光触媒コーティング剤の塗装には、専用の塗装機械とスプレーガンを用います。弊社としては、ABAC温風低圧塗装機を推奨しています。
これから光触媒コーティング塗装を新規事業として取り入れたいとお考えの方は、ABAC温風低圧塗装機SG-91をおすすめします。
弊社では、ABAC温風低圧塗装機SG-91光触媒塗装セットを販売しているので、どうぞご利用ください。
さて、この記事では、光触媒コーティング塗装をし終えたら、スプレーガンやスプレーノズルをどのように洗浄したら良いのかをご説明いたします。
スプレーガンやノズルの洗浄方法
光触媒コーティングをし終えたら、次の手順でスプレーガンやノズルを洗浄してください。
- 塗料カップに残った光触媒コーティング剤を捨てる
- 塗料カップをスプレーガン用洗浄液で洗い流す(この洗浄は水道水でもかまいません)
- 塗料カップに200ccほど洗浄液(純水)を入れて、スプレーし切る(2度行う)
- スプレーノズルを分解し洗浄液で洗い流す
- スプレーノズルに適切なサイズのノズル清掃針を通す
塗料カップに残った光触媒コーティング剤を容器に戻すことは、できれば避けてください。光触媒コーティング剤に不純物が混ざり込み、液剤の品質が下がる恐れがあるからです。
スプレーノズル洗浄のポイントは、「光触媒コーティング塗装を終えた後の洗浄には、純水を利用すること」と「スプレーノズルの清掃では、ノズル清掃針を通すこと」です。
スプレーガンを洗浄するタイミング
スプレーガンを洗浄するタイミングは、光触媒コーティング塗装を終えたら、施工現場にてすぐに行います。
施工現場で清掃できないときは、会社に戻ってから清掃することになりますが、そのときにはスプレーガン内部の光触媒コーティング剤が固まってしまっています。その場合は、スプレーノズルに清掃針を通すことを必ず行ってください。
お昼休憩に入るときは、1時間以上スプレーノズルを使用しないはずです。1時間ほどであれば、休憩前に清掃するほどのことはありません。
清掃時に、スプレーノズルに清掃針を通し、スプレーノズルの細い部分にこびり付いた酸化チタンを除去すことが大事です。
スプレーガンの洗浄を怠るとどうなるのか?
スプレーガンの洗浄を怠ったり、洗浄が不十分であったりすると、スプレーガン内部で光触媒コーティング剤が固化してしまいます。
すると、スプレーガン内部が詰まってくるのですが、特に問題となるのがスプレーノズルの詰まりです。
光触媒コーティング塗装専用ノズルは、口径がφ0.3mmやφ0.5mmといった、とても口径の小さいものを利用します。スプレーノズルの通路内で光触媒コーティング剤が固化してしまったら、すぐに詰まってしまいます。
スプレーガン洗浄液
洗浄液には、純水(イオン交換水)をご利用ください。弊社でも、スプレーガン用洗浄液CW01を販売しているので、ご利用ください。
初めてスプレーガンを利用する人や、うっかり洗浄液を忘れた人が、ときどき水道水で洗浄することがあります。
水道水でスプレーガンを洗浄すると、水道水に含まれる不純物が固化するので、ノズルを詰まらせてしまうことがあります。お風呂場のガラスにウロコが付着しますが、それと同じ成分がノズルにも溜まってしまうことがあるのです。
光触媒コーティング塗装を終えたスプレーガンの洗浄には、必ず純水を利用するようにしてください。
また、純水の製造には水道水が使われていいて、専用の装置で純水を製造します。純水にも若干不純物が含まれることがあり、どの程度不純物を取り除いたのかが異なります。
弊社が販売するスプレーガン用洗浄液CW01は、佐賀県の軟水から製造しているので、純度の高い水です。できましたら、スプレーガン用洗浄液CW01をご利用ください。
スプレーノズルの清掃
スプレーノズルの清掃で大事なことは、スプレーノズルにノズル清掃針を通すことです。
塗料カップに純水を入れて噴霧するだけでは、スプレーノズルに固化した成分は取り除けません。
光触媒コーティング塗装をするときのスプレーノズルには、φ0.3mmやφ0.5mmの口径のものを使用します。ノズル清掃針も、それと同等の細いものを利用します。
そのスプレーノズルの穴に清掃針を通して清掃をするのですが、とても細い針を使います。清掃針は、先端が尖っているので、怪我にご注意ください。
ノズル清掃針を紛失したら?
ノズル清掃針はとても細く、小さいものです。φ0.3mmのノズル清掃針は、それよりも細い針金です。ですので、失くしてしまう人がいらっしゃいます。
もし、ノズル清掃針を失くしたら、USBケーブルなどの電線を剥いたら出てくる撚線をほどいた針金や、アクセサリー用などの細い針金で、スプレーノズルのサイズに合ったもので代用してください。
スプレーガンの洗浄方法は、光触媒コーティング施工講習会でも解説いたします。これから弊社製品を使った光触媒コーティング塗装を新規事業として取り入れたい方、光触媒コーティング塗装の新人教育をしたい方は、ぜひ弊社が開催する光触媒コーティング施工講習会をご利用ください。
この記事の著者/責任者
株式会社イリス 代表取締役
島田 幸一 (Shimada Koichi)
私はもともと、地元農業のソリューション提供を事業としていたが、野菜や果物の劣化を促進させるエチレンガスの分解を研究したことで、光触媒の可能性を感じ起業いたしました。運よく可視光でも効果のある酸化チタン光触媒を世界で初めて開発して脚光を浴び、さまざまな業種のお客様から注文をいただける企業にまで成長できました。現在弊社は、可視光応答型光触媒を使ったコーティング剤を始め、外壁やガラス、石材、自動車の車内にクリア塗装ができる光触媒コーティング剤や、酸化チタンから下地を守るプライマーの開発。その後も、さまざまな材質に光触媒を定着するための研究を続け、多くの企業で採用されています。