
先日、東京のリフォーム業者さんからご相談をいただきました。
リビングの内装をやり替えた後に、施主様が「化学物質の臭いで体調が悪くなり、部屋で生活ができなくなってしまった」というものでした。
化学物質の臭いのクレームは、施主様にとっても、工務店様にとっても不運な出来事だと思います。
日本全国でも、リフォーム後の化学物質の臭いでのクレームは多いと思います。
工務店様は、リフォームをご契約される前に、施主様と化学物質の臭いに対する、何らかの取り決めをなされていた方が良いと思います。
化学物質対策にはいくつかの種類がございますが、有効な方法はごく限られます。
この記事では、厚生労働省で指針値が設けられている化学物質の種類、さまざまな化学物質対策のメリット・デメリット、銅ドープ酸化チタンの効果、光触媒コーティングによる化学物質対策の方法、クレームの対応などについてご説明いたします。
化学物質の臭いにお困りの方も、クレームが入ってお困りの工務店様も、正しい知識を持つことで正しく対策ができます。「AIで調べた対策をしたら、余計に酷くなった」という事例もございますので、長文ですが最後までご覧ください。
リフォーム後のクレームと化学物質対策
室内をリフォームした後は、ほとんどの人が化学物質の臭いを気にされることと思います。その中で、ごく稀にたいへん激しくクレームをされる方もいらっしゃいます。
稀にあるリフォーム後のクレーム
間取りを変更したり、すべての部屋に手を加えるといった、生活がしにくいほどの大規模なリフォームであれば、施主様には工事期間中は、どこか別の場所にお住まいいただき、リフォームを進めることになります。
その間は換気を十分に行い、化学物質もある程度は揮発するので、リフォーム後の化学物質の臭いが気になることが少なくなります。
ところが、小規模なリフォームでは、施主様が生活をしながらリフォームが進められることが多いです。リフォームでは、化学物質が揮発してくるので、その臭いの中で生活をすることになります。
そのような場合は、施主様が化学物質の臭いに苦痛を感じたら、「最初から言っておいてほしかった」とクレームを言われることもあります。また、リフォーム中は仕方がないとしても、リフォーム後に「化学物質の臭いが消えなくて困る」というクレームをすることもあります。
今回、工務店様からご相談のあった案件は、和室を洋室にするリフォームで、床や壁に使った接着剤の臭いと、集成材の臭いが問題となったようです。
化学物質濃度の指針値
化学物質が部屋の中に充満して、ある一定以上の濃度になると、体調を悪くされる方が多くなります。そのときに何らかの症状が出ることを、シックハウス症候群や化学物質過敏症といいます。
そういった症状が日本全国で多く出たために、ホルムアルデヒドを代表とする化学物質の指針値が、厚生労働省から出されました。
化学物質の種類と指針値は、厚生労働省ホームページ「室内空気中化学物質の室内濃度指針値について」によると、次のようになります。
| 揮発性有機化合物(VOC) | 室内濃度指針値 |
|---|---|
| ホルムアルデヒド | 100μg/m3(0.08ppm) |
| アセトアルデヒド | 48μg/m3(0.03ppm) |
| トルエン | 260μg/m3(0.07ppm) |
| キシレン | 200μg/m3(0.05ppm) |
| エチルベンゼン | 3800μg/m3(0.88ppm) |
| スチレン | 220μg/m3(0.05ppm) |
| パラジクロロベンゼン | 240μg/m3(0.04ppm) |
| テトラデカン | 330μg/m3(0.04ppm) |
| クロルピリホス | 1μg/m3(0.07ppb) 但し小児の場合は0.1μg/m3(0.007ppb) |
| フェノブカルブ | 33μg/m3(3.8ppb) |
| ダイアジノン | 0.29μg/m3(0.02ppb) |
