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光触媒コーティング剤に利用されるバインダーとは?

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光触媒コーティング剤に利用されるバインダーとは?

光触媒コーティング剤には、バインダーと言われる成分が使用されます。

バインダーとは接着剤のことです。バインダーが光触媒成分を塗装面に固定化してくれます。

光触媒コーティング剤には、有機系のバインダーは使用できないことはありませんが、おすすめしません。

なぜなら、光触媒が有機物を分解してしまうので、バインダーが劣化して、光触媒コーティングが落ちてしまうからです。

この記事では、光触媒コーティング剤に利用されるバインダーの意味、有機バインダーと無機バインダー、バインダーに求められる条件を解説します。

バインダーとは?

バインダーとは、塗料に含まれる接着剤のことです。光触媒コーティング剤には、光触媒成分とバインダーが入っています。バインダーがあることで、光触媒成分が塗装面に付着し、塗装面を除菌・防カビや消臭などの効果を長く保つことができます。

バインダーが入っていない光触媒スプレーは、塗装面に光触媒成分が付着するものの、塗装面に固定化されないので、除菌・消臭効果は一時的なものになります。

バインダーが入っており、そのバインダーの耐久性の高さが、光触媒の効果が続く長さにつながります。

有機バインダーと無機バインダー

バインダーには有機バインダーと無機バインダーがあります。有機とは、炭素や窒素を含む成分です。無機とは、金属やガラスなどといった成分です。

耐久性の高さでは無機バインダー

「どちらのバインダーが良いのか?」ということですが、それぞれの良さがあると思うので、一概に言えませんが、耐久性の高さで選ぶとしたら無機バインダーです。

その理由は、「光触媒は、有機物を分解する性質を持つから」です。

有機バインダーは、有機物でできているので、光触媒成分と接触している有機バインダーは、光触媒の効果によって分解され劣化していきます。劣化が進んでくると、有機バインダーが塗装面から剥がれ落ちていきます。そのときが、光触媒コーティングの効果が無くなるとき、つまり再塗装が必要となるときです。

それに対して無機バインダーは、光触媒によって分解されない成分ですので、光触媒コーティング剤の耐久性が高く、光触媒の効果が長期間持続します。

光触媒コーティングするなら耐久性の高いものを!

光触媒コーティング施工を依頼するのであれば、耐久性の高い光触媒コーティング剤を選んだ方が良いです。とは言うものの、耐久性の高い光触媒コーティング剤を使用してくれるのかどうかは、施工業者によります。

弊社が開発した光触媒コーティング剤は、どれも「耐久性が5年以上」と記載していますが、実際には10年以上持っているところが多いです。外壁塗装の場合は、20年以上も効果が持続している物件もあり、とても耐久性が高いです。

弊社の製品を扱う光触媒コーティング施工代理店にご相談いただければ、耐久性の高い光触媒コーティング剤を利用してくれます。

バインダーに求められる条件

さて、光触媒コーティング剤のバインダーに求められる条件は、光触媒によって分解されないといった条件だけではありません。次のような条件が求められます。

  • 塗装面にしっかり付着し、固化すること
  • 光触媒の効果を阻害しない
  • 透明な塗装ができる(クリア塗装ができる)
  • 身体への影響や安全性

光触媒によって分解されない成分で、なおかつ塗装面にしっかり付着し固化することも耐久性の高さにつながります。光触媒の効果を阻害しないことは、もちろんのことで、光触媒の効果の高さにつながります。

透明な塗装のことをクリア塗装と言いますが、光触媒コーティングをして何か色が付着すると、室内などに容易に塗装ができませんから、クリア塗装は必須です。身体への影響や安全性は、もちろんのことです。

また、身体への影響や安全性はとても大事です。有機バインダーを使っているものは、揮発性有機化合物(VOC)が出るので、シックハウス症候群に影響する場合があります。

屋内用光触媒コーティング剤(BX01-AB1)の成分

最後に、屋内用光触媒コーティング剤(BX01-AB1)の成分の解説をいたします。屋内用光触媒コーティング剤(BX01-AB1)には、次の成分が用いられています。

光触媒成分酸化チタン(アナターゼ)
接着剤(バインダー)酸化チタン(アモルファス)
その他銅、水

酸化チタン(アナターゼ)は、光触媒成分の基材です。アナターゼとは、酸化チタンの結晶構造の一種で、ルチル型と比べて高い光触媒の効果を発揮する結晶構造です。

バインダーには、酸化チタン(アモルファス)を用いています。アモルファスとは非結晶のことです。アモルファス酸化チタンは、塗装をするとほとんど何にでも付着し、クリア塗装ができ、かつ強力に固定化する無機成分です。しかも、アナターゼ酸化チタンと同じ酸化チタンなので、光触媒の効果によって劣化することもありません。

その他の成分として、銅と水が入っています。銅は、酸化チタンに担持させることによって、酸化チタンが室内の光でも強い除菌・消臭効果を発揮する成分に変化します。この成分のことを、「銅ドープ酸化チタン」といいます。

水は塗装後に蒸発していきます。

これらの成分はどれも無機物ですから、光触媒によって分解されることはありませんので、耐久性がとても高いです。弊社の実績では、室内に屋内用光触媒コーティング剤(BX01-AB1)を塗装すると、一般的な使われ方ですと10年以上効果が持続します。

以上、光触媒コーティング剤のバインダーについて解説いたしました。

効果が高く耐久性も高い光触媒コーティング施工をお求めの方は、ぜひイリスにご相談ください。

この記事の著者/責任者

島田幸一

株式会社イリス 代表取締役
島田 幸一 (Shimada Koichi)

私はもともと、地元農業のソリューション提供を事業としていたが、野菜や果物の劣化を促進させるエチレンガスの分解を研究したことで、光触媒の可能性を感じ起業いたしました。運よく可視光でも効果のある酸化チタン光触媒を世界で初めて開発して脚光を浴び、さまざまな業種のお客様から注文をいただける企業にまで成長できました。現在弊社は、可視光応答型光触媒を使ったコーティング剤を始め、外壁やガラス、石材、自動車の車内にクリア塗装ができる光触媒コーティング剤や、酸化チタンから下地を守るプライマーの開発。その後も、さまざまな材質に光触媒を定着するための研究を続け、多くの企業で採用されています。

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