トラックのコンテナの中が臭くて、何とかしたいとお考えでしょうか?
その場合は、光触媒コーティングがおすすめです。
魚などの生ものを運んだときに、そこから流れ出た水分がコンテナに付着して、生臭い臭いがすることがあります。そういった臭いの原因は、雑菌やカビが発生しているからです。
コンテナ内が木製のパネルで覆われているものは、パネルに使用された接着剤の成分が揮発して、その臭いが充満していることもあります。
こういった臭いの消臭には、光触媒コーティングがおすすめです。
木製パネルに光触媒コーティングをしておくと、消臭だけでなく防カビもできます。光触媒コーティングは、トラックの運転席の消臭も可能です。
以下、トラックの光触媒コーティングを解説いたします。
光触媒コーティングで消臭できる臭い
光触媒コーティングで消臭できる臭いは、アンモニアやホルムアルデヒド、有機物の臭いといった酸化分解できる臭いです。有機物の臭いには、次のようなものがあります。
- 人や動物の体臭
- 魚の生臭い臭い
- カビの臭い
- タバコの臭い
- 化学物質の臭い(揮発性有機化合物)
消臭できない臭いは、無機物の臭いです。無機物の臭いには、次のようなものがあります。
- 金属の臭い
- 硫黄の臭い
光触媒コーティングで消臭できないパターンもあります。
- 臭いの強い荷物を積んだときの臭い
- 光が当たっていないとき(例外的に消臭できるものもあります)
コンテナ内を光触媒コーティングしても、積んでいる荷物や緩衝材といった、光触媒コーティングしていない箇所の消臭はできません。荷物が強い臭いを発しているとき、また、あまりにも強い臭いがコンテナに付着したときには、空間の臭いやコンテナに付着した臭い成分の分解に時間がかかるので、消臭できていないと感じる場合もあります。
光触媒の性質
光触媒は、光が当たることで消臭効果を発揮します。光触媒は、一般的には酸化チタンや酸化タングステンなどの酸化金属粉末を液剤にしたものを塗装します。
一般的な光触媒の性質
よく使われている光触媒は、酸化チタンです。酸化チタンは、紫外線が当たると、それに触れた有機物を強力に分解してくれるので、強い消臭効果を発揮します。しかし、トラックのコンテナ内は閉め切ったら紫外線が当たりませんから、消臭効果が発揮されません。
酸化タングステンは、紫外線だけでなく青色の光でも消臭効果を発揮します。それでも、消臭のためには光が必要です。
このように、一般的な光触媒は光が当たらないと消臭効果を発揮しません。
光触媒コーティングを依頼するときに、どのような成分を使っているのかを確認しなければ、効果のないものに高い費用を払うことになりかねません。
銅ドープ酸化チタンの性質
ところが、世の中には例外があるように、光触媒でも光が当たっていないのに消臭効果を発揮する成分があります。その成分のことを、銅ドープ酸化チタンといいます。
銅ドープ酸化チタンは、紫外線や青色の光が当たることで、強い臭いでなければ、消臭効果を発揮します。また、光が当たっていなくても消臭効果を発揮するのです。その理由は、おそらく酸化チタンに結合させたナノサイズの酸化銅が、触媒の効果を発揮しているものと考えます。
銅ドープ酸化チタンを使った光触媒コーティングを、トラックのコンテナ内に塗装しておけば、コンテナを閉め切って暗闇になっていても、内部の消臭をしてくれるわけです。
強い臭いが付着したときは、光に当ててください。
用途別、光触媒コーティング剤の種類
光触媒コーティング剤は、塗装する箇所に併せて、いろいろな種類があります。
弊社が扱う光触媒コーティング剤
弊社では、次の種類がございます。
- 屋内用光触媒コーティング剤(BX01-AB1) ⇒ 銅ドープ酸化チタンを使用
- 屋外用光触媒コーティング剤(BX01)
- ガラス用光触媒コーティング剤(BTG01)
- 車用光触媒コーティング剤(BXR02-C) ⇒ 銅ドープ酸化チタンを使用
- 石材用光触媒コーティング剤(BXM01)
- プラスチック用光触媒コーティング剤 ⇒ 銅ドープ酸化チタンを使用
コンテナ内の消臭には、どの光触媒コーティングを使うべきか?
これらの中で、銅ドープ酸化チタンを使った製品は3種類ですが、トラックのコンテナ内には、車用光触媒コーティング剤(BXR02-C)ではなく屋内用光触媒コーティング剤(BX01-AB1)をご利用いただいた方が良いです。
車用光触媒コーティング剤(BXR02-C)は、運転席用に開発したもので、直射日光が強い箇所に調合されたものです。屋内用光触媒コーティング剤(BX01-AB1)は、室内で効果を発揮するように調合されたものですので、いつも暗所になっているコンテナ内は、こちらをご利用ください。
コンテナ内に強い臭いが発生している場合には、光を当てると消臭できます。コンテナ内の掃除をして光を当ててください。
光触媒コーティングは、コンテナ内だけでなく、隙間緩衝材や緩衝材として積んである毛布などにも塗布が可能です。緩衝材に臭いが付いたら、できれば洗浄をして直射日光に当ててることで、臭いの消臭ができます。
以上、トラックのコンテナ内の消臭をする方法として、光触媒コーティングを解説いたしました。
コンテナを閉め切ったら暗所になるので、コンテナ内の消臭は、暗所でも消臭効果を発揮する光触媒コーティング剤を選ぶことが大切でした。
光触媒コーティング剤の塗装には、専用の塗装機械を用い、スプレーガンで行います。光触媒コーティング塗装をご希望の方は、弊社もしくは弊社製品を扱う塗装業者にご相談ください。
この記事の著者/責任者
株式会社イリス 代表取締役
島田 幸一 (Shimada Koichi)
私はもともと、地元農業のソリューション提供を事業としていたが、野菜や果物の劣化を促進させるエチレンガスの分解を研究したことで、光触媒の可能性を感じ起業いたしました。運よく可視光でも効果のある酸化チタン光触媒を世界で初めて開発して脚光を浴び、さまざまな業種のお客様から注文をいただける企業にまで成長できました。現在弊社は、可視光応答型光触媒を使ったコーティング剤を始め、外壁やガラス、石材、自動車の車内にクリア塗装ができる光触媒コーティング剤や、酸化チタンから下地を守るプライマーの開発。その後も、さまざまな材質に光触媒を定着するための研究を続け、多くの企業で採用されています。