| フタル酸ジ-n-ブチル | 17μg/m3(1.5ppb) |
| フタル酸ジ-2-エチルヘキシル | 100μg/m3(6.3ppb) |
| 総揮発性有機化合物量(TVOC) | 暫定目標値400μg/m3 |
これらの指針値は、さまざまな文献を基に決められた数値ですが、基準値とは意味が異なり、あくまでも「できれば、この数値以下になるようにしてください」というものです。
もちろん、人によっては指針値以下であっても体調を悪くされる方もいらっしゃるかもしれませんし、指針値以上だからと言って、「化学物質の臭いはしない」と感じられる方もいらっしゃいます。
個人的な感想では、これらの数値前後の濃度であれば、臭いはほとんど感じられないと思います。
ともあれ、身体に何らかの症状が出てしまったら、化学物質対策をすることが大切です。場合によっては、引っ越しも検討される方もいらっしゃいますが、不動産を売却するときに、売却理由を正しく記載しなければいけませんから、売却するときの価格にもマイナスの影響が少なからずあります。
化学物質対策の種類
化学物質対策の基本は、換気です。新築住宅であれば24時間換気が義務付けられていますが、その法律よりも前に建てられた住宅であれば、換気扇を回すようにすることをおすすめします。
換気を基本としつつ、次のような対策があります。
- 光触媒コーティングによる分解
- 活性炭による吸着
- オゾン脱臭
- 空気清浄機による分解
光触媒コーティングは銅ドープ酸化チタンを用いること
光触媒コーティングによる分解とは、光触媒を室内全体にコーティング塗装することで、それに触れる化学物質を酸化分解させる方法です。
光触媒とは、光が当たるとそれに触れるものを酸化分解する成分のことです。光触媒と言ってもいろいろな種類があり、化学物質の分解では効果がまったく感じられないものがほとんどですから、「どのような光触媒の種類を選ぶか?」ということがとても大切です。
弊社では、銅ドープ酸化チタン光触媒を使ったコーティング施工をおすすめしています。その理由は、銅ドープ酸化チタンならいろいろな種類の化学物質を分解できる性質があるからです。
銅ドープ酸化チタンを選択しなかった人は、「光触媒コーティングは効果が無い」と感じることでしょう。光触媒の業界で働いている人の中にも、そのような間違った認識を持っている人もいます。
光触媒コーティングや銅ドープ酸化チタン光触媒によるコーティング施工は、後ほどご説明いたします。
リフォーム後の活性炭の利用は非現実的
活性炭とは、墨を加工して、化学物質を吸着するようにした製品です。
活性炭は化学物質を吸着してしまったら、交換する必要がありますから、大量に広く設置する必要があります。少ない量ですと、化学物質が活性炭に触れて吸着される頻度が低くなってしまうからです。
活性炭の設置方法は、活性炭を広い範囲で敷き詰めたり、壁の中に活性炭を使った塗料を塗ったりする方法があります。そういった方法は、リフォーム後には難しいと思います。
戸建てであれば、床下に活性炭を敷き詰めておく方法を採用しているところもあります。活性炭入りの畳を利用される方もいらっしゃいます。しかし、どれも交換は難しいですから、化学物質を吸着し切ったらそのまま放置になります。
とは言うものの、リフォーム後に出てくる化学物質は、新築と比べて量は少ないため、活性炭の利用も多少効果はあると思います。しかし、部屋全体に効果の高い光触媒コーティング施工をした方が、安上がりだと思います。
オゾン脱臭では化学物質対策が難しい理由
オゾン脱臭とは、オゾンを室内に充満させて、化学物質を酸化分解する方法です。具体的には、オゾン発生器を室内に設置して電源をONにし、オゾンを発生させます。
オゾン脱臭では化学物質対策が難しい理由は、いくつかあります。
- 装置を常に起動させておく必要があり、OFFにすると効果が無くなる
- オゾンでは分解できない化学物質もある
- 窒素酸化物が発生する機種では、目や喉を傷めてしまう方もいらっしゃる
