの移動の料金です。移動が長距離になる場合には、高速道路代がかかる場合があります。また、現場の前に自動車を駐車できない場合は、駐車場代がかかります。大規模な現場の場合は、施工スタッフの宿泊料もかかる場合があります。

光触媒コーティング施工をするときの料金は、それらを合算しての料金となります。

以上、部屋のカビの臭いの対策について解説いたしました。部屋の空気の消臭だけだと、目先の対策となります。やはり、部屋の中に発生しているカビの対策も同時に行うことが大事です。

部屋のカビの臭い対策とカビ菌の抑制を同時に行なえる光触媒コーティングをする場合は、実用化された数ある光触媒成分の中でももっとも効果の高い「銅ドープ酸化チタン」を使った光触媒コーティング剤がおすすめです。

銅ドープ酸化チタンを使った光触媒コーティングの施工依頼やカビ対策のご相談なら、弊社までお気軽にご相談ください。

この記事の著者/責任者

島田幸一

株式会社イリス 代表取締役
島田 幸一 (Shimada Koichi)

私はもともと、地元農業のソリューション提供を事業としていたが、野菜や果物の劣化を促進させるエチレンガスの分解を研究したことで、光触媒の可能性を感じ起業いたしました。運よく可視光でも効果のある酸化チタン光触媒を世界で初めて開発して脚光を浴び、さまざまな業種のお客様から注文をいただける企業にまで成長できました。現在弊社は、可視光応答型光触媒を使ったコーティング剤を始め、外壁やガラス、石材、自動車の車内にクリア塗装ができる光触媒コーティング剤や、酸化チタンから下地を守るプライマーの開発。その後も、さまざまな材質に光触媒を定着するための研究を続け、多くの企業で採用されています。

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