オゾン発生器によるオゾンを発生させる方法には、一般的に放電式が用いられています。電極に高い電圧を加えて放電させると、酸素が電気エネルギーを得て、オゾンに変化します。
ところが、そのときに空気中の窒素と酸素も反応して、窒素酸化物(NOx)も出てしまいます。これは、硫酸の原料ですから、室内に多く発生すると、身体に刺激がある場合があります。
そういったことで、オゾン発生器はずっと起動させ続けておかなければいけないことや、効果が感じられない場合もあること、副産物である窒素酸化物によって目や喉を傷めてしまう可能性があることを考えると、あまりおすすめできません。
もしオゾン発生器を使いたい場合は、大容量のオゾン発生器ではなく、小さな装置を気休め程度でご利用なされると良いと思います。
空気清浄機では化学物質対策が難しい理由
空気清浄機による除去は、光触媒とUVC(紫外線)ランプを組み合わせて、ホルムアルデヒドを分解できる空気清浄機があります。しかし、リフォームで利用されている化学物質の種類は、さまざまな種類があり、空気清浄機では分解できない化学物質があります。
光触媒とUVCを組み合わせた空気清浄機は、一見すると化学物質対策ができそうですが、実のところ、指針値の対象となっているトルエンやキシレン、スチレンといった芳香族の化学物質(芳香族炭化水素)の分解が出来ません。これは断言しておきたいと思います。光触媒を使った空気清浄機の説明でも、その説明はオブラートに包んで説明されているはずです。
他にも、ベイクアウトと言って、室内を加熱して化学物質を揮発させてしまい、換気するという方法もありますが、今現在では効果が無いということで、利用されていない方法です。しかも、リフォームをした部屋でベイクアウトを行ってしまったら、化学物質が他の部屋にも行ってしまい、住宅全体で生活が難しくなる場合もあります。
光触媒コーティングによる化学物質対策
光触媒についてもう少し詳しくご説明いたします。
光触媒による化学物質分解のメカニズム
光触媒とは、光が当たることで表面に電子や正孔が出現し、それらが空気中の酸素や水と反応して、OHラジカルを発生させます。OHラジカルは酸化力の強い活性酸素で、化学物質を酸化分解する性質があります。

光触媒と言ってもいろいろな種類があり、もっとも利用されている光触媒は、アナターゼ酸化チタンです。
アナターゼとは、酸化チタンの結晶構造の種類のことです。他にもルチルやブルッカイトと言われる結晶がありますが、光触媒としてはアナターゼの微粉末が利用されます。(以下、アナターゼ酸化チタンのことを、酸化チタンと呼びます。)
さて、光触媒は光が当たると効果を発揮するわけですが、酸化チタンは光の中でも紫外線が当たることで効果を発揮します。
ですから、先ほどご説明した光触媒を使った空気清浄機では、内部に酸化チタンを塗布してあるので、UVCランプを内蔵しています。
酸化チタンでは芳香族を分解できない
さて、数ある光触媒の種類の中で、一般的には「酸化チタンがもっとも効果が高い」ということで知られています。それは、紫外線が当たったときのみのことです。
酸化チタンにUVCランプの光を照射すると、ホルムアルデヒドであれば簡単に分解できますが、芳香族の化学物質、例えばトルエンやキシレン、スチレンといった化学物質は分解ができません。
弊社が第三者機関に依頼して行ってもらった試験では、酸化チタンに紫外線を照射しても、次の図のように、トルエン、キシレン、スチレンのいずれもほぼ分解ができませんでした。



もちろん、紫外線が照射されなければ、酸化チタンはホルムアルデヒドの分解も難しくなります。
銅ドープ酸化チタンを使った化学物質対策
コーティング剤として実用化されている光触媒成分の中で、銅ドープ酸化チタンと言われる成分があります。酸化チタンでは芳香族の化学物質は分解できませんが、銅ドープ酸化チタンであれば芳香族の分解もできます。
銅ドープ酸化チタンとは?
銅ドープ酸化チタンとは、酸化チタン結晶の表面に酸化銅を結合させた成分です。このように、酸化チタンを基材として、酸化銅といった補材を結合させることを、「ドープ」とか「担持」といいます。ですから、銅ドープ酸化チタンのことを、銅担持酸化チタンと呼ぶこともあります。
弊社は、世界で初めて銅ドープ酸化チタンの合成に成功し、特許を取得しました。
銅ドープ酸化チタンの効果の高さから、業界の内外から多くの反響をいただき、その後の大手メーカーや大学などの共同研究によって、銅ドープ酸化チタンがもっとも効果の高い光触媒であることや、そのメカニズムが解明されました。
東京大学ホームページ「光触媒の新世界 市場との対話が生んだブレークスルー」には、銅ドープ酸化チタンのことが記載されていますが、もともとは弊社が製造法を発見し特許を取得したことを付け加えておきたいと思います。
酸化チタンでは芳香族の化学物質を分解出来ませんが、ナノサイズの酸化銅による補触媒の効果が加わって分解ができるようになります。
銅ドープ酸化チタンによる芳香族炭化水素の分解
先ほど、酸化チタンでは分解ができなかったトルエン、キシレン、スチレンの分解ができるかを試験したものが、次の図になります。



銅ドープ酸化チタンであれば、3種類のどの芳香族炭化水素が分解できていることがわかります。
この試験を依頼したとき、ご担当者様は「光触媒でトルエンやキシレンなどは分解できないよ」とアドバイス頂いていたのですが、「ぜひやってもらいたい」とお願いをして試験してもらった結果、上記のような結果になり、ご担当者様も驚かれていました。
銅ドープ酸化チタンで分解できる化学物質
弊社もしくは第三者機関に依頼して試験してもらい、分解ができることを確認した化学物質は、次のようなものがあります。
- アンモニア
- ホルムアルデヒド
- アセトアルデヒド
- エチレン
- トルエン
- キシレン
- スチレン
- イソプロパノール(イソプロピルアルコール)
- 酢酸
- トリメチルアミン
- メチルメルカプタン
- アルコール類
壁紙や床から揮発してくる化学物質の分解
さて、リフォームをした後の化学物質対策についてご説明します。
床材や壁紙を貼り替えた場合には、使用された接着剤や集成材から化学物質がじわじわと揮発して出てきます。
そこで、床材や壁紙の表面に、銅ドープ酸化チタン光触媒を使ったコーティング剤を塗布しておき、化学物質が揮発して出てくる瞬間に分解消臭します。また、すでに空気中に出てしまった化学物質も、壁や床に触れたら分解消臭されます。
銅ドープ酸化チタンを部屋全体に塗布しておけば、出てくる化学物質も、部屋の中に漂う化学物質も分解消臭できます。
銅ドープ酸化チタンの施工方法
銅ドープ酸化チタンの施工方法をご説明いたします。
使用するコーティング剤

銅ドープ酸化チタンを使ったコーティング剤は、弊社製品であれば屋内用光触媒コーティング剤(BX01-AB1)です。
この製品の成分は、酸化チタンと銅、水の3種類だけです。
有機溶剤やアルコール類を一切使用していない、完全な無機塗料ですから、化学物質でお困りの方にも安心して施工していただけます。
| 光触媒成分 | 銅ドープ酸化チタン |
|---|---|
| 接着成分(バインダー) | アモルファス酸化チタン |
| その他 | 水 |
光触媒成分は銅ドープ酸化チタンを用いています。
接着成分はアモルファス酸化チタンを用いています。アモルファス酸化チタンとは、非結晶の酸化チタンのことで、これと水との分散液を塗布して乾燥させると、そこに強力に付着する性質があります。この性質を利用して、壁紙や床に銅ドープ酸化チタンを付着させます。
アモルファス酸化チタンは、銅ドープ酸化チタンによって分解されない成分ですから、とても耐久性が高いので、効果の持続期間が10年ほどと、他社製品よりも2倍以上長いです。
屋内用光触媒コーティング剤(BX01-AB1)の安全性
屋内用光触媒コーティング剤(BX01-AB1)は、次の試験にて安全性を確認しています。
- 急性経口毒性試験
- 皮膚一次刺激性試験
- 皮膚感作性試験
- 変異原性試験
- 重金属等の溶出試験
このように試験結果では安全性が確認されているとしても、世の中には完璧は存在しませんから、人によっては何らかの反応が出る可能性もあります。お身体が敏感な方のご利用は、パッチテストをなさってからご利用いただくか、または施工をご遠慮いただいています。
塗装機材
屋内用光触媒コーティング剤(BX01-AB1)の塗布は、専用の塗装装置を用います。弊社が推奨する装置は、ABAC(アバック)温風低圧塗装機です。
次の写真は、ABAC温風低圧塗装機SG-91です。

上側は、掃除機の逆のように温風が噴き出すブロワーです。ホースの先にスプレーガンが接続されており、「プシューッ」と液剤が噴き出します。
スプレーガンのノズルには、φ0.3~0.5mmの小口径ノズルを用います。
屋内用光触媒コーティング剤(BX01-AB1)のご利用は、この装置や光触媒の知識、施工技術を必要とします。そのため、屋内用光触媒コーティング剤(BX01-AB1)の販売は、それらをお持ちの施工代理店のみとさせていただいています。
施工の流れ
屋内用光触媒コーティング剤(BX01-AB1)の施工の流れは、次の手順にて行います。
- 現地調査
- ホルムアルデヒドやTVOCなどの簡易測定
- 施工箇所や施工方法の確認
- 施工箇所の家具移動や塗装面の清掃
- 養生
- 屋内用プライマー(AS01)の塗装
- 乾燥
- 屋内用光触媒コーティング剤(BX01-AB1)の塗装
- 乾燥
- 施工後のホルムアルデヒドやTVOCなどの簡易測定
- 現場復帰
- 紫外線ランプの設置(場合によって)
ホルムアルデヒドやTVOCなどの簡易測定では、ハンディータイプの測定器で簡易的に測定します。ホルムアルデヒドなどの濃度を精密に測定する場合は、1週間程度の日数と高額な費用がかかります。
養生とは、屋内用プライマー(AS01)や屋内用光触媒コーティング剤(BX01-AB1)を塗布しない箇所を、ビニールシートや養生テープで覆う作業のことです。主に、ガラス面やコンセント、家電製品、蛍光灯といったものを養生します。
屋内用プライマー(AS01)の塗布は、直射日光が当たる箇所に塗布します。銅ドープ酸化チタンは、直射日光が当たると強く反応するので、下地を劣化させてしまう恐れがあります。それを防ぐために、あらかじめ屋内用プライマー(AS01)を塗布しておきます。

施工後に、現場に紫外線ランプを設置して帰ることもあります。リフォーム後の化学物質の発生量が多い場合や、薄暗い部屋の場合には、銅ドープ酸化チタンの反応を強めるために、紫外線ランプを設置し、壁などに紫外線を照射します。
化学物質対策を強く求めるお客様の場合には、1週間ほど紫外線ランプを設置してもらって、その後にホルムアルデヒドやTVOCなどの簡易測定を行い、濃度が下がっていることをご確認いただくようにしています。
よくあるご質問Q&A
最期に、リフォーム後の化学物質対策で、工務店様や施主様から、よくあるご質問をお答えしておきたいと思います。
- 化学物質のクレームがあったら、どうしたらいいですか?
-
すぐにお客様のところに飛んでいき、ご事情をお伺いください。お客様からご事情を聴くときは、お客様にご了承を得て、会話を録音なさってください。
そして、すぐに弊社にご相談ください。
お客様に光触媒コーティングのご提案するときは、弊社が第三者機関として丁寧にご説明させていただきますので、ご安心ください。
- 化学物質はどれくらいの期間、発生し続けますか?
-
壁紙の張り替えでしたら、その接着剤の臭いは、2週間ほどで消えることが多いです。床材などの建材を使用した場合には、3~6ヶ月ほど化学物質が出続ける可能性があります。
- ベイクアウトは効果がありますか?
-
ベイクアウトとは、室内を加熱して、化学物質を強制的に追い出す方法です。壁紙の接着剤であれば、壁の温度を30~40℃以上にすれば、多少の効果があると思います。
しかし、壁の温度を30~40℃以上にしようと思ったら、室内の温度をサウナのように高める必要があるため、現実的には効果はほとんどありません。
しかも、揮発した化学物質が他のリフォームしていない部屋に流れ込んでいく可能性もあるので、おすすめしません。
- 施工をすると化学物質による身体の症状が良くなりますか?
-
症状については、アレルギー科の医師にご相談ください。
- 屋内用光触媒コーティング剤(BX01-AB1)の効果はどれくらい持ちますか?
-
5~10年です。
化学物質が出てくる期間は、長くても半年ほどでしょうから、「そんなに長く効果が持続しなくても良い」と思われたかもしれません。
半年以降は、銅ドープ酸化チタンが部屋の抗菌や消臭を長期間行ってくれるので、長期間持つ液剤を利用することは意味があると思います。
- 銅ドープ酸化チタンは身体に安全ですか?
-
次の試験にて安全性を確認しておりますが、御身にとって安全かどうかを保障するものではございません。
- 急性経口毒性試験
- 皮膚一次刺激性試験
- 皮膚感作性試験
- 変異原性試験
- 重金属等の溶出試験
- 施工はどれくらいの時間がかかりますか?
-
6畳の部屋全体の施工であれば、家具や小物などの移動がなければ、4時間ほどです。
- 費用はどれくらいですか?
-
6畳の部屋全体の施工であれば、20~30万円ほどになります。
- 施工は自分で行うことはできますか?
-
光触媒の知識、施工機材、施工技術をお持ちであれば可能です。
それらをお持ちの方は、弊社の施工代理店になっていただき、光触媒コーティング剤を卸販売しています。お問い合わせを頂きましたら、光触媒の知識、施工機材、施工技術をご確認させていただきます。
なお、有償となりますが弊社にてそれらの知識や技術を身につけられる施工講習会を開催しているので、ご利用になられたい方は弊社までご相談ください。
以上、リフォーム後の化学物質対策について、ご説明いたしました。
厚生労働省で指針値が設けられている化学物質の種類は13種類でしたが、シックハウスの原因物質は100種類とも200種類とも言われています。光触媒で、化学物質対策をする場合は、いろいろな種類の化学物質を分解できる銅ドープ酸化チタンの利用をおすすめします。
銅ドープ酸化チタンを使った化学物質対策のご相談なら、イリスまでお気軽にご連絡ください。

この記事の著者/責任者

株式会社イリス 代表取締役
島田 幸一 (Shimada Koichi)
私はもともと、地元農業のソリューション提供を事業としていたが、野菜や果物の劣化を促進させるエチレンガスの分解を研究したことで、光触媒の可能性を感じ起業いたしました。運よく可視光でも効果のある酸化チタン光触媒を世界で初めて開発して脚光を浴び、さまざまな業種のお客様から注文をいただける企業にまで成長できました。現在弊社は、可視光応答型光触媒を使ったコーティング剤を始め、外壁やガラス、石材、自動車の車内にクリア塗装ができる光触媒コーティング剤や、酸化チタンから下地を守るプライマーの開発。その後も、さまざまな材質に光触媒を定着するための研究を続け、多くの企業で採用されています